【自転車に乗って】
自転車に乗って何処へ行こう。
まずは、君を迎えに行こう。
今は夏だし海はどうかな?
でも、君は泳げないから海は嫌かな?
ならショッピングモールはどうだろう?
涼しいし色んなものがあるから君も楽しめるかも。
でもそれじゃいつもと変わらないかな?
そういえば、この前掲示板で夏祭りがあるとか書いてあったっけ?
少し暑いかもしれないけど。
よし、そうしよう。
僕は自転車のペダルに力を込めた。
【心の健康】
心の健康って難しい。
いつから外が怖くなったっけ?
いつから人が怖くなったっけ?
いつから音が怖くなったっけ?
いつから夜が怖くなったっけ?
いつから独りぼっちになった?
いつから間違えていたんだろ?
心の健康ってなんだっけ?
【太陽】
暑い…暑すぎる…
炎天下で立ちっぱなしってのはやっぱりキツイ!
水分はいくらあっても足りないし。
塩分なんてもっと足んない。
足は痛いし。
現場によるけどほんとに立ってること以外やる事無いとこもある。
太陽さんよ、あんまり出て来ないでくれると助かる。
明日は海に行くんだ。
もう長いこと会えていなかった彼と久しぶりに会えるの。
私がずっと海を見たいって言ってたから連れてってくれるらしい。
ここ最近は憂鬱な日が多かったの。
もし明日晴れたら少しは気分も晴れるかな?
晴れたらいいな。
『遠い日の記憶』
私がまだ4歳か5歳そこらの話。
その頃よく見ていた夢がある。
夢の中で私は大きな平屋の日本家屋にいた。
その中の中庭に面した畳の敷いてある部屋で1人遊んでいるのだ。
部屋の中にはぬいぐるみやゲーム機と言ったおもちゃもあれば、日本人形やお手玉と言った少し古めの物もあった。
そんな中1人で遊んでいると中庭の方から声をかけられる。
ふと顔を上げるとそこには、当時の私より幾分か年上であろう女の子がたっていた。
綺麗な黒髪をお下げにして綺麗な着物を着た可愛らしい女の子だ。
何処か懐かしい感じがして嬉しかったのを覚えてる。
その子とのひとしきり遊ぶ。
そして辺りが少し暗くなった頃にその子は帰っていくのだ。
帰り際、彼女は『今回も忘れないでね?』そう言って帰っていく。
そして目が覚めるのだ。
大丈夫忘れてないよ。