十九歳

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7/26/2025, 2:26:21 PM

跡が
君の命をなぞって書いた文章の
適切ではない言葉の表面に
救われなかった言葉の表面に、残る。
滲んだ文字、その不動は
嗚咽を知らないはずの僕が、きっとその時
吼えるより先にこぼしてしまった
変え難い痕跡となっているから
僕の生を辿り、君が、遺る。

#9.涙の跡

6/10/2025, 12:10:40 PM

世界(ぼく)の果てまで
死にたいです
羨望、揺れて、崩れず、
喘鳴、揺れず、崩れて、
明日(未明)にしがみついた
それでもあなたは、
昇るのでしょう
いつ、追い越されたのか
あなたの背中を
見たくなかったのですが
羨望、刺さり、躱せず
喘鳴、刺さり、躱せず
流れる宙で足掻くあなたは美しい
ねえ、果て(る)まで
生きていて、

#8.美しい

5/6/2025, 3:30:38 PM

愛のうたは似合わない

利害とか
そんなものでもない

君は夏に恋焦がれていたから
他の季節を僕で埋めていたいだけ
好きなんて、思ってないよ

上背がある君の佇まいの
その美しさに見蕩れているだけ
好きなんて、思ってないよ

愛のうたは似合わない

だけど、僕の隣を歩いて欲しいのは君
ほんとに、ただ、それだけだから

#7.ラブソング

4/14/2025, 2:59:35 PM

僕は足をすべらせて
水死体になるんだろうな

#6.未来図

3/30/2025, 10:50:46 AM

髪をつまんで回転させて
少し目を伏せた春が
頬に口付けを落とす瞬間が
どうにも
待ち遠しかった
不毛な冬が終わる前に
ゆるされていたい

#5.春風にのせて

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