『Kiss』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
その瞬間に悟った。ぼくらは友達じゃなくて恋人なのだと。触れるか触れないか、啄むようなキスに全身が幸福で満たされてぼくは彼女に夢中になった。でもどうだろう、付き合いだしてから初めてのキスなのに彼女はどこか切なげで、その一瞬を噛み締めるように優しく唇を触れ合わせる。くしゃりとぼくのシャツを掴む手が小刻みに震えていた。
「ごめん、今日はもう帰るね」
彼女は足早に部屋を後にする。ぼくは玄関まで送ろうとしたけれど、断られてしまった。やはり、進展を焦りすぎてしまっただろうか、と遅まきながら不安に駆られる。二階の部屋から下に降りるとばったりと母親に出会した。
「お見送りしなくて良かったの? 明日からもう会えなくなるんでしょう?」
父親の海外転勤がきっかけで、彼女は明日日本を発つ。先程の彼女の表情にようやく合点がいった。彼女にとって今のは、「最初のキス」であり「最後のキス」。その瞬間、ぼくの心臓が嫌な程に脈打って玄関へと飛び出した。
母親がぼくを止める声が聞こえた。けれど、ぼくの足は止まらなかった。中途半端なこの感情を抑えておける自信が無いから。彼女との関係をこれで終わりにしたくないから。
そして何より。彼女との初めてのキスは、蕩けるくらいに甘くて、忘れられなかったから。
〚kiss〛
ふたりだけの空間
やわらかくて穏やかなこの時間が
永遠に続けばいい
優しいkissをあなただけに
kiss
キスのことなんて恥ずかしくて語れない
そんな30歳になりました。
接吻と言い換えて照れくささを消してなんとか。
「Kiss」
あなたのキスで
目覚めさせて
あなたに1口貰った。
いつもなら、苦くて飲めないカフェラテも
ほんのり甘くて飲みやすい。
間接キス___。
ーキスってのには物凄い威力があると思う。
それなのに奴は尻が軽い。
意味も何もかも無視してしまえば、只口と口を合わせるだけの作業で、
やろうと思えば直ぐに出来てしまう。
けれども、キスには束縛の力がある。
やるのは容易であるのに、
意味の方ではずっとずっと締め付けてくる。
愛の証明で気軽に出来るような物では到底無い。
現に、結婚式では「誓いのキス」とかいう
人生を決定付けるような物として扱われている。
(でもって外国ではキスは挨拶代わりになってしまっているのだが)
だからキスは、本当に怖いな、と思う。
kiss
このテーマ来た時は、思考停止になりました笑
私、彼氏がいないので…特にないです笑
寂れたバス停でキスをした。
さんさんと光る青空の元、触れるだけのキスをした。
カサついた唇の彼女にそっとリップクリームを塗ってやる。少しよれてしまったので謝りながらまたキスをする。
鮮やかな向日葵がこちらを覗き込んでくる。
彼女の髪の毛が風に揺れ顔に掛かった。そっとよけて彼女の目を開かせる。
私しか見えないその瞳孔は、まるでコーヒーのように黒々として。
私しか映してない。
その事実に笑みを浮かべる。
もう私だけのもの、あんな男なんかに渡さない。
私の可愛い可愛い、優しい妹。
汚らわしい、あんな男に。
彼女の顔を撫でる。
ベタベタとまるで精液のように纏わりついた、あの男の醜い残骸を拭うように。
蝉が鳴く。そろそろバスが来る頃だ。
もう動かない彼女の唇は私の願う言葉しか吐かないだろう。
「しょうがないわね、お姉ちゃん」
ああなんて優しい妹なの。もう一度抱きしめ、木箱に彼女を入れる。
海に行きましょう。ここは山ばかりだから、私海が見てみたかったの。貴方も同意してくれるわよね。
抱えた木箱に頬擦りをする。
カタン、同意の音がした。
初めてのキスはよく覚えているけれど最後のキスはあんまり覚えてない
私としては急な別れだった
まだ今後何度も重ねるものだと思っていたから
あれが最後になるなら記憶に残るようなものにしただろうに
ちょっと気持ち悪いかも
今では嘘でも上書きしてなんて
更新される日は来ないかな
その日はきっとよく眠れる
お題 Kiss
あなたに巡り逢えて毎日が輝いている
壊れそうだった心さえも
今では虹のよう
もしあなたが時に流されて
上手くいかない日は
私からKissを贈ります
普段は平気なフリをして好きじゃないフリをする
私でもね、
あなたに
触れたい
触りたい
キスがしたい
もっともっとあなたのすべてを知りたいと思う
こんなの変だね
Kiss
目が合わず
声が喉で引っかかる
静かに飲み込んだ
酔いが回って
ぐらりと揺れた視界
ぎり、と抑えられる手
逃げないよ
だから
もうおいでよ。
結婚式で一度きり
手も繋いでくれない旦那から
素敵な誓いを貰った
死ぬまで忘れてやらないと
旦那の目の前で静かに誓った
#Kiss
学生のとき、同級生にキスされてしまって咄嗟に手に持っていたシャーペンでその子を刺した。でも痛みを伴ったのは私だった。どうして? 金縛りみたいな感覚だった。目の前にいた同級生は倒れて頭を打っていた。さっきまであんなに、しょうもない冗談でゲラゲラ笑っていたのに……。私は思わず吐いてしまった。そのとき、私はなぜか自分が汚れないよう同級生に向かって吐いていたのを覚えている。私の脇腹には今も刺された傷が残っている。向こうは「キスする」の後に「刺す」があったのだろう。簡単に言えば、向こうが刺してくるのが一瞬速かっただけだ。そのうえ私も躊躇ってしまっただけだ。簡単に言っちゃえば、ね。
-Kiss-
人とのkissは特別な日に
お菓子とのKissは辛い時に_。
僕には似合わない真っ赤なルージュ。
お母様から戴いたものは、すっかりなくなってしまったから。
今日は新品を開けよう。
香水もふた振り、教わった通り。
丁寧に、綺麗な跡がつくようにそっと顔を寄せる。
白い肌に、綺麗な薔薇が咲く。
「お届けものです。」
そっとドアの隙間から投げ込んだ。
『Kiss』
「Kiss」
想像で良いですか??
なんて正直数年もしていない。
正直あまり好きでは無い。
お菓子とのKissは大好き!
甘いから心は同じなのかな。
マスクばかりで顔も分からない。
簡単にするべきじゃないよね。
正直今
インフルエンザも流行ってるし。
落ち着いたらするかな。
Kissは大切な人としたい。
そんな大切な人が目の前に現れた。
それから5ヶ月の月日がたった。
5ヶ月記念日祝ってくれたっけ、?
もう、私には興味なくなっちゃったのかな、
大切な人だとおもってたのは私だけ?
私だけ見ていて欲しい
さよならなんて聞きたくないよ、
心の中のモヤモヤは
ため息まじり春の空
浮かんで揺れて
上に 上に
カタカタ、カタカタ。
窓が震えている。それもそのはず、こんなに寒い、冬の日なのだから。
夜の暗さにおびえて、布団いっぱいに潜り込む。
怖い。寒い。
寝られなくて お母さんのところに行った
お母さんに怖いというと、にっこり笑って
ほっぺたにキスしてくれた。
「おやすみ」
私にくれた、魔法のキス。
その後、安心して眠れたんだ
お題
kiss より