約八十四年という永遠の中で
僕たちは恋という数年の短い愛を誓う
お題 「永遠に」
争いも病もない平和な世界。
何の不安もない自由な世界。
死すらもこない幸せな世界。
皮肉なものでしょう。
誰しもが一度は描いたこんな世界のことを
どこにも存在しない場所『理想郷』と呼ぶんですよ。
お題 『理想郷』
いつだってあなたを慕って戦ってきました。
不甲斐ない私たちを支えてくださり感謝しています。
不出来な私たちに一切の不満を漏らすことなく私たちの我儘を素直に聞いてくださってありがとうござ…
「少し疲れたなぁ」
「もう喋らないでください隊長。傷に触ります」
「いいさ、どうせ助からないんだ」
「隊長…」
「お前らには迷惑かけたなぁ」
「そんなことありません!!」
「そんな俺の最期の我儘だ。もう俺を楽にしてくれ」
隊長は笑いながら血がついたナイフを私に差し出す。
震える手を抑えようとするもこの手はいうことを聞かない。
「上手くいかなくたっていいさ」
優しく微笑む彼の胸に私は優しくナイフを下ろした。
お題 「上手くいかなくたっていい」
「お前なんで生きてんの?」
「何やってもダメだよね…」
あぁなんでこの人たちは私に関わってくるのだろう
なんでそんな言葉が軽々しく吐けるのだろう
「そんなこと気にしなくていいよ」
大好きな友達はそう言うけど
もういいよね
私十分頑張ったから
もう、今日で終わろう。
「なぁ、明日お前の家で鍋やらね?」
「俺の家かよぉ〜。女は?」
「俺たちに女なんているわけねぇだろ!」
「そりゃそうか!じゃ、明日待ってるわ」
くだらねぇけど明日もなんか楽しみだ。
お題 つまらないことでも
「この呪いを弱めることができます」
嘘つきな魔女はそういうと彼女にまた新たな呪いをかけた。
「さぁ急ぎなさい、王子」
王子は急かされるように服を脱ぎ大勢の女性とのパーティーを始めた。
「ハッハッ!許嫁がずっとそばにいると遊ぶに遊べなくてね」
「また、いつもの場所に来てくださいね王子」
「いつもありがとう!君も大切な僕のガールさ」
王子と別れた魔女は眠り続ける姫さまを抱いて薄暗い森の中へと消える。
「大丈夫大丈夫!僕がキスをして彼女が目覚める。側から見ればとんでもないハッピーエンドになってるだろ」
お題 目が覚めるまでに