ふと空を見上げる。
ココ最近どんよりとした天気が続いている。
晴天を最後に見たのはいつだったかな?
空模様につられて心もどんよりとする。
満員電車に揺られてダルさを抱えている。
「晴れないかな……」
『終わりにしよう。』
その一言でこの関係が終わるのなら。
それはどんなに幸せだろう。
彼との出会いは運命だと信じていた。
だけど、一目惚れで始まった恋は1夜の過ちで苦しみへと変貌を遂げた。
それまで大事に大事にしていた。
お酒に酔った勢いで間違えた。
苦しみから逃げ出したい。
そんな気持ちが溢れる。
しかし、彼との繋がりを無くしたくない。
我儘な私をどうか許して欲しい。
今日も彼に逢いに行く。
これまでずっと信じてた。
あなたがくれる『愛してる』の一言を頼りに。
貴方が誰と一夜を過ごそうと。
『君を1番に愛してる。』
そんな一言を信じて。
ずっと信じてたんだ、貴方から別れを切り出されるまでは。
『許さない…』
許せない。 許しちゃいけない。 許されるはずがない。
私から離れるなんて。
私から他の女へなんて。
私から彼を取るなんて。
彼はずっと言ってたの!
君が1番だって!
だからきっと今回も他の女に誑かされているだけなの!
『ねぇ?目を覚まして?』
夜中に通知の音で目が覚める。
スマホを確認すればLINEが1件来ていた。
こんな夜中に?と嫌な予想が頭をかすめる。
通知を開く。
そこには『ねぇ?』の一言。
あ〜開かなきゃ良かった。
いつもは『おーい!』とか『あのさ?』しか言わないコイツが『ねぇ?』と言ってくる時は決まって何かしらで病んでる時。
そんな時に既読をつけようものなら2時間は死にたいの言葉に付き合わねばならない。
明日も朝早いのにここから2時間は死にたいに付き合うのかとげんなりする。
はぁ…
『なに?どうしたの?』
“目が覚めると”
そんな期待を何度しただろう?
期待を胸に何度眠りについただろう?
期待を胸に何度目覚めただろう?
変わらぬ朝に何度絶望しただろう?
繰り返される今日を何度呪ったただろう?
全て夢ならばどれほど幸せだろう?
『頼むよ…いつまで今日を過ごせばいい…?』