花束
凛々しさが印象的だった
花畑でなく、ひとりきりで立っていた
それはまるで孤高であった
それは真夏の中、一人きりで太陽を睨みつけていた
喉が渇いているはずなのに、それをがんとも言わせぬ顔であった
それはあと一、二週間でこの世を去るものであった
僕はこの目で、それの最期を見届けることにした
それは徐々に衰えていった
未だ依然として太陽を向いていたが、その目から明らかに覇気が消えていた
二週間後、それはもう、それの形を失っていた
首は折れ曲がり、地面をじっと見つめている
それの目からボロボロと黒く固い涙が零れていた
3週間後、それはこの世を去った
立派な、最期であった
僕はその花のように死にたいと思った
2/9/2023, 1:55:16 PM