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9/12/2022, 5:47:37 PM

本気の恋なんてして何を目指すのか。相手を愛したいというのならそれは最早恋ではない。愛と恋は似ているが異なるものだから。
本気の恋とは一体なんなのか。恋をするのなら一人で出来る、想うだけなら相手がどう思っていようが構わないような状況である「恋」に何を求めるのか。「本気」で「相手のことを想う」というのなら大層面白いことだ。相手を想う強さの強弱はあろうとそこに「本気」なぞという言葉は付けるべきではないだろう。

「本気の恋」も、「本気の愛」も要らない。ただそこに「恋」と「愛」という感情があるのならそれで十分だろう。



[本気の恋]

9/10/2022, 5:34:03 PM

喪失感なんて味わいたくない。ずっとそう思ってる。自分にダメージが入らないように生きていきたいし、面倒ごとはのらりくらりと交して程々に生きていきたい。そのためには喪失感などという感情は不必要極まりない。それを一度味わえば失うことへの恐れ、恐怖、悲しみと離れられず、そして温もりを求めてしまうことは明らかだろう。
だから、要らない。得ることがなければ、大切なものがなければ失った時のダメージも少ないし、そもそも失うことすらないかもしれない。それで良い、そう君に語った。けれど君から返ってきたのは悲しむような瞳と言葉だった。
「得ることが無ければ失うこともないけど、失わない人生で得るものは何も無いよ」

喪失感なんて味わいたくない。ずっとそう思ってた、はずだった。



[喪失感]

9/8/2022, 6:23:04 PM

胸の鼓動なんて、自分以外のものはそうそう聞くことも感じることもない。意識して感じようとすれば胸から微かな振動が体を揺らしているような感覚には陥るし、緊張したり息を切らせば否が応でも早まる鼓動に気付く。
けれどそんなものは正直どうでもいい。生きているから動いている、動いてるから生きているといえるその音が、振動があることだけで十分だから。

気付かなくていい、早まらなくていい。ただただ、胸の鼓動が続いていればいい。



[胸の鼓動]

9/7/2022, 5:31:34 PM

踊るように、歌うように、眠るように。ずっと君に釘付けだった。
踊るように動き、歌うように話し、眠るように死んでいく。短い一生だったのに多くの人に影響を与え、記憶に残る君のような才能は自分にはない。君のようには、なれない。



[踊るように]

9/6/2022, 12:11:27 PM

時を告げるその音がやけにうるさく感じる。画面を見ずに適当に叩きながら止めて、これで多分三回目。アラームの音では目覚めが悪い。というか起きられない。どんなに大爆音にしても、好きな曲にしても、起きられないものは起きられないのだ。けれど今までずっとそうだったわけじゃない。アラームを使わなくてはいけなくなったから、必要に応じて使っているだけ。
朝の支度をする直前に君のこの上ない程の笑顔に手を合わせた。面白いくらいに目覚めの悪い自分を毎朝声をかけ、揺り起こしてくれた君の声はもう聞けない。
「おはよう、今日も時間より遅かったみたい」

時を告げるその声が忘れられない。



[時を告げる]

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