→短編・君はどこに?
私の体を紐解いてみた。
皮、骨、脂肪、内臓、神経、血管、血液など体液、さらに細胞へと。
体は細胞のコングロマリットだ。
細胞が集まって組織をなし、複数組織が合わさり体の中で一定の機能を持つ。
微弱な電気信号を元に、自分たちの働きを繰り返し、最終的に体を生かす。
そこに個人的な意図はない。
ほぼどの人間でも同じような細胞構成がなされている。
私が私を解体したのは、『個人』という君がどこにいるのか知りたかったからだ。
君は他の人間と私を区別する大きな要素である。
君と一緒に、これまで大きな決断を数多く行ってきた。私の立役者たる君。そんな君に感謝を述べたい。
しかし私は、心臓の中にも脳の中にも君を見つけることはできなかった。
君はどこに?
私はどこに?
私は誰だ?
テーマ; 君と一緒に
→短編・情報源
冬晴れの日差しを、日干しレンガに集めると雲母のような層を持つ結晶になる。印象派の絵画に登場しそうな白く焼けたレンガというとイメージしやすいだろうか。
日結晶はちょっとの衝撃でも壊れてしまうので、細心の注意を払ってレンガから剥がし取り、セルロイド製のケースに保管する。
この結晶を、ごぼうのポタージュにほんの少し加えると、冬の晴れた公園を歩くような澄んだ土の香りがするらしい。
友人のグリーンフィンガーズとノームとお茶をしたときに聞いた話なので、確かな情報だと思う。
テーマ; 冬晴れ
→贅沢な生活
2日から発熱でベッドの住人をやっとります。今年の正月はまさに寝正月でした。
ようやく熱は下がったみたいですが、喉が焼けるように痛い。それ以外の症状はない。
発熱外来の予約が取れずに自宅療養しております。
どうせ何もできないんだし、と開き直って読書三昧。
図らずも今年の抱負の良いスタートが切れました。
喉元過ぎればなんとやら(過ぎてないけど)、こういう正月も悪くないなと読み終わった本を積み重ねて、新しい本に手を伸ばす。
頭に活字が満ち満ちています。
テーマ; 幸せとは
→学習の成果
朱色は魔除けや不老長寿を象徴する色である。古代は丹と言われていた。
日の出を見るたび、その朱色の力強さと包容力にさもありなんと納得させられる。
一方、同じ朱色でも夕日はオレンジ色が強く、薄紅の空も相まって、懐古を呼び起こす。
朝日夕日ともに中空にあるよりも近く感じられるが、実際には南天にある太陽が一番近い。昼間の温かさを思えば頷ける。
地球の自転と公転を習った学生時代の知識。
もしその知識がなければ、単純人間の私は天動説を信じているだろうなと思ったりする。
テーマ; 日の出
→熱に浮かされてます……
正月からPCショップと電気屋を巡り、グラボのGeForceRTX3050tiの中古と、Ryzen積んだノートPC(Intelの13.14世代は怖いので却下)に後ろ髪引かれながら帰宅したら、急に喉が痛くなった。
今朝から熱が上がっています。
1日ベッドの住人です。
おかげで『百年の孤独』を読み進めることができました。テレビの大家族バラエティを観ているような、他人の家族を覗き見しているような、そんな感覚になってます。シリアスなんだか、コメディなんだか、よくわからん面白さがある。難解さは感じません。
しかし、ジョイスの『ユリシーズ』には何度も挫折しています。
さてさて、今年の抱負は積読の解消です。待ってろよ、スティーブン・ディーダラス!
テーマ; 今年の抱負