『1つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「1つだけ、残ったね」
美味しいと評判のクッキー。
「一緒に食べようと思って買ってきたよ」
と、持って来てくれた。
「ありがとう。コーヒー入れるね」
2人分のコーヒーを入れ、早速いただく。
「美味しい」
「うん、美味い」
手が止まらなくなるほどの美味しさに、クッキーは一気に減っていく。そして
「1つだけ残ったね。最後の1つ、食べて」
キミは最後の1つを俺に差し出す。
「ありがとう。でもさ」
俺はクッキーを受け取ると、それを2つに割り
「一緒に食べたほうがさらに美味いよね」
割った片方をキミの手に乗せる。
「そうだね。ありがとう」
こうして、最後の1つを仲良く食べたのだった。
1つだけ
半透明な空色に
君の音が響いた
僕は1つだけ願う
君の音が誰かの心届くように
たった1つの願い事
今世から来世にひとつだけ持っていけるものがあるとするなら。
『君が好きだと言ったものぜんぶ』抱えて生きていくつもりでいます。
―1つだけ―
1生に1度、
たった1つだけ
願いが叶うなら
金が欲しいとせがむのが
ニンゲン
世界平和を願うのが
ギゼンシャ
救いを求めるのが
ヒガイシャ
人類の滅亡を祈るのが
ドウブツ、ショクブツ、ムシ…etc.
自転車の鍵最後のやつだって分かってるのに家の中でどこやったか分からん。
ひとつだけなんて言わずに
全部なにもかもほしいと強請った
いいよ、ときみは笑って
僕の腕の中に納まった
たっだひとつのいとしいきみ
(1つだけ)
【1つだけ】
私にとって、1つだけ、確かなことは何だろう。
私の目で見る光景だろうか。
私の鼻で嗅ぐ匂いだろうか。
私の耳で聴く音だろうか。
私の舌で味わう食感だろうか。
私の指で触れる手触りだろうか。
私の肌で感じる熱だろうか。
私の頭で覚える記憶だろうか。
私の口で話す言葉だろうか。
私の掌で紡ぐ想いだろうか。
たくさんの“確かなのだろうこと”があるかもしれない。何にせよ、私にとって、1つだけ、確かなことがある。
それは「私自身の身体や心で行うこと」こそが、きっと私にとって“確かなこと”であると思っていることだ。
この人とこの先、一生会えなくなっても後悔はない。
ただ一つだけ伝えたい。
これまで一緒に生きてきたことに感謝しています。
そろそろお互い新しいステージに進んでいこう。
なんでも、1つだけもらえるなら なにがほしい?
参考程度にみんなはこう答えてます!
手を広げてこーんなおっきいおかし!
(飽きそうだし、腐るし、どこで保存すんだ)
ひゃくまんえん!
(もっとないと何もできないよ)
めちゃくちゃデカい家!
(広いと掃除大変だし、維持費もなぁ)
あの新しくでたゲーム!
(たったそれのために使っちゃうの?!)
みんな持ってるから、一番新しいスマホ
(また新しいの出るけどな、わかるわかる)
一番いい靴
(一番いいってなんだ……?)
古くなったから新しい冷蔵庫
(搬入めんどくさいけどそれいいなぁ)
物はいらないから時間をくれないか
(時間は1つじゃ数えられないでしょ 判定はどうなんだろ)
現実を知って、物語を知った私は
なんでも叶える魔法があったとして、
バカげていて、思い切っていて、強欲で突拍子も無い
それでいて夢がある願いを言えるかな
お題:1つだけ
『1つだけ』
私はマヨヒガの番人です。
マヨヒガとは、山中に突然現れる家の怪異のこと。
通常、『たった今まで人がいたような状態なのにもぬけの殻』であり『そこから何かひとつ物を持ち帰った者に富を授ける』と言われています。
しかし昨今ではその知名度も薄れ、倫理観の高まりなのか、周囲からの糾弾を恐れてなのか分かりませんが、訪れる者は屋内に声をかけて人がいないと分かるとそのまま立ち去ってしまうのです。
これに困ったマヨヒガの怪異は、私をこのマヨヒガの番人として作り出したのでした。
私の役割は、迷い込んだ人間を屋敷に招き入れて、何かひとつを持ち帰らせることなのです。
「さぁ、なにかひとつお持ちください」
私の説明に口を挟むこともなく、うんうんと頷きながら聞いていた青年に、私は促します。
「それは、この家の中にあるものならなんでもいいのですか?」
「ええ、構いませんよ」
どんな小さなものでもその効果に差はないことを言い添えて、私は彼の選択を待とうとしました。
しかし、彼がそう問うたのは悩んでいるからではなく、確認の為だったのです。
「では、君を連れて帰ります」
何のためらいもなく告げられた言葉に絶句していると、彼は初めて困った顔をして言いました。
「……お嫌なら、諦めます」
「いいえ、喜んで」
私はそうしてマヨヒガから持ち出され、このお役目を終えたのでした。
めでたし、めでたし。
1つだけなんて選べねっすよ 何事も
いつかその一番以外切り捨てなきゃいけない瞬間が来るのかね
来ないで欲しい~
完
―1つだけ―
毎年、家の庭に1輪だけ咲く椿がある。
蕾から花が開くまで毎日見るのが楽しい。
今年は気温が高い日が続いたからかあっという間に開いて終わってしまった。
【1つだけ】
君の笑顔がみたいから
美味しいご飯をご馳走するよ。
欲しいものは買ってあげる。
悲しいときには慰めて
優しさで君を包みたい。
君が笑ってくれるならそれだけでいい。
そう思っていたのに
愛しさは積もり積もって
愚かな僕は君の特別になりたいと望んでしまった。
そうはなれないと
もう随分前から分かっているのに。
会うたびに好きだと伝えたくなって。
けれどその言葉1つだけで
僕らの関係が壊れてしまうと思うと
ここから1歩も動けなくて。
君への愛おしさだけは止められず
今日も君に僕の特別をあげるんだ。
だいじょうぶ、禁忌を定めるのは人間だからね!
人間じゃない神にとって、いち動物に過ぎない人間の悪だとか善だとか法だとか、そんなのは全部滑稽な飯事でしかないよ!
きっと神はお前も救ってくださるよ!
まあ、神とかいう信仰先も人間が定めた偶像なんですけどね!ギャハハ!
「気持ち」
自分の気持ちが分からない
A君には彼女がいた
わたしは勘違いをしていただけらしい
私の気持ちを返して欲しい
R君の事が好きなのかもしれない
しかし、自分の気持ちが迷子になっている
どうすればいいんだろう
どうしたら、私の心・気持ちは帰ってくるんだろう
「お願いがあるのです」
たとえば、ぼくが旅立った時。明くる日の空はうららかで、心地よい風が花びらを揺らし、穏やかな空気が満ちた素晴らしい朝だとして。あなたは、ぼくがいなくなったことを嘆いてくれますか。
つまらないお願いではありますが、どうか記憶の片隅に留めておいてください。それだけでぼくは、この先で己の身に何があろうとちっとも怖くありません。冷たい夜に浮かぶ星のひとつになったとしても、決して後悔はないでしょう。
ただ、あなたがぼくを想ってくだされば。残すもののないぼくの生涯にもすこしは意味が生まれるのだと、そう思えてやまないのです。
「ですから、どうかあなただけは、ぼくの死を悲しんでください」
それが、たったひとつの願いです。
ひとつだけじゃないことが
ひとつであることを認識させてくれる
ひとつだけであることが
その中のひとつであることを証明する
ひとくくりにはしても同じではないから
ひとつひとつが重なり合ってすれ違い
ひとつがひとつとしてひとつとなる
誰もいないならそこにひとつはいない
気にしないのではない
気にはしないであって
ちゃんとありはすることを知ってる
願いが一つだけ叶うなら
私は何を願うだろう
夢も人望も権力も全て手に入れた
今私に足りないものはなんだ
考えても答えは出てこない
どうして私は孤独なのか?
なぜ人は私から離れていく?
心からの友はどこへ消えた?
人を蹴落とし、のし上がって象られた今の私の姿を
過去の無邪気な私はどう思うだろう
もうすぐ母の日だ。
毎年、八号鉢のカーネーションを贈っていたが、今年は花束にしようと思う。
もう、鉢を置くスペースが無いから。
玄関から始まり、客間、縁側、リビング、トイレ、庭と目の届く所には既に何鉢も置かれているのだ。
そもそもカーネーションは、亜熱帯気候の日本には不向きな植物。
大抵、梅雨時に溶けて消えるか、夏の高温と強烈な日差しに曝されて干乾びる運命だ。
しかし、我が家に来るカーネーション達は、そんな運命にアッパーカットでも喰らわしているのかの如く、みんな元気に夏を越していく。
軽くホラー。
そんなことを思いながら、プシュプシュと薬をかけて周るのだった。
テーマ「1つだけ」
道端の片隅にひっそりと転がっていたビー玉。
少し汚れているけど、そっと手に取り太陽にかざしてみた。
子供の頃、キラキラと輝くそれはまるで小さな地球と思っていた。
小さな地球は少し汚れても綺麗に輝いている。
「神様、1つだけ僕の願いを聞いて下さい」
「この小さな地球のように……」
「破壊のない美しい世界を……」
「戦争のない世界を」