霖冴(りんご)

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11/21/2022, 12:05:30 PM

どうすればいいの?

『どの道に進めば正解?』
問いかけても返事はない。
誰かに話しかけている訳でもないが。
前に行っても戻っても地獄ではないか。

はぁ、あの時こうすれば良かった。
なんて、もう遅いよね。

次の光が見えるまで暗闇を突き進むしかない。
これしか選択肢がなかった。

ねぇ、教えてよ。
こんな自分でも、救ってくれますか?

泣きそうな声も溶けていく。
『この先、どうすればいいの?』

10/11/2022, 11:51:52 AM

カーテン

現実の世界に絶望し、引き込もっている。
外の光も音も温度も風も、何も感じない。
お陰で部屋は昼間でも薄暗い。

暫く窓も掃除をしていないのでカビだらけで、カーテンをも侵食し始めていた。
自分はすでに侵食されている存在だな。

馬鹿な空想に浸りながら、死を考える。
めちゃくちゃな人生だ。
心のカーテンは疾うに腐っているのに。

10/10/2022, 7:22:22 PM

涙の理由

君は君という人間だと分かっているし、理解もしている。
けれども、君の笑顔や言葉であの人を思い出してしまって、重ねてしまうんだ。
今は亡き、あの人を。
好きだった訳でも無いとは思う。
今となっては断言はできないが、自分にとっては恩人であり、大切な人だったんだ。
だから君を追いかけてしまうし助けたくなる。
いっそのこと、会わなければ良いのに。
あぁ、自分はなんて馬鹿なんだろう。

今日もあの人と君を重ねてしまい、涙が溢れている。
話すことはできない、消えることもない。
この気持ちを抱えながら、今日を生きていく。
涙も涙の理由も全てを隠しながら…。

9/30/2022, 9:20:13 AM

静寂に包まれた部屋

もう、しばらく誰とも会話をしていない。
テレビもラジオもない。一人だけの部屋。
時計の秒針や外の音が聞こえるくらいだ。
生きることに私は疲れてしまっていた。
だから、死のうと考え準備をしていた。
色々なものを次々と片付けていった。
全てするほどの気力はなかった。
うつ病となってしまったのだ。
生きる気力がなくなったのだ。
仕事も辞めてしまった。
ずっと部屋にいる。
静かに感じてきた。
遺書も書いた。
準備もできた。
お別れだ。
辛かった。
短い人生。
終わりさ。
全ては。
ぐっぅ。
……


そして、部屋は静寂に包まれた。

9/28/2022, 4:56:03 AM

通り雨

ある日、お昼寝から目を覚ますと雨が降っていた。
朝は天気も良くて降水確率も低かったのに。
幸い、洗濯物等を外に出していなかった。
スコールのような激しい雨が降っている。
その様子を見て、私はシャワーを浴びにいった。

服も着替え終わって、外を見に行くと雨は上がっていて少し明るくなっていた。
どうやら、通り雨だったようだ。
ずっと、ずっと、続けば良かったのに。

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