『高く高く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
高く高く。
小さい頃は
高く高く
どこまでも
跳べたなぁ。
久しぶりに
飛行機に乗って、
高く高く
飛んで行きたい。
久しぶりに、
色んな所へ。
「高く高く」
登っても登っても上がある
頂上だと思っていた場所も
辿り着いてみればまだ上がある
登る登る
背後から迫る物に抜かされぬように
自分に飲み込まれぬように
願いながら登る
手を伸ばして
届かなくて
掴んだそこは空を切って
どれだけ高く伸ばそうとも
掴むことは叶わない
高く高く
上へ上へ
望みがあるから
掴みきれない空があって
絶望があるから
終わらない地獄があって
生きる気力も全部持って
高いとこから見下ろしてる
嫌われものの単純な仕事
高く高く届かない場所へ
誰も辿り着けない至高の場所へ
1月3日 今日はこたつに入ってみかんを10こもたべた。テレビもたくさんみた。おもしろかったしおいしかった!
「今日の日記おわり!」
私は冬休みの宿題のひとつである日記を書くと、勢いよくパタンと日記帳を閉じた。
明日は久しぶりにエリカちゃんと遊ぶ日だ。
エリカちゃんとは幼稚園からずっと一緒の幼馴染である。
本当は冬休みは毎日エリカちゃんの家に遊びに行きたかったのだが、母親から「非常識だからやめなさい」と言われずっと我慢してたのだ。
『明日やっと会える…!』
私はワクワクが収まらないでいた。だが明日のエリカちゃんとの遊びでは“ある物”を持ってきてと言われている。
それは、“凧”だ。
エリカちゃんの家はよく言えば古風で、毎年冬には凧揚げをするらしい。
羽子板で遊んで、顔に墨を塗るなんてことは本の中でしか無いことだと思っていたが、去年はエリカちゃんとそんな遊びをしたくらいだ。
冬は家の中でコタツに入って少女漫画を読んだり、絵を描いたり、他愛もない話をする方が好きなのだが、エリカちゃんと遊びたい気持ちが強いので寒い中での凧揚げを喜んで了承した。
だが1つ気がかりなことがある。
私の家には凧が無いのだ。
――私の家はいわゆるシングルマザー。
母親は朝早くから夜まで働き詰めだ。
それでも裕福とは程遠く、どちらかと言えば貧乏である。
毎日疲れて帰ってくる母親に
「凧買って」なんて言えるはずもなく
ずるずるとエリカちゃんと遊ぶ前日になってしまった。
『今日は言わなきゃ…』
私は意を決して母親に言うことにした。
夜11時、いつもは私は寝てる時間だが起きて待っていると母親が帰ってきた。
「びっくりした!あんたまだ起きてたの?明日はエリカちゃんと遊ぶ日でしょ?」
もう寝なさい、と言いながらコートを脱ぐ。
「あのね、お母さん…」
神妙な面持ちの私の顔を見て、母親は何かを察して私の目の前に座る。
「凧……明日必要なの……」
「明日!?」
娘からの意外な発言と「明日まで」という言葉に母親はたいそう驚いていた。
「〜〜っ!今からじゃおもちゃ屋も開いてないしなぁ…」
はあ、と母親が大きくため息をつく。
「……ごめんなさい」
母親はうーんと少し考えてから、私を見てニコッと笑った。
「大丈夫!お母さん何とかしてみるわ!」
くしゃっと私の頭を撫で、
「あんたもう寝なさい」
母親はそう言うと私の手を取り寝室へと連れていった。
凧がある、これで明日エリカちゃんと遊べる!
という安心感から私はすぐに眠りについた。
翌朝リビングへ向かうと、コタツに入り机に突っ伏して寝ている母親が目に入った。
「お母さん!風邪ひいちゃうよ!」
私は慌てて母親を起こす。母親は「うーん……」と寝ぼけていたが、私の顔を見てニコリと笑った。
「凧、出来たよー」
母親の横に置いてある凧を母親が私に見せる。
「じゃーん、手作りで不格好だけど、ごめんね」
それは市販のものと比べると本当に貧相なものだった。
というのもそれは大きいビニール袋を切って、表面には母親が絵を描いて、裏は割り箸でバッテンと軸のようなものがついていて、軸の真ん中からセロハンテープで裁縫糸が長くまとめられているだけだった。
糸の長さが足りないからか、途中で玉結びしてありとても長そうだった。
「なに、これ…」
思わず私が呟くと、母親は申し訳なさそうに
「ごめんね、こんなの恥ずかしいよね…お母さん、図工苦手でさあー!」
申し訳なさそうに笑う母親を見て、心が痛くなった。
『お母さんは悪くない。もっと早く言わなかった私が悪いのに…』
母親の周りに散らばっている失敗作と思われる凧達を見て、要らないとは言えずに結局その凧を持っていくことにした。
エリカちゃんの家に着くと、エリカちゃんとエリカちゃんのお父さんが庭で凧揚げをしていた。
「あー!カヤちゃーん!」
そう叫びながら手をぶんぶんと振るエリカちゃんとエリカちゃんのお父さんの方へ私は走り出す。
「ごめんね!遅くなって!」
エリカちゃんは気にしてないよーと言うと凧を地面に落とした。
エリカちゃんの凧は見たことがないくらい豪華でカラフルで立派なものだった。歌舞伎役者のような顔が描かれている。
それを見て思わず私は凧が入ってるカバンを自分の後ろにサッと隠した。
「凧、持ってきた?」
「ううん、忘れちゃった。ごめん!」
「いいよーじゃあエリカの貸してあげる!」
そう言うとエリカちゃんは私にハイとタコ糸が巻いてある筒を渡してきた。
そしてエリカちゃんのお父さんが凧を持ち、ふわっと上へ投げる。
私は走り出し、凧が風に乗り空を舞いだした。
「すごい!意外と引っ張られるんだね!」
私は初めての凧揚げに感動していた。
その後もしばらくエリカちゃんの凧で凧揚げをし、家に入って少しお喋りをしてから帰ることになった。
エリカちゃんはこれから親戚の家に行くらしい。
私は1人で河川敷をとぼとぼと歩いて家へと向かう。
カバンの中を覗くと貧相な凧が入っている。
と同時に、徹夜して凧を作ってくれた母親の顔が浮かんできた。
『せっかく作ってくれたのに、ごめんね。』
冷たい風が私の頬を突き刺す。
周りを見ると正月の静けさがまだ残っているのか、寒いからなのか人はほとんど居ない。
私は勇気をだしてカバンから凧を取り出す。
片手でパッと凧を上に投げ、思いっきり走る。
―――が、中々飛ばない。凧はひょろひょろと地面の上を走るだけだ。
エリカちゃんの凧と比べて飛び方も貧相な凧にガッカリする。
それでも意地があったのか、私は何回もチャレンジした。
ぶわっと風が吹いた瞬間を見計らって、思いっきり凧を投げ、走り出す。
引っ張られる感覚。
後ろを見ると、凧が空を舞っていた。
「飛んだ!」思わず叫ぶ。
凧はしばらく風に揺られ、空を飛んでいる。
さらに強い風が吹く。
すると糸がちぎれ、凧はもっともっと高く飛んで行った。
引っ張られる感覚が無くなった糸を持ちながら、私はただただどんどん高く、遠くに飛んでいく凧を見つめていた。
『お母さん、お母さんの作った凧、すっごい飛んだよ!』
エリカちゃんの凧より、高く高く飛んだ凧を見て、私はとても嬉しかった。
しばらくして落ちていった凧を取りに走り出し、凧を持ち上げると
大切なものをしまうようにカバンに入れ、全速力で家へと向かう。
お母さんに伝えないと!
すっごく高く飛んだんだ!!って!
【高く高く】~完~
最近
めっきり見なくなった
空飛ぶ夢
いつも何とかして
高く高く
舞い上がろうとするけど
気を抜くと下降してしまう
君と手を取り合い
無限の空間を飛び回りたい
果てを目指して
高く 高く
何処までも高く
せめて夢の中でと
日がな一日想うのに
何故
君は 一度も出てこない
「高く高く」
たかいたかぁ~い
誰かが 暖かい手で
天に 近く
投げてくれた
遠い昔
高く
高く・・・
頂上の見えない山
成長した体で
爪に土をえぐり付けて
今 必死に登っている
登りきったなら また
太陽に
近づけるだろうか
また
無邪気に
笑えるだろうか
寒いよ
―高く高く―
高く、高く、赤い風船が飛んでいく。
夢の場所(宇宙)へと近づいていく。
高く、高く、望みを持ち続け、高みを目指す。
夢の自分(理想像)にゆっくり近づいていく。
―そして、
風船は割れた。
周りの静かな圧力に耐えられなかった。
夢が叶うことはなかった。
夢を追う事に夢中で、現実を見忘れていた。
上がれば上がるほど彷徨ってしまう。
高ければ高いほどいいってもんじゃない。
『高く高く』
空を切り裂き雲を貫く
星の旅人であれ
空を切り裂く塔のように
勇敢な誉であれ
全てが見える
あの頂へと駆けろ
ただ一人の
コスモナウトであれ
試合直前に円陣を組んで、相手チームの情報交換をするのがルーティーン。それが出来るのもあと少し。今日のチームのコンディションは悪くない。大丈夫、俺たちは飛べるから。仲間と一緒にありったけの気合いを声に乗せる。試合開始の笛が鳴る。
(高く高く)
高く高く
秋は、晴れた空に飛行機雲が似合いますよね。
高く高く、すーっと伸びる飛行機雲。見つけた時は嬉しくなります。
ユーミンの歌、
「ひこうき雲」思い出しました。
悲しい歌だったはずですが、飛行機雲の情景にぴったりでした。
ユーミンの感性に脱帽です。
今年の秋ももう少しでお終い。
飛行機雲、見られたら良いなぁ‥。
高く高く手を伸ばし
つかみ取ろうとしても
そこに幸せはない
大きく大きく
息をして
ゆっくりゆっくり
目をひらけば
あなたはすでに
幸せに包まれていることに
気づく
そう、あなたの幸せは
あなたのすぐそばにある
題「高く高く」
博物館に立ち寄ったら、紙飛行機を折るための紙が置いてあった。
子供向けの遊び道具のようだ。
修学旅行の高校生をしり目に、一枚手にとって折ってみる。折り目のガイドが付いてる分、何も無い折り紙より綺麗に仕上がった。
これが空を飛ぶところを想像してみる。想像の中の紙飛行機は、実際よりも高く高く飛んでいる。
ビルから飛ばせないかな、と叶わない妄想をしながら、博物館の扉をくぐった。
手を伸ばして空をめざした
だけど地面に散らばって
僕は空に逝った。
「遠い遠い」
私はいま赤ちゃんをやっている。
そしてミルクが飲みたくなったところなのだが、彼らはどうやらそれに気付いていない。
私はまだ言葉が出ない。
ミルク! と言おうとしても言えなくて、最終的には泣くしかなくなる。泣くのはどっと疲れる。どうにかして伝えるすべはないものか。
と考えているというのに、高い高いをされる。
いやいや、違うんですけど。
と思いながら、顔は笑ってしまう。
この高い高い、めちゃくちゃおもしろい!
あー、赤ちゃん最高!
ミルクのことはすっかり忘れている。
エゴイストな人達
なぜそんなに我を失うのか
そんなものは空に高く高く捨ててしまえ
人として生まれたなら
本当に大切なものをきづきなさい
普通が難しい時代にあって
人の笑顔がどれだけの人を幸せにするのか
どれだけのものを失ったか
死んでからは気づけないんだよ
次は人間として生まれてこれるかどうかなんて
だれもわからないんだから
高く高く飛んでいく
誰にも届かないところまで
誰にも気付かれないところまで
高く高く
遠く遠く
さよならのかわりに
力強く羽を動かす
悲しみも高く、遠く
#6 真っ暗の夜。
星はなく、ただ月が輝いていた。
見上げるような高い場所で月が光っていてとても綺麗だ。
星一つない真っ暗な夜空だからこそ、いっそう美しかった。
こんな美しい月をいつまで見られるかな…なんて。
朝日と月夜の下で必死に生きよう。
朝と夜が一番素敵だと思う。
一日の始まりと一日の終わりって感じ。
これからも、高く高く、あの月のように頑張ろう。
悔いのないように必死に生きなきゃ。
明日も、明後日も。
___高く高く
高く高く翔べば
あなたに気づいてもらえるだろうか
ようこそお越し下さいました、お猫様!
ここは海猫島、ゆっくりしていって下さいね!
我々海猫がたくさんいる以外何も無い島ですし
名物と言うほどの物も有りませんがトビウオ料理です。ここではたくさん獲れますので。
勝手に飛んで来るんですよ、海から私どもめがけて
トビウオミサイルって呼んでるんですけどね
理由は分かりません。当たったら痛いですよ。
年に1羽は私どもも打ち所が悪くて死んでいる始末です。海辺を歩く時は気を付けて下さいね。
それにしても、お猫様は素敵な生物ですねえ!
私も猫に生まれたかったのです。選ばせて貰えたのですよ、何に生まれたいか。空も飛びたかったので悩んでいたら海猫になっていました。
お猫様は覚えてませんか?生まれる前の事は。
❨ここから猫の独り言❩
覚えている。
私も昔は魚や鳥だった。魚は食べて貰うことで皆の役に立ち徳が積めるらしく、輪廻転生の階段を高く高く上がり人間を目指していた。
人間ヘの転生は希望者が多く、
地球上は人間が多過ぎるので順番待ちが長かった。
人間達がもっと死んでくれればね~と、
周りの物達が話していた。
私が殺して来てあげる。今は非力な猫だけど、
いずれたくさん殺せるようになりたい。
皆で憧れの人間になろう。待っててね!
一体 今何階だろう
喉が渇いた
お腹はあまり減っていない
もう何段踏んだだろう
いつまで上ればいいんだろう
駄目だ
少し立ち止まるとすぐに
あの子のことを思い出してしまう
あの子が悪いんだよ
僕以外の男と付き合うから
ちょっと締めただけなんだ
なのに動かなくなってさ
動かなくなっても
なんだか僕を見下してる顔してたから
腹が立って
顔も剥いでおいた
今頃警察が来ているかな
でも僕は
刑務所になんか入る気はないよ
逃げ切ってやるんだ
だからさっきから
この高層マンション上ってるんだよ
高く高く
高く高く
逃げ切ってやるんだから
…でも一体…
…何階まであるんだろう…
しかも住人に全く遭わない
まあ 顔は見られない方が
好都合なんだけどさ
それにしても
喉が渇いたなぁ
いつまで上ればいいんだろう
一体今何階だろう
喉が渇いた
さっきも考えたかな
そんなことないな
もしかして地獄に向かってるのかな
まさか
地獄は下にあるんだもんね
僕は上にのぼってるんだ
それに悪いことはしてない
悪いのはあの子なんだから
高く高く
高く高く
逃げ切ってやる
今一体何階だろう
さっきも考えたかなこれ
喉が渇いたなぁ