特別な存在
大好きな彼には可愛い彼女がいる。
綺麗な髪にぱっちりとした目。
小さい鼻につやつやな唇。
陶器みたいな肌にはシミもそばかすもアザもない。
かくいう私は、
くせっ毛で細い目。
団子鼻にかさかさの唇。
こんがりと焼けた肌にはアザがいくつもある。
ある日夢を見た。
可愛いあの子になった夢。
大好きな彼とデートして楽しく過ごすはずなのに、
彼の目は私を見ていなかった。
そこで私は気づいてしまった。
私は見た目が変わっても、
彼の特別な存在にはなれないと。
誰よりも
詐欺師。
何回聞けばいいんだろうその台詞。
容姿端麗、才色兼備。
この言葉はまさに僕の為にある。
自己肯定感が高いと思うだろう。
しかし本当だ。
実際今まで何人の人と恋をしてきたか。
その度に言われる。
性格が悪くて、どうしようも無いと。
辛い。悲しい。苦しい。
みんな僕の中身より外見や評価を気にする。
当たり前だけど何度もそのことで傷つけられる。
こんな僕に、
誰よりも愛してくれる人はいるのだろうか。
待ってて
君が姿を消して約1年。
本当に長かった。
辛かった。
やっと君のいる場所を見つけられた。
ただの家出かと思った。
でも違かったんだね。
僕のせいなんだよね。
気づいてあげられなくてごめんね。
やっぱり君には僕は重すぎたね。
でもやっぱり君が好きだから。
今からそっちに行くから。
待っててね。
スマイル
スマイルと笑顔
なんとなくだけど
スマイルって作った笑顔みたいに思える。
ポツリと出た独り言。
静かな教室には小さな声でも響いたらしい。
じゃあ僕のはどっちでしょーか。
口角を上げた君が聞いてくる。
笑顔でしょ。
教室にいた他の奴らが口を揃える。
せーかーい。
君が明るく言う。
嘘つき。
本当の事を言わずに君はまた、
スマイルをうかべる。
どこにも書けないこと
どこにも書けないことをここに書くという、
矛盾を起こしている。
僕は僕であり僕では無い。
ポエムみたいだけど本当だ。
自分が作り出した僕と、
他人が作り出した"ボク"がいる。
そんなの当たり前だし、
全ての人がそうだと思っている。
だからこそ生きにくい。
僕の存在はボクにとって邪魔でしかない。
僕なんて居なくなればいいのにね。