気まぐれ

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5/7/2025, 1:59:39 PM

【木漏れ日】

「おや、奇遇だね」

そう言ってお前はころりと寝転がる

ざわざわと鳴る葉の音を聞きながら

俺は静かにページをめくった

太陽は雲で隠れ地上は少し暗い

「その本、いっつも読んでるね」

横から聞こえてくる雑音は聞き流そう

「相変わらず冷たいな〜」

…聞き流そう

俺は本を読むので忙しいんだ

「ねえ、空が晴れてきたようだよ」

その声に思わず空を見上げる

雲が過ぎ日が葉から漏れて落ちてきた

「眩し……」

「そんなに太陽見てたら目玉が焼けてしまうよ」

心配はありがたい、が

この後しょうもないジョークを言うのが目に見える

「これがホントの目玉焼きってね」

「はぁ……」

相変わらずコイツはお調子者だ

だけど今日はこの空に免じて許してやるか

5/6/2025, 4:00:19 AM

【手紙を開くと】

昔、友達が手紙をくれたんです

スマホを持ってなかった私に

「約束の日に遊べそうにない」と

伝えるためだけに

2/9/2025, 2:15:51 PM

【君の背中】

君の背中はいつも私を見てくれるけど

君が私の目を見てくれるまでは

あとどれくらいかなぁ

2/7/2025, 5:38:29 PM

【誰も知らない秘密】

秘密ってさ、誰かが隠したいもののことでしょ。

その誰か、“秘密を知る誰か”がいないと

秘密は存在することができない。

じゃあ誰も知らない秘密ってなんだろうね?

2/6/2025, 3:33:34 PM

【静かな夜明け】

風の音 揺れる木の葉 エアコンの呻き

そんなものさえ騒々しく感じる夜明け前

寒さで目を覚ました私はコーヒーを作った

この一杯を飲む間は部屋の寒さなど気にならない

コーヒーを飲み干した私は

暖まった身体をソファーに預けた

このまま目を閉じればきっと二度寝をしてしまう

でも夢の中で迎える夜明けはきっと

ここより静かで心地よいものなのだろう

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