誰もがみな
学歴がないとダメだと大人に扮したモンスター達が
まだ未熟な若者を囃し立てる。
若者は、それが社会の成り立ちなのだと
必死にモンスター達の後を追った。
そんな哀しき若者は、時期に周りと自分とを比べ始め、
気づいたら周りの誰1人、自分でさえ信じられなくなった。
みんな前ならえで行進し、
みんなといることが、
みんなと同じような道を歩むことが、
仲間が、友情が、思いやりが、助け合いが、
とても素晴らしいことなのだと、
そこからはみ出した者は、“可哀想な奴”なのだと。
僕はそんなモンスター達から、若者から、抗いたい。
自分で決め、自分の足で立ち、自分で幸せを決められる人でありたい。
僕は僕の幸せを全力で守るから。
花束
凛々しさが印象的だった
花畑でなく、ひとりきりで立っていた
それはまるで孤高であった
それは真夏の中、一人きりで太陽を睨みつけていた
喉が渇いているはずなのに、それをがんとも言わせぬ顔であった
それはあと一、二週間でこの世を去るものであった
僕はこの目で、それの最期を見届けることにした
それは徐々に衰えていった
未だ依然として太陽を向いていたが、その目から明らかに覇気が消えていた
二週間後、それはもう、それの形を失っていた
首は折れ曲がり、地面をじっと見つめている
それの目からボロボロと黒く固い涙が零れていた
3週間後、それはこの世を去った
立派な、最期であった
僕はその花のように死にたいと思った
スマイル
僕は笑うと
口元に2つえくぼができる
母は言った
このえくぼは僕が僕であるための目印なのだと
お母さんはこのえくぼを頼りに僕を見つけ出すのだと
空の上からでもちゃんと僕を見つけられるように
僕は残りの人生を笑って生きていきます
どこにも書けないこと
僕が好きな子は
性別が僕と同じです
ただそれだけです
孫の顔は見せられないかもしれないです
ごめんなさい
時計の針
たまにすごい速さで回り出す
狂ったように同じところを永遠と
人間の規則に抗いたいと言ってます