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10/28/2023, 11:17:49 AM

お題「愛言葉」

愛言葉というのは日常の中でかけ合う言葉のことだ。
かけられる言葉には“愛”が宿っていて、それは日常という名のキャンバスに色を付けていく。
幸せな日常を形作るためのもの。それが、愛言葉。

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お題「紅茶の香り」


「紅茶の香りって落ち着くよね〜」

眠れない夜。君が入れてくれた、カモミールティー。確かに香りもいいけれど、君の甘い声を聞いている方が落ち着くんだよ。

「ねむくなってきた?」
「……ん」

ほら、まぶたが重くなってきた。

10/26/2023, 11:23:57 AM

bl注意。


「それは、君の友達かい?」

突然、そう言われて首を傾げた。
浮かべる笑顔が黒い気がするのは何故なのか。
目線の先には、俺が腕に抱えたぬいぐるみ。これは先日、二人で行ったゲームセンターで、こいつが捕ってくれたものだ。触り心地が良いので、最近はずっとこのぬいぐるみを撫でている。

「それ、オレじゃないんだけど」

言いながら、ぬいぐるみを抱える俺の手を、この男の大きな手が捕まえた。

10/24/2023, 11:38:18 AM

「……どうしたの?」

止める理由が無いから、無言で上着の裾を掴んだ。

別に、飲みに行きたきゃ行けばいい。
いつ、どこで、誰と何をどうしようが個人の自由だ。付き合いがあるのも理解している。ただ、ここ最近家を空けていたから家の中が少し物寂しいとか、隣にいなかったからベッドの中が少し寒く感じただけ。

特に気にするほどの事でもない。……ほんの些細なことだ。

だから、別に行ってもいい。そうしたところで、どうせ傷つくこともないのだから。

かと言って、生み出された心の波音は『行かないで』と確かに言っていた。素直に言えないのは昔からで、かと言って何もしないわけでもなく。勝手に体が動き、自ずと意思を伝えてしまっていた。

上着を掴んだそれはただの反射。だが、その行動は理由も言葉もない、精一杯の『行かないで』。