周りにとけ込めない女の子

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12/19/2023, 12:44:43 PM

29.寂しさ


何も変わらない日常。帰ってくる家には誰もいない。
親は夜まで帰ってこない。
帰ってきても顔を合わせることはない。
俺が小さい頃、親が離婚した。
俺は母さんの方について行った。でも今の母さんは、
精神がおかしくなり変な男について行って、
酔って帰ってくる。そんな親が嫌いであんな風には
なりたくないと思った。そして寂しかった。
1人で家にいる時間が嫌いだった。

初めての彼女ができた。その子は実行員が一緒になってから、ずっと隣にいた。休み時間も放課後も、実行員の仕事がない日でも。
好きな人のタイプとか、恋愛関係の質問を
山ほどしてきた。「ねぇ、もうすぐクリスマスだよ。恋人たちの季節だよ。なにか予定ある?一緒にどこか行かない?」可愛いと思った。だから、
求められているとおりに告白をした。
パズルの最後のピースをはめるみたいに。
手を繋ぐのも不快ではなかった。
いい匂いがするハンドクリームの香りに包まれる。
俺の日常は明るく変わった。彼女の愛に答えるように俺も頑張って愛を伝えていた。
でも俺の空いた心は埋まらなかった。
愛が欲しい。親から愛されたかった。
彼女のことを思うと申し訳なかった。
だから、別れた。
君は涙を流しながら俺を睨み帰ってしまった。
あぁ、悪いことをしたな。
そう思いながらまた俺の心にはぽっかり穴が空いた。

12/18/2023, 1:57:03 PM

28.冬と一緒に


君の隣にはいつもあいつがいる。僕はあいつが憎い。
あの子の隣には僕がいたのに!
付き合い始めたら僕のことは後回しで、イチャついて
あいつは僕を見て「奪ってやった」みたいな
ニヤついた顔しやがって。
僕はムカついて、後ろから近付きあいつを階段から
突き落とした。もう後戻りはできない。
ニヤケが止まらなかった。あいつは死んだ。
「やっと邪魔されまくてすむ。」
冬と一緒にあいつは消えた。僕は君の隣に行き、
君を慰めた。これでいいんだ。
君に、あいつは似合わない僕じゃないと…
これで僕も君も幸せだね。

12/17/2023, 12:29:09 PM

27.とりとめのない話


天気の話。昨日見た夢の話。今日のご飯の話。
テレビの話。好きなことの話。
君とのたわいない話。とても幸せな時間。
でも明日には忘れてしまう。
そんな僕を笑顔で見てくれる。
僕はなんて素敵な人と出会えたのだろう。
これからも彼女を大切にしたい。
この笑顔を守りたい。
君を大切に、この時間を…毎日に感謝。

12/16/2023, 12:39:38 PM

26.風邪


僕は熱をだしてしまった。
とても高く、40度近く出てしまった。
「最悪だ…」頭が痛い、喉が痛い、体がだるい。
目の前がグラグラしていて気持ちが悪い。
目をつぶっていたらいつの間にか寝てしまっていた。額が冷たい。冷えピタをつけてくれたのだろうか。
目を開けると天使がそこにいた。
夢でも見ているのではないか?そう思った。
「目覚めたの?おはよう。体調はどう?」
そう聞かれたが、混乱していて声が出ない。
どういうことだ。天使が目の前にいる。
そんなことを思いながらまた寝てしまった。
起きると、夕方になっていた。
隣には夢に出てきた天使に似ている人がいた。
よく見ると彼女だった。
僕は夢でも現実でも彼女が看病してくれたんだと
とても嬉しかった。
これからも彼女を大事にしようと思う。

12/14/2023, 4:12:12 PM

25.イルミネーション


僕は付き合っている人がいる。
その子は可愛くて、時々見せる可愛い笑顔が
たまらなく愛おしい。子供みたいに小さくて可愛い。
そんなこと付き合えるなんて僕は幸せ者だと
そう思った。だが、そんな幸せは長く続かなかった。
彼女が癌になってしまった。彼女はみるみる
痩せ細っていた。辛いはずなのに彼女は笑顔で
僕を見ていた。
そんな彼女を見ていると涙が出そうだった。
彼女は亡くなってしまった。
僕は悲しみに暮れていた。
毎日声が枯れるまで泣いていた。
久しぶりに外を見ると雪が降っていた。
家から出ると寒くてイルミネーションが見える。
「もうこんな時期か…」
そう思いながらマフラーを巻いた。
「君と来年もずっと一緒に見たかったな〜笑」
また目に涙を溜め込んで雪の中を歩き始めた。

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