「◯◯ちゃんってほんと花心ないよね。」
数少ない友達からこう言われたんだ。
花に興味がないのは本当だけど。
きっとあの子は自分の話に興味がないように
感じたんだと思う。
傷つきはしなかったけどいい気もしないな、こーゆーの。
「ねぇ、虹出てるよ!」
聞こえた瞬間手を引かれて声にならない声が溢れた。
え、誰、急になんで、虹?
頭の中はフル回転。息が切れて足を無理やり止める。
さっきまで雨が降っていたのに外は晴れてた。
「だ、誰?」
「君と同じクラスだよ」
「ごめん覚えてない」
「そっか。まあ、虹見ようよ!綺麗だよ」
確かに綺麗だった。
「なんか元気なさそうに見えたから。」
そう言って彼女は虹よりも綺麗な髪を靡かせた。
「知ってる?虹の端には幸せがあるんだって。」
「そっか。...走ってみる?」
「え、いっちゃう!?」
「やっぱもうギブ疲れた」
それからいっぱい笑った。
いつのまにか虹は消えてたけど
気づかないくらいたくさん笑った。
小川が枯れた涙のあと、
あの歌が手を差し伸べてくれる。
「僕たちはいつか終わるから」って
「胸に手を置けばそこで鳴ってる」って
ちゃんと届いてる。
雨の音と君の声で
続く日々に届いてる。
アイデアがさんさんと溢れてる。
なぜだろう。あの人は半袖を着ない。
暑いのに。異常気象にも負けない意志で
彼女は長袖を着ている。
なぜだろう。
髪はポニーテール、上品なメガネに愛情深い笑顔。
仕事ができて気配り上手。
狐の嫁入りみたいな不思議な人。
少し腕をまくる瞬間、雨の匂いがした。
「じゃあまたどっかで」
失恋ソングとして流行したあの曲。
本当は今は亡き大切な人へ向けて書いた詩らしい。
いつも私達は都合の良い解釈をしちゃうから。
「あ、それ何年か前に流行ったやつだよね」
もしこの曲が流行ってなかったとしても
大好きだし大切な歌なんだ。
この詩を書いた人の気持ちは計り知れない。
でもずっと私の中で想いは褪せないままでいたい。
夜は特に美しいと思うのです。
しかし私が見ている夜空の美しさはほんの一端であると、
街灯や家から溢れる光が邪魔しているのだと。
知ったのです。
あの星々は本当はどんな形をしているのでしょうか。
真っ暗闇から見上げる空は何色をしているのでしょうか。
私以外の人はそれを見てどう感じるのでしょうか。
知りたいのです。
私は星座や天文学にはとんと興味がありません。
ただ目の前の美しさに感服しているだけです。