『風邪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
風邪。
風邪をひくと辛い。
喉が痛くなるし、体がだるいし。
そして何より、
回らない頭で「寂しい」と、
それしか連呼できない自分を見るのが辛い。
いつもは怠惰な私だけど
大切な人が風邪をひくとパワーがみなぎる。
冷えピタを貼っておかゆを作って
毛布をかける一連の作業がものすごく好きだ。
当人はだるいし、
私が張り切るのがうざいと思うかもしれないけど。
#風邪
学生の頃、3年間ずっと放送委員会に入っていた。
毎年冬の大会が近くなると風邪をひいてしまって、それでも喉の痛みだけは何とか早く治すために普段は飲まないすっぱい系のドリンクを飲んでみたり、帰りにみかんを買って食べながら帰ったり。
結局本番も喉は本調子じゃなかったけど、完全に治すのは諦めて喉の痛み具合で話すスピードを調整した時が体調は万全だった春の大会と合わせても1番成績が良かったせいでどうにも嫌な記憶になってくれない。
【きっかけ】
布団から片手がよろよろと出てくる。
私は苦笑してその手をもう一度ベッドに入れる。物凄く熱い手だった。
「し、死ぬ前に言いたいことが…」
かすれた声がくぐもって聞こえてくる。
「死なないよ風邪だもん」
「やだ、絶対悪い病気なんだよ、オレ死ぬ前にお前に言いたいことがあるんだ」
「気弱になっちゃうのは分かるけどさ」
彼の言葉を遮ってでっかい布団の塊をぽんぽんと叩く。
「治ったらいーっぱい聞いたげる。ずっと側にいてあげるから早く治しぃね」
「ほんとか?」
子供の泣く寸前の声のようだった。ほんとだよ。念押しして部屋をでる。うーん。ちょっとサービス良すぎたかな。
何年も何年も側にいる羽目になる2日前のことだった。
結局、睡眠が一番効く。
早く寝ろ。早急に、できるだけたくさん寝ろ。
風邪
「はぁー。きつ。」
ため息をついた時玄関の方から音がした。
誰だ?
鍵を持ってるのは母さん、父さん、恋人のユメだ。
「おー。大丈夫か。お前。」
父さんだった。
「父さん。」
「ヒロ。元気にしてるかと思ってきてみたら、元気じゃなさそうだな?」
「・・・・・・そうだな元気じゃない。これっぽっちも。
キツい。地獄。死にそう。」
気分は最悪だ。
一人暮らしをしてから初めて風邪になった。
きつくて何もできなくてどうしようかとしていた時に父さんが登場だ。
まさに救世主。
「おー。じゃあ、来てよかったなぁ。
待ってろ。なんか作ってやるから。」
待ってくれ。
父さん・・・・・・
「料理の腕壊滅的だったよな。」
「ははっ。まあ、やってみる。
息子の一大事に父さんが料理振る舞ってあげるかなぁ!」
「食べれるものをお願い。」
父さんはニカっとわらってキッチンの方に向かった。
「よぉーし!できたぞ!父さん特製、豚汁だ!!!
この冬にはやっぱり体温まる豚汁だな!」
これ、食べれるのか。
出来上がった豚汁は不恰好な形をしていた。
「いただきます。」
「おう!」
一口パクリ。
決してうまいとは言えない微妙な味だった。
でも、あったかい本当に父さん特製の味がした。
「どうだ?」
「ありがとな。」
「おう!!困ったときはいつでも頼れよ。」
体がポカポカあったかかった。
熱のせいか。
父さんの豚汁のせいか。
答えは明白だった。
ありがとな。父さん。
お題『風邪』2023.12.16
(仮)2002.12.10
風邪ひいた、感染対策、失敗だ
ゴロゴロと、家でのんびり、花しおれ
逢いたいと思った
やっぱ好きなんだ
家でラーメン作る
風邪かな
寒い
退屈だな
何かしなきゃ
花
約束
ラーメン
渡す
頭が痛いのも
体が熱いのも
息が苦しいのも
全部、風邪のせいならよかったのに
/お題「風邪」より
風邪
風邪引いた時ってさ
好きな人に看病してもらうのいいよね
「大丈夫?辛いよね、ほらお粥作ったよ」
って食べさせてくれたり
眠りにつくまで近くに居てくれて
起きたら寝落ちした君が居るのって
本当に幸せなんだよね
風邪は苦しいけど
好きな人が居れば早く治る…なんて
嘘みたいだけど本当なんだよね
だって君と話す為に隣に居る為に
風邪を治そうって思うんだから
風邪の季節到来。
街を歩いていると、
咳をしている人のなんと多いこと。
冬らしからぬ暑さにみまわれたかと思えば
着込まないとやり過ごせない寒さが襲ってくる。
そんな手の平をクルクル変えられてしまっては
体はついていかないというものだ。
人間は意外と不器用なんだぞ。
自然に対して腹を立てても、自然をこのようにしたのはどちら様?と返されては口を噤むしかない。
ぐうの音も出ないくらい正論である。
乾燥という味方を付けたウイルスは強気で攻めてくる。
我ら人間が出来ることは、コロコロ変わる温度に対応するように衣服を工夫すること。滋養のものを食べ、よく眠り、免疫を高めておくこと。
自分の身は自分で守らなければならない。
案外、日常というのはサバイバルなのかもしれない。
久しぶりに風邪を引いた。辛いな。今日は学校を休みになったから嬉しいけど辛くていやだ。でも久しぶりに親に看病して貰ってら少し和らいだ。
「いつもありがとう。」
お題『風邪』
声が少しおかしいのに貴方は気づいて、のど飴をくれた。
甘くて、爽やかな味。
たったそれだけのことだけど、好きになってしまった。
私のことを少しでも気にしてくれたこと嬉しかった。
私は貴方を毎日気にするようになってしまったよ。
貴方が風邪をひいた時用に、のど飴を買ったよ。
次は私が貴方に優しさをあげたい。
#風邪
PM. 風邪
風邪で声が枯れていても、
鼻声でも...
そんな自分も好きでいたいじゃない。
新しい洋服を買って
美容院に行って
楽しみにしていたのに
どうやら風邪をひいたっぽい
明日は行けないかもしれない
楽しみにしていたのに
あなたとの初デート
#風邪
#62
#風邪
勝手に恋をして
独りよがりで諦めて
それでも
寂しがりだから
ウダウダして強がって言うんだ
しばらくはそっとしておいて…
心が風邪をひいただけだからって
風邪
吹き抜ける風に思わずクシャミが出る
どことなく寒気がするのは
実際に気温が低いから…だけではなさそうだ
たちの悪い風邪が流行っている
そんなことを聞いた気もする
今日は早く帰って栄養価の高いものを食べて
暖かくして寝てしまおう
風邪は初動が大事だ
食料と栄養ドリンクだけはしっかりと買って
家路を急ぐ
翌朝
息苦しさで目を覚まし
喉と節々の痛みを感じ
しっかりと発熱までしていた
初動をしっかりしたところで
だめな時はだめなようだ
風邪
たまにはこういう日があってもいいね。休んでみよう。
言葉を丸で囲ってみたら少し余白ができるね。
その中に別に何も入れないでもいいんだ。
目を閉じてもいいし、少し遊んでみようかな。
きっと楽しくていいんだ。
風邪。
風邪をひいたら
暖めて
もらいたい。
風邪をひかないように
元気に
まずは来月まで。
年末年始も何とか。
300字小説
子供の守り神
生後半年を過ぎると赤ん坊は母親から貰った免疫が切れるという。
うちの娘も七ヶ月で初めて風邪をひいた。熱を計り、座薬を入れ、鼻水を吸い、ぐずるのを妻と交代で抱いてあやす。変われるものならと抱きながら、うとうとしていると
『姫の一大事じゃ!』
『使いの者は帰って来ぬか!』
『ただいま帰り申した!』
『して、狐の長老はしかと薬を渡してくれたか!?』
『供物を渡したら、大喜びでくれ申した!』
『ささ、姫。この薬をお飲み下され』
翌朝、娘の熱はすっかり下がっていた。じいさんに、この家には子供の守り神がいるとは聞いていたが……。
「……俺の秘蔵の地酒が無い……」
どうやら、供物とやらに使われたらしい。
「……まあ、いいけどな」
お題「風邪」
風邪を引いている
見えない風邪を引いている
消えない風邪を引いている
もうずっと長いこと、心が風邪を引いている
私は風邪を引いている