あなたに届けたい
愛してるよ
愛したいよ
愛していたよ
愛してくれたよ
愛し続けるよ
愛し合いし会いし逢いし
全てが眠りへと
太陽が落ち
月がやぁ、と
コップも、テレビも、自転車も
一輪車も、シャベルも、靴下も
みんなみんな眠りへと
君も僕もみんなみんな眠りへと
さぁ目を閉じて
大丈夫、怖くなんかないよ、みんなここにいるよ
I LOVE...
運命の赤い糸なんてダメだわ
誰がそんなの考えたのかしら
考えた人はほんとにその人と繋がりたいのかしら
だって糸なんか直ぐに切れてしまうじゃない
誰かが糸を切ってしまったらおしまいだわ
そんなのダメよ
金属かしら、銅かしら、鋼かしら
どれもダメね、人の匂いがする
この世に存在しない
けれど人類の想像を遥かに上回るもので
僕たちは結ばねばならないわ
拒むなんて許さないわよ
僕は貴方を産まれる前からずっと
探していたんだもの
街へ
今日ね
僕は生まれ変わるの
この前、僕との秘密で手に入れた
白と水色のフリフリのワンピースと一緒に
あの人は「気持ち悪い」って言っちゃって
あいつは笑顔で、影で僕を馬鹿にしてんの聞いちゃって
お前は平気なフリして顔ひきつってんの見えちゃって
うるせぇな
どいつもこいつも
自分の世界でしか生きていけないくせして
一丁前に人の前に立ちやがって
僕は
フリフリのワンピースを着るんだ
ハイヒールを履くんだ
髪もストレートにキメて
似合ってるでしょ
当たり前よ
この街は
僕の為にある
僕が歩くためにある
邪魔よ 道を空けなさい
僕のお通りよ
優しさ
あの時君の手を握っていれば
君は遠くへ行かずに済んだだろうか
君が懸命に声を上げた時、僕が大人だったら
君は今もここにいただろうか
僕はあの時
自分が思い描く理想の君ばかりで
君の痛みなんか見て見ぬふりをした
きっと君なら大丈夫だ、と
あの時
もし僕が
プライドを捨て
恥を捨て
君と泣くことが出来たなら
君の手を握ることが出来たなら
君は今もどこかで生きていただろうか
優しさを信じれば良かった
僕は僕の優しさを、信じれば良かった
優しさなんて、と俯かずに
ミッドナイト
月の明かりで
肌が青白く震えている
不規則な上下に混じって
浅い呼吸が部屋に響く
君の手が
頬をつたい
胸をつたい
延びてくる
君に触れると
微かに肌が赤みを帯び、内側から溢れ出た
その姿に
その声に
君に
目が眩むような快感を覚える
夜はまだ
まだ長い