→夢を語る。
―と、以上が私の夢です。ネタバレ防止みたいに反転文字にしてあるので、どうぞ上記部分を選択して色を変えてご確認くださいね。
心の美しい人のみ見えるようになってます………――
――あ、あれ?? 反転させても、私が見えないぞ?? おかしいな。どうして? 私の心は明鏡止水のごとく清らかなのに……。
テーマ; 夢を書け
→短編・届かない……
ど、どうした?
そんなに塞ぎ込んで。君の呟き、聴こえたよ。
よかったら話を聞こうか?
何に届かないの?
想い人に君の心を打ち明けた?
それとも、夢にあと一歩実力が及ばない?
あ、送った手紙の返信待ち、とか?
待ち時間って、辛いよね。
投げたボールの返球は必ずあると、そう信じてるんだね。もしくは返信など期待しないのだと、自分との折り合いをつけようとしてるのかな?
焦燥感や期待や不安に囚われてるんだね。
でもね、
君はボールを投げた。何かにそれを委ねた。
届くか届かないかは、もう君から離れた問題だ。
縁があるなら、何かになって君に戻ってくるよ。
そうそう、全然関係ないけどさ、相互作用を意味するとき、インタラクティブって表現することが増えたよね。どうにも慣れなくて、何度も辞書を引いたよ。
ようやく僕の脳に届いたみたい。時間が必要だったんだね。
どう? こんな与太話だけれど、少しは楽になった?
僕の話、君の心に届いたかな?
テーマ; 届かない……
→レースを編む
編み上げたばかりのレースのテーブルクロスに水を通す。久しぶりにかなりの大作だ。
ところで、水を吸ったレースはとても重い。よっこらしょと、軽く脱水。
プロの人が見たら、あまりの雑な扱いに開いた口がふさがらない知れないが、気にしない。日常使用の素人作品なのだから。
そこそこ水の切れたテーブルクロスをベランダに干す。
天気の良い日。ベランダのガーデンチェアに腰掛ける。
風に揺れるレースが、木漏れ日のような繊細な影を私に降り注いでくれた。
テーマ; 木漏れ日
→あいのうた
ひねくれものの
こころにとどく
あいのうたを
だれかおしえて
それをきくと
こころがぽかぽかしたり
せつなくなったりするらしいね
いいね
そういうの
捻じ曲げる甲斐がありそうだね
テーマ; ラブソング
→1年に1度
彼女から手紙がやってくる。1年に1度。
手紙を開くと、大学時代から変わらない彼女の文字。
「お誕生日おめでとう」
そして添えられる、彼女らしい地に足のついた短文。
今の御時世に、私たちはお互いの携帯番号もメールアドレスも知らない。別にいらない。
私たちには手紙がある。
1年1度の手紙がある。
テーマ; 手紙を開くと