『1件のLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「一件のLINE」
「ごはんだよ」 ポチっ
すんっ
「ごはんだよ」 ポチっ
すんっ
毎日既読だけ付く一件のLINE
1件のLINEミスで変えられたかもしれないあだ名
自分で言うのも何だが、仕事場での私のイメージは硬派で男らしいものである。
会社でのあだ名は「ゾロ」。
直接言われたことはないが、裏で若手がそう呼んでいると聞き、嬉しく感じていた。
そんな私がある日、仕事のグループLINEに「今から帰るぴょんぴょん🐸❤」と、奥さん宛のメッセージを誤爆してしまった。
この時代はまだ削除機能がなく、焦った私はフォローで「彼女と間違えて入れてしまった笑」と、男らしいキャラで入れたが、見事に皆様既読スルー。
その後、会社のゴルフコンペ開始前にトイレにこもっていた時、コンペを仕切っていた若手同士の話し声が聞こえてきた。
「チッチャにお願いされたから仕切るけど、めんどくせーなー」
ん?
んん?
チッチャ?
そう、調べてみると、私は今若手から裏で「チッチャ」と呼ばれているらしい。
なぜそうなったのか、LINEの誤爆が原因なのかは分からないが、
「ぴょん吉」とかにしてくれた方が先輩としては嬉しかったぞー
▫ 1件のLINE
「 本気で僕に好かれてるから自信もって 」
彼との他愛の無い会話を見返し
ふと、この言葉が目に止まった。
何でこんな素敵な人を手放してしまったのか
自分の身勝手さのせいで本気で私の事を
ここまで愛してくれていた人を傷付けた。
涙が溢れて止め方が分からない、
泣いてもこの謝罪の気持ちは彼に届かないのに。
『目が覚めると」
※一つ前のお題です。間に合いませんでした💦
※BLです。苦手な人は読まない様にお願いします🙇
カーテンの間から眩しい光が差し込み、窓の外の鳥の声が聞こえて来る。
目覚ましより先に目が覚めるのは珍しいなと思いながら、目を開けると
「おはよう」
「……?!?!」
「驚かせちゃった?ごめんね、起こして来いって言われたからさ」
朝の準備がバッチリ整っている感じの聖哉《セイヤ》さんがニコニコ顔で言う。
「えっと……。ちょっと待って下さい。今何時ですか?」
寝起きで頭が回らない。
「6時30分だね」
「6時30分……。え、アラーム6時にセットしてるのに鳴らなかった?!」
慌てて、ベッドのサイドテーブルに置いているスマホを取ろうとする。
すると、伸ばした手をソッと握られる。
「アラームはね、一瞬鳴ったんだけど止めちゃった」
テヘッといたずらっ子の様に笑う。
あぁ、こんな天使の様な顔で暴露されたら怒るに怒れない……!
「母さんが蒼汰《ソウタ》を起こして来いって言うから。一応ノックはしたよ。で、起こそうと思ったんだけど、幸せそうな寝顔を見たら起こせなくて……」
「そ、そうですか。いいですよ。6時のアラームでも起きるのは大体6時30分ですし。起こしてくれてありがとうございます!」
「許してくれる?ありがとう。これからは蒼汰くんを起こすのは俺の仕事にするね」
「え、大丈夫、大丈夫です!俺、寝起き悪いし、アラームでいつもちゃんと起きれてるし、放っておいてくれて大丈夫です!」
この整った顔を毎日朝一に見るなんて、そんな心臓に悪い事出来ない!!
両手を振って拒否すると、聖哉さんは目に見えてシュンと項垂れた。
うぅっ!罪悪感……。
「ダメかなぁ?今日は誘惑に負けたけど、明日はちゃんと6時に起こすから」
上目遣いにお願いされる。
あれ、朝起こしてもらうのってこんなに大事な事だっけ?
そう思いながら
「分かりました。じゃあ、明日も宜しくお願いします!」
撤回しないと、一日ずっとシュンとしてそうで、慌てて、訂正する。
はぁ、朝起きたら、聖哉さんが俺の部屋に居るの?
こうして、覗き込まれておはようって言われるの?想像しただけで無理だ……。
まず、俺の寝顔が……。幸せそうって言ってたけど、ただのアホ面でしょ。
明日からは6時よりも前に起きよう。
アラームより遅く起きる事はあってもアラームより先に起きる事はほとんどない俺が誓った。
1階に降りるとパンが焼ける香ばしい香りとコーヒーの良い香りがしていた。
「蒼汰くん、おはよう。昨日は引越しの片付けしたりで、まだ疲れが残ってるんじゃない?朝食はトーストとサラダとコーヒーでいいかしら?和食が良かったら明日から和食にするわよ」
ふんわりとした髪を揺らしながら、ニッコリ微笑む美人は、この度、俺の父親と再婚した新しいお母さん。
聖哉さんは、この美人のお母さんの息子さんだ。納得。
「俺、今まで朝ご飯は食べてなかったので、朝からこんなにしっかりした朝ご飯食べれるの嬉しいです!!ありがとうございます」
「あら、そうなの。育ち盛りだから朝ご飯はしっかり食べてね」
はぁぁ〜、こんな美人の手料理にこんな優しい言葉……父親に大感謝だ!!
席に着いて、トーストを頬張る。
隣からスッと手が伸びて、俺の頬に付いたジャムを長く綺麗な指で掬い取り、
「付いてた」
と、いつの間にか隣に聖哉さんが座っていた。
「唇の端にも付いてる。舐めたいけど我慢」
クスッと笑って俺を見る。
顔に熱が上がるのを自覚しながら、慌ててティッシュを取ってゴシゴシ口を拭く。
「そんなに乱暴に吹くと赤くなるよ」
聖哉さんは、最初見た時は、優雅で聖哉さんの周りだけ時間の軸がゆっくり動いてるのかなって言う程、纏ってる空気が違っていて、長めのサラサラの髪を耳に掛ける姿とか、男女問わず人を魅了して仕方がない存在だ。
そんな聖哉さんは、義弟が嬉しいらしく、顔合わせの時から、ずっと俺にベッタリなのだ。
ふふっと笑った顔も魅惑的で、ドキッとする。
ジャムを付けない様に気をつけても、たっぷり塗ってあるので難しい。
見ると、聖哉さんはサラダとコーヒーだけの様だった。
お母さん、俺が甘い物好きなの知って、ジャムたっぷりで準備してくれたんだ。
胸がジンと暖かくなった。
「通学は電車だっけ?」
「はい、そうです」
「じゃ、駅まで送るよ」
聖哉さんが長い指に絡めた車のキーを見せる。
くぅっ!何をやってもサマになる!
聖哉さんは、社会人で高校3年の俺とは5つ違う。
聖哉さんの運転する姿は見たいが、2人きりは緊張しそう……。
でもここまで言ってもらって断れないし……と、車に乗せてもらう。
車の免許無いし、そんなに興味も無かったから、車種とか分からないけど、何だこのフッカフカのシート!!
良い香りするし、広い!!
快適だ〜と思ってたら、まだ引越しの準備の疲れが残っていたのか、俺はウトウトと眠ってしまった。
駅までの話が、どうも聖哉さんは最初から学校まで送るつもりだったらしく、駅までなら起きてたはずなのに、学校までは4駅もあるので、快適車だと眠ってしまったのだと言い訳しておこう。
「蒼汰くん、蒼汰くん。起きないならイタズラしちゃおうかな」
頬ににサラサラとした毛の様な物が当たる。
柔らかくて気持ちいいな……。
まだ微睡んでいたいけど、ゆっくりと目を開ける。
目が覚めると……。
「うわっっ!!!!せ、聖哉さん?!?!」
あまりにも間近に整った顔があったので驚いた。
「ははっ、あと少しだったのに」
「あと少しって何ですか!!」
「ふふっ、また次の楽しみにしておくね。だって俺は、蒼汰くんを起こすのが仕事だから」
え、これ起こされる度、ドッキリさせられるの?!
きっと、帰ったら、聖哉さんに構われて、疲れてぐっすり眠り、そしてまた明日目が覚めると……。
〜END〜
お読み頂き、ありがとうございました。
この1件のLINEで私たちは終わってしまった。
あなたの写真を消す覚悟もないし
あなたのLINEを消す覚悟もない。
今でもこの通知はあなたからじゃないかと期待してしまう。
ふたり出会ったあの頃に戻りたい。
もう一度あなたに会いたい。
1件のライン
送り主が仕事の関係だったから
月曜日まで未読スルー
#1件のLINE(2024/07/11/Thu)
1本、後の電車になっちゃう
大丈夫 僕も遅れてるから
件名はごめんね だよ(笑)
同じく( ̄∇ ̄*)ゞ
のった!最後尾
ミッケ!服かわいい
LINEがデートの準備運動
***あくまでもフィクションですꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)
ふと 携帯 ヲ 見ると
1件 ノ LINE が きて ゐた 。
其処 二 は 、 唯 一言 。
゛ 生きてる ? ゛
しばら くの 間
返信 ヲ していなかったから か 、
先 の 読めない コトバ が 届ゐ た 。
もし 此処 で
゛ うん ゛
って 返したら
此 会話 は 終わって しまう 。
面倒 くさ ゐ 反面 、
まだ 少し 話したゐ と
思ってしまう 私 は
今日 も 君 の 手の平で
踊 ら さ れ て い る 。
「 #1件の LINE 」
1件のLINE
それはすきぴからのLINE。🥺💞
ほんとに嬉しくてベッドの上で飛び跳ねた
華の金曜日。
明日は何をしようか。
自宅で珍しく夜ご飯を作りスーパーで買った新商品のお酒を開けちゃったり、いつもとは違う夜を過ごしていると携帯から一通の連絡が入る。
“仕事終わった。今から向かう”
絵文字もない殺風景な文字列。
それでも私は飛び上がるくらいに嬉しくてもうお風呂を済ませちゃったけどパジャマ可愛いかな、とか部屋汚くないかな、とかそわそわしながら連絡してきた彼を待つ。
明日は彼も休みだと言っていたから映画を観るのも捨てがたい。でもショッピングをして街を散策するのも楽しそうだ。どんなところでも彼がいればキラキラと世界が輝いて見える。
そんな明日に夢を馳せていると家のインターフォンが鳴り響く。
私は急いで彼が待つ玄関に向かうのだ。
-1件のLINE-
題【一件のLINE】
ピコン♪
その音だけ、鳴った。
そして部屋のなかは静まり返った。
「1件のLINE」
スマホの通知音が鳴った。
通知を見ると、親友からの1件のLINEがきた。
「久しぶりにお茶しない?」ときた。
私は、「お茶したい!」と返信した。
数回のLINEのやり取りでお茶をする日が決まった。
「楽しみだなぁ」
私は、自室で独り言を呟いた。
明日が嫌だった。
嫌いな先生のいる学校。
嫌いなクラスメイトのいる学校。
嫌いな勉強のある学校。
どんなに嫌いな相手にでも、いつの間にか笑顔で話している自分のいる学校――これが全部嫌だった。
だから私は休みたくて仕方がなくて、ズル休みでもしてやろうかと思った。なのに、出来なくて。
お腹を何度も殴って、頭を何回も振って、自分は体調が悪いんだと言い聞かせた――すると本当に頭痛がして、全身が痺れて、吐き気がした。
“やった、嬉しい”
そう思ったんだ。気持ち悪いとか、そんなのどうでも良く感じられるほどの嬉しさを感じた。
私はリビングへ行って、小さな声で母親と会話を交わして、ソファに怠そうな雰囲気を出して座った。
すると、母親は「どうした? 体調悪いの?」と、優しく話しかけてくれた。
「なんか、頭痛い」
このひとつの言葉を出しただけで休む? そう聞いてくれた。なんで、頭が痛いだけなのに。
頭がぐるぐるした。今にでも吐きそうだった。だって、自分が情けないんだもん。
頭が痛いだけで休ませてくれる親に、「本当は自分で腹殴って体調悪くした」だなんて言ったらと思うともっともっと、情けなく感じる。
せっかく休めたのに、罪悪感で死んでしまいそうだった。何度も何度もごめんなさいと声に出して、何も出来なかった。
その上、今日は欲しいものを買ってもらっちゃったよ。ごめんなさい、ごめんなさい、私、辛わせだ。
まま、お仕事中なのに一件のLINEを何度も私に送ってくれた。
――お薬飲んだ?
とか。
――ご飯食べれそうだったら食べてね。
とか。
ごめんなさい、ごめんなさい。謝ることしか出来ない私が情けなくて、あー、ごめんなさい。
明日、学校行きたくないよ。
いっその事、腹を殴って死んでしまおうか。
でも、お金かけちゃうから死ねない。せめて何万か貯めて死ななくちゃいけない。
それに、ブスだし。
友達いないし。
まだ死ねない。
生きなくちゃ。
生きないといけない。
でも――。
よくよく考えればあの子が死ねばいい話だよ。
死ね
未読のまんまにしておけば
終わらせる事もないのかな
#1件のLINE
「よろしくお願いします」
連絡先を交換した時に送られてきた文
「お疲れ様です。了解です。」
仕事のことで連絡をした時の返信
「○○でお願いします。」
仕事のことで質問した時の返信
それぞれ1件ずつのLINE
当たり前の文面
当たり前の距離感
ぜんぶ、ぜんぶ当たり前
だけど
ひとり勝手に傷付いている
傷付くことさえ許されないのに
『1件のLINE』
先日、クラスメイトにして俺の好きな人である小夜さんのLINEを交換できた。
だが、この後にどうすればわからない。こっちからよろしくって言うか? いや、キモがられるんじゃ無いか? なら相手から? ……どうすれば……。
部屋で一人うんうんと唸っていると不意にスマホが震えた。俺は反射的にスマホを手に取る。
小夜「煌驥君とLINE出来るなんて嬉しい! これからよろしくね!」
天にも昇る気分だった。まさかあの小夜さんからそんな事を言ってもらえるなんて……!
「こちらこそよろしくお願いします!」
ああ、最高の一日だ! よし、今日はこの良い気分のまま寝よう!
そして俺は充電器をスマホに挿し、夢の世界へ旅立つのだった。
※※
「うふふ」
思わず笑いが溢れてしまった。
まさか煌驥君が私とLINEを交換したいなんて言ってくれるなんて……今日も記念日にしておこうかな。
私は既に彼との記念日で埋まったカレンダーに更に書き足す。
「絶対に、逃さないからね……貴方は私の物、なんだから」
気安い相手とは、短文のやりとりで会話をするように文字を打つ。
反対に、かしこまった相手や苦手な相手には、長文を送る。
通知音でお邪魔しないように。やり取りを続けなくて済むように。一件のLINEで済むように。
ほんとは知っていることをわざと質問して
口実考えて電話した日もあったっけ。
たった一言、お返事が来るだけで
はしゃいで舞い上がった。
そっけない返信しかできないひとだから
好みの音楽とくだらない話ばかりしてた
2人きりの放課後のほうが好きだったかな。
募る想いを心の中にしまいこんだから
いまも届かないまんまだけど、
あなたのいた学生時代、たのしかったな。
1件のLINE
なんでも卒なくコミュニケーションを取れる昨今
人との繋がりを深めるツールの1つ
どんな時でも気軽に連絡を取り合えるからこそ大事なシーンとの差別化がし辛くなったのも事実
相手の時間をいつでも占拠出来てしまう
または相手とすぐにでも取れてしまう
一昔前なら固定電話や文通という手段であり、その一時は最早体現出来る機会は少ないだろう
この1件のLINEには良くも悪くも簡単に相手と繋がれる
これは奇跡であり、当たり前と思わないでおきたい
一件のLINE
ぴこん
通知が鳴る。こんな休日の朝になんの連絡だろう
そう思いながらノールックでLINEを開く
アプリを開いてからようやく携帯を見る
そこには部活のグループLINEの画面が広がっていた
そして先輩からの一言。
体育祭お疲れ様でした!
放送部の来年の部長、副部長、会計を発表します!!
ドキッ
高校2年生は10人。高校1年生は11人
決して多い人数ではないが、部員の殆どが特進クラスに所属している。私もだ。
つまり、役職はかなりの争奪。
私は副部長だった。正直悔しかった、でも確かに先輩は良く人を見ていた。
私は先頭で指示を出すより、出された指示をより効率的に回す方が得意だ。大会もアナウンスや朗読部門で出場したことはない、照明や音響、機材担当だから。
先輩はそこを見ていたのだろう、悔しいけれど、納得
思うようにはならなかったけれど、なるべきものになったのだろう、精一杯頑張ろう。
2024/7/11