『風邪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日はとてつもなく寒い。
お外が寒すぎた。
風邪ひかないようにしないと、ね。
風邪は誰かにうつすと治るんだよ
と母は言って
お母さんにうつしてみるか
と笑うのだった
風邪で寝込むわたしのそばには
いつも母がいた
わたしは安心して
いつまでも眠ることができた
風邪をひいた日は
堂々と甘えてもいい日だった
幼い日のあの穏やかな時間を
誰がふたたび受け取るだろう
わたしはさがしている
愛を還すべき場所を
#風邪
115【風邪】2022.12.17
お題のせいじゃないけど、今現在ばっちり風邪ひいて微熱出てる。夜中に寝汗かいてパジャマ着替えて、朝はくたー、となって今起きたところ。
子どものころはしょっちゅう風邪をひいていたので、そのたびにすりおろしたにんじんを絞ったジュースとか、おろしリンゴとか食わされてた。にんじんはそもそも不味いし、リンゴはゆっくり食べてたら変色するしで、風邪ひくたびにめちゃくちゃゆううつだった。
だけど、大人になったいま、つくづくおもう。風邪から体をまもってくれるのって、そーゆーおかーちゃんの知恵なんだよな、結局。さっそくダンナに、にんじんジュースを買ってきて、とLINEしたよ。
にんじんジュースはあいかわらず好きではないけど、オレンジママレードを足して飲むとわりと美味いし、治癒力も強化される、ってところが自分流。それと、紫系の野菜ジュースもかなり効く、ということも最近発見した。こんなふうに、おかーちゃんの知恵に自分の発見を足しつつ、自分の風邪には対処してる。
それにしても、うちの子どもはロクに風邪をひかないんだな。ありがたいことではあるんだけど、風邪対策の知恵の継承のしようがなくってだな。一人暮らしなんかしはじめたときに大丈夫なのか、ちょっぴり不安だったりするんだな。
「風邪」
移ってもいいから
どうか僕のそばにいて
大人になって思う。
風邪の時に誰かが居てくれるって幸せなことなんだなと。
もう僕には看病してくれる人なんていないし、僕が看病するような相手もいない。
だから僕は風邪をひかないように気をつけている。
自分が一人だなんて思いたくないから。
【お題】風邪
「風邪…だと思います。まあ多分、おそらくは…」
そういって彼女は続ける。
「でも変なんですよ、確かに熱はあるんですけど、でもちょっと違う感じっていうか…」
「どこも悪くないんです。熱はあるんですけど体調は問題なし、っていうか…いや、確かにそういうこともあるとか、とりあえず休んだらとか、あるいは病院に行ってみるべきだとか、」
「わかってるんですよ…?でもそれで何もなかったらもう確実に私がただどこも悪くないのに発熱だけある人になっちゃうじゃないですか、」
「なにか問題でも?って顔ですね。
いいでしょう、何が問題なのか」
「例を上げれば、ほら、私金魚飼ってるじゃないですか。でいうか飼ってたじゃないですか。こないだぐったりしてると思ったら死んじゃってたけど」
「あとは、最近パソコンのファンが必死に働いてたり、冷房がきかなくなったりとか…。あ、でも冷房の件は業者さんに調べてもらったら何も問題なく動いてるって言われちゃって、困っちゃいました、、。」
「ほら、おかしいでしょう。え?それが私の風邪となんの関係があるのかって?いやほら、全部『熱』じゃないですか、原因」
「だからー、私の熱のせいなんじゃないかって。…ちょっと、話聞いてます?真剣に悩んでるんですけど」
「ちょっと、さっきから下向いて…って、顔真っ赤じゃないですか!大丈夫ですか!?最初は元気だったのに一体何で…」
「え、この部屋が暑すぎる…ってそんなに暑いですか?やっぱり冷房壊れちゃったから…」
「ごめんなさいね。私の悩み、誰かに聞いてほしかったんですけど。発熱って…ここまでとは……」
けほっ、、
なんでうちのくしゃみは
こんなに咳っぽいんか知らんけど
「大丈夫?」
って君が聞いてくれるので、
こんなくしゃみでよかったなんて
よく考えます。
お題〈風邪〉
風邪
風邪をひいた。
退治しなくてはならない。
何を?
決まってるじゃないか、それは……
――風邪――
学校一イケメンと噂の|高崎順《たかざきじゅん》先輩に告白された。
今まで、知っているイケメンは、皆自分の外見が良いことを周知しているからなのか性格が良くない。
顔だけはトップクラスなのに、内面的なところで見ると中身が空っぽで……そんな人が多い感じがする。
一つ年上の高崎順先輩がそれに当てはまるかどうかは分からない、以前から一目惚れして好きだったので真剣に付き合いたいと思っていた。
それだけに、今回の出来事は付き合えるチャンスなのかもしれない、でも性格がわからないので決められずにいる。
高崎先輩は本当に、何の努力も無しにモテる!
だからこの告白で断っり先輩を振ったところで、どうせ直ぐ誰かしら可愛い子、美人な子が傍によってくるに違いないだろう。
それに、高崎先輩にはつい先月まで、美人で性格の可愛い彼女がいたことは、学校内で知れ渡っていることだった。
それなのに、そもそも何が原因で彼女と別れれることになったのか、詳しい事情まで出回らないので知らないけど、どうやら噂では別れたらしい。
だから、先輩がフリーになった途端、連日のように高崎先輩の元には可愛い子や、美人な子が押し掛け、学校内で繰り広げられる告白劇が開始されることに……。
ボーナスゲームの如く、イケメンな高崎先輩目当てにやってくる女の子達を、先輩は選び放題だったはずなのに、今回ばかりはどうやら選ばなかった様子。
そんな光景を目の当たりにしていた学校中の男子達は、どうして選ばないのか羨ましがりながら、不思議そうにしていた。
そんな高崎先輩は、状況が良すぎる世界にいながらその世界の中から女の子を選ぶことなく、すべての女子の告白を断り、普通すぎる外見の自分なんかに近づいてきて
「告白」という予想だにしていなかった行動に打って出てきのである。
日々の学校生活の中で、特別高崎先輩と接してきたことは一度もなく、遠くから眺めるだけの存在でしかなかったはずなのに、どうして自分なんかが告白対象として選ばれたのか、考えてみたところでわからない。
友達数人に聞いてみても、皆首を傾げるだけで、何故かなんてことは誰に聞いても結局分からずじまいだった。
「これってチャンスじゃん!」
「今回のは辞めといたほうが良いんじゃないの?」
以前から高崎先輩に一目惚れして「好き」だとしってる友達からはチャンスと言ってもらったり、心配してくれて辞めときなと言ってくれたりと、友達からの反応は半々……。
……何で高崎先輩のこと好きになったんだっけ?
……好きになったのって……理由は顔?
……もしかして彼女に優しくしてるとこ見て……中身!?
心の中で自分で自分に自問自答する。
「好きです。 付き合ってもらえませんか?」
突然そう告白されてから、返事を返さないまま丁度一週間が経過する。
イケメンだからなのか、そんなに焦りも無く余裕があるのだろうか、返事の催促はされない。
「返事まってます」
その宣言通り、高崎先輩からは何もアクションは無かった。
……そろそろ返事しないと悪いよな。
そう思いながら、自分の気持ちに素直になれない自分がいて……。
そんなある日、学校に登校したばかりなのに、昇降口で脱いだ靴をロッカーに入れ、上履きを手に取り床に置いて履き替えようとしたところで、突然目眩がして立っていられなくなり、その場で倒れ込んでしまった。
すると、まだ僅かに意識のある中で、誰かにヒョイッと抱えられた……それも、この感じはお姫様抱っこ……なんだか凄く恥ずかしくなり、心臓がバクバク高鳴りなる音が自分だけに伝わる感じがしていると……。
どうやら、その直後、本当に意識を失ってしまったらしい。
目を覚ました時は保健室のベットで、三時間目が終わるチャイムが鳴り響いているところだだのが、保健室の壁にかけられている時計で分かった。
徐々に意識が戻ってくると、ふと手を握り締められていることに気づく。
目を覚ました瞬間は、感触すら良く分かっていなかったのだろう。
握られている方の右手側に振り向くと、そこにはあろうことか高崎先輩がいて……先輩は握ったままベット隅に顔をうつ伏せてスヤスヤと気持ち良さげに眠っている様子。
声をかけて起こそうか迷ったけど、あまりにも高崎先輩の寝顔が可子猫のような寝顔で可愛かったので、思わず安堵しながら無意識に反対の手で高崎先輩の頭を撫でていた。
「みゅ……」
起こそうとしたわかじゃないのに、優しく触ったただけで可愛い声で先輩が目を覚ます。
「おはよう!」
寝起きで言われて、ドキドキしてしまう自分がいた。
「高崎先輩お、おはようございます」
「あ、そうだった、ごめん、看病してるはずだったのに、いつの間にかねちゃってた」
「お疲れなんですよ、先輩のほうこそ休んでください」
「何いってんだよ、病人のくせに……」
「びょ、病人……そういえば登校して上履き履こうとしたらフラフラっと目眩がして……」
「少しは覚えてんだな、それからはここまで僕が運んだんだ、体温測ったら熱が高くて心配したんだぞ! 保健の先生は風邪だろうで言ってたから、このままここで休ませてもらうことにしたんだ」
「あ、ありがとうございます。 でも、先輩はどうして一緒にここにいるんですか? もしかして、ここに運んでくれたのって……」
「僕だよ、だって、目の前でいきなり倒れるところを目撃したんだもの、そりゃびっくりしたし、心配だったからね、それに、一緒にいるのはその後もずっと心配だからに決まってるだろ……でも、サボってるわけじゃなくて、一応担任にはお腹痛くて今日は早退したってことになってるから……」
「そ、そんなことまでしてくれたんですね、すみません」
「おいおい、すむませんじゃないだろ、そこはありがとうって言えよ」
「はい、高崎先輩ありがとうございます」
「で、どれどれ……」
先輩はふたりのおでこ同士をくっつけて体温の確認をする。
「熱は大丈夫そうだけど、もう少し寝とくのがよいね、帰るまで時間有るから寝ておきな……僕も一緒にねるからさ」
そういうと、高崎先輩はシングルベットに一緒に入って添い寝した。
何故か安心するのと同時のドキドキが止まらない先輩にこの心臓の音が聞こえないかとハラハラしながら気づけば眠りについていた。
目を覚ますとそんなに寝てはいなかったらしい、歌声なしの音楽が流れていたので、時計を確認しなくても今がお昼休みだということが分かった。
ところが一緒に添い寝してくれていたはずの高崎先輩が隣にいない。
やっぱり、お腹空くし、食べにでも行ったのだろう……そう思いながらベッドの上で横になっていると、そこへ幼馴染の|千夏《ちなつ》が保健室にやって来た。
「あれ、もう帰ったんじゃなかったんだね、風邪なんでしょ、熱は大丈夫?」
千夏は心配してくれているのだろう、おでこ同士をくっつけてきた。
「や、辞めろって!」
「なんでよ、幼馴染なんだし、このくらい気にすることないじゃん、でも、今見たら、熱はない感じだね」
「うん、頭痛くないから、熱は下がったんだと思う。 ところで千夏はなにしにきたの?」
「えへへ、用紙を切ってノートに貼ろうとしてただけなのにうっかり、紙で指きっちゃって、それで絆創膏もらいにきたんだよ。 じゃあ戻るね!」
そう言うと、幼馴染の千夏は教室に戻っていった。
「何話してたの?」
丁度千夏と入れ替わるように高崎先輩が戻って来た。
「べ、別にたいした話はしてません、大丈夫って心配されて」
「どういう関係?」
「お、おさ……」
最後まで答える前に先輩にキスされ、口を抑えられてしまった。
その後先輩の舌が口の中にねじ込んできて、少し感じてしまい。
「あっつ!」
……感じてしまって声が漏れた。
「ご、ごめん」
咄嗟に口から舌を抜くと高崎先輩は謝る。
「い、いえ、いきなりで変な声だしちゃいました」
その後、高崎先輩は、さっき女の子と距離が近くて会話していたこと、おでこ同士をくっつけていたことに嫉妬したことを話してくれた。
「ほら、これ……」
差し出した手にはお弁当の袋らしきものが握られていて……どいうやら高崎先輩は購買に行って二人分のお弁当と飲み物を買ってきてくれたらしい。
まさか、こんなにも高崎先輩がイケメンで性格まで良かったとは……。
「あ、あの、高崎先輩、告白の返事なんですけど、ぼ、僕なんかでイイんであればお願いします」
「うん、良かった。 |渚《なぎさ》くんに断られるかと思ってたから嬉しい、ずっと渚くんは女の子しか駄目だろって思ってたんだ……」
「ぼ、僕もです! 高崎先輩は女の人としか付き合ったことないから、絶対僕なんか選んで告白してきたのは罰ゲームなんじゃないかって……でも、僕は入学した時から先輩に一目惚れしていて……でも、イケメンにはその、性格悪い人多いの知ってたんでそれもあって直ぐ返事できなくて……」
「ありがとう、実は僕も最初は女の子しか駄目だったんだ、でも、入学式の後、僕より頭一つ分背が低くて、中性的で可愛い顔の渚くんとすれ違った時に、女の子には感じなかったビビビっとくるものがあって、もしかして、これが一目惚れかなって感じたんだ」
こうして、その後な渚くんと高崎先輩はお付き合いすることになった。
「先輩が風邪引いたら次は僕がお世話しますからね! 順先輩!」
「風邪うつしちゃったのかな
私、最近ずっと咳してたし」
今日は川西が発熱で休み。
「何か悪いことしちゃった」
目の前の紗奈が心配そうな顔をつくる。
でもわかってる。
これは、川西と自分が風邪がうつるぐらい一緒にいるっていうアピール。
「昨日の夜 話したときは元気そうだったのにな」
何もわからないふりしてそう言うと、紗奈の顔が一瞬ゆがんだ。
「さっきもLINEきてたし、大丈夫でしょ」
追い討ちをかける。
当人がいないところで不毛な争い。
風邪ひいてる場合じゃないぞ馬鹿男。
幼い頃の夢を見た。
誰かが呼びかける声
喉を通る液体
顔に触れる暖かいタオル
おでこに触れる冷たい物
聴こえる加湿器の音
何かを温めようとコンロの火をつけた音
何処かに置いてきた記憶。忘れてた記憶。
もしかしたら、私の記憶ではないかもしれない。
それは苦しい記憶であるはずなのに、幸福に溢れていた。
私とは縁遠い記憶。だから夢なんだ。
自分に言い聞かせるように、また眼を閉じた。
#風邪
「ゆうべ、毛布だけしか掛けないで、布団掛けないでで寝たらしいのよね〜
朝、寒くて目を覚ましたんだけど、鼻がグズグズして、のども痛いのよ」
土曜日の朝、姉が、キッチンでお湯を沸かしながら、俺がリビングに入った途端に話しかけてきた。
「ふーん」
とりあえず、相づちをしたが、これは(何だ?)
一瞬身の危険を感じたぞ、普段から、姉に鍛えられている俺は、起きたばかりの頭をフル回転させはじめる。
(「だけど、風邪薬見つからないのよ~タツキ探して」のパターンか?)
いや?
(「風邪薬が無くて、タツキ買ってきてくれない」のパターンか?)
いや、はたまた、
(「病院行きたいから、車で送ってよ」のパターンか?)
仕方ない
「で?」
「なんか、オジヤの気分なんだけど、美味しいの作ってくれない」
(あっ、そのパターンね)
「朝ごはん、オジヤでいいの?」
(仕方ねぇなぁ、料理人に、リクエストですか、腕によりをかけましょう)
「うん、でも、残りご飯も、チンするご飯もないんだけど」
(マジか!そのパターンは、想定外だった。)
『風邪』
『風邪』
ここ数年、運がいいのか悪いのか、風邪を引くことはなかった。
普段から意識してビタミンを取るようにしていたし、食生活だけでなく睡眠時間も多めに取るように心がけていたからだろう。
それでも時々、風邪もどき的な何かになることはあって、そんな時は素直に風邪薬を飲んで早めにぐっすりと眠るに限る。
翌朝すっきりと目が覚めたら、風邪の症状なんてどこかへ行くのだ。
寝て一晩で治るなど、我ながら子どものように体が若いんだなと思う。
ウイルスによる感染症がまだまだ蔓延する今日この頃、皆々様どうかご自愛くださいませ。
小学生のとき、風邪を引くたび不思議に思うことがあった。
いつも寝ている寝室なのに、どうして風邪を引いたときだけ異様に部屋が広く感じるんだろう?と。
壁も天井もすごく遠く感じて、同時に強い孤独感が襲ってきて『怖い』と思った。
この世に自分ひとりしかいないんじゃないかって感覚。
いつもなら学校に行ってる時間に家にいるから、部屋の中も外もしんとしてる。
それが変な感じで、余計に不安を煽った。
勉強は嫌いだったけど、こんな時だけは「学校に行きたい」って思うんだよね。
それと、もうひとつ不思議に思うこと。
どうして風邪を引いたときに食べるプリンって特別おいしいんだろう?
風邪_ #4
「ごめん風邪ひいちゃった。」
『は?大丈夫なの?』
その一言で電話は切れた。
少し寂しかった。
少しして、ピンポーンと玄関の方から音がした。
『…大丈夫? 色んなの買ってきたんだけど。』
「え?移るよ?だけどありがとね。」
『大丈夫。御前の健康のことだけ考えてるから。』
心がほっこり暖かくなった気がした。
#風邪
風邪引いた?
イヤ分からない
熱測ったほうがいいよ
今日は寝ておく
そうしな病院行きなよ
行きたくないな
# 4
はくしゅんっ…
電話越しにその音が聞こえる。
「今から行く」
そう呟いて電話を切る。
やっぱり妹は病弱なのかも。
冬に入った瞬間に風邪を引いた。
しかも結構重症。
お米とお水とポ○リとゼリーと…あとうどん。
これだけあればいいかな。
ガチャ
「ほい、どーぞ。」
『ごめん…ありがとぉ…ズルッ』
「お大事にね」
「はぁ………なんでだろな?」
姉妹喧嘩中でも体は心配。
何も変わらない時間に目覚ましが音を出す。
その音はいつもとは違って
私の頭を締め付けているようで
倦怠感が襲ってきた。
目覚ましを止めて
すぐに体温計に手を伸ばす。
ピピッそんな音が鳴って画面を見た。
38.0℃そんな数字が示されていた。
熱,風邪か...。
彼に直接は移す可能性があるので
LINEで送ることにした。
「風邪ひいた。」
すぐに既読がついたが返信が来ない。
すると部屋の外から
「大丈夫?」
なんで大きな声で焦ったように言ってくるから
「大丈夫だけど大丈夫じゃない」って声を出した。
声を出したら喉が痛くて
私の声はちょっとかすれた声だった。
「大丈夫じゃないじゃん!」
そう言って彼はどこかに行ったような足音がした。
何も言わずにどこか行くから少し悲しくなった。
しばらくして「ただいまー」彼の声が聞こえた。
彼はマスクをしたまま私の部屋に入ってきて
「冷えピタとかゼリーとか
解熱剤とか色々買ってきたよ。」
なんて言ってくれた。
「ありがとうだけど,
何も言わないでどっか行かないでよ。」
「少し寂しかった!」
そう言うと
「ごめん,どこ行くか言ってなかったっけ?
めちゃくちゃ焦って忘れてた。ほんとごめんね。」
頭に手をポンと乗せて言ってきた。
「薬飲むためになんか食べないといけないから
うどんでいい?」
私が頷いたのを見て彼は作りに言ってくれた。
彼の優しさになんだか涙が出そうだった。
薬を飲んだら寝るんだよって彼は言ったけど
「寝るまで一緒にいてくれる?」
言ったら
「やだ」
なんて意地悪な答えが返ってきたから
服の袖を引っ張って目を合わせて言ったら
「狡いわ」
なんて耳を赤くしてそばにいてくれた。
ありがとう。
看病してくれて,優しくしてくれて
今度お礼しなきゃね。
そのために早く治さなきゃ。
どんなときも優しくしてくれるあなたが大好きだよ!
─────『風邪』
風邪引いたって?
そっか、ごめんね
行ってあげられないや
気が向かないだけ、最低だよね
だって気付いてる?
あなたっていつも自分が悲劇のヒーロー
どうせ今日だって大したことないんでしょ
でもね、流石に体調不良だと
いつも聞き流してる悲劇とは違う
聞き流し道を通過する途中で渋滞に遭ったみたい
この先で事故があったんだって
それがあなたではありませんように
って悔しいけど願ってる
やっぱり私は最低だから
私が最低にならない物語描いてるんだな
そして今は私が悲劇のヒロインか
#風邪
風邪
このご時世、コホンと咳払いも安易にできず
ちょっと熱っぽいとも安易に口走れない
自分の体調に敏感になり、熱がないと
とりあえずホッとする
いつも喉からくる風邪引きで、疲れが出ても
喉が腫れる
『芸能人は歯が命』というが
『ワタシは喉が命』なのだ
ある程度、歳を重ねた方でないと
何言うてんねんという名言
時節柄、ご自愛ください