『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
明けない夜は無い。
止まない雨は無い。
世間はそう言う。
絶望の中に希望の光を見出そうとする。
何があろうとも前を向こうとする。
「きっと」
「いつか」
「今度こそ」
明日はいい日になるだろうか。
終わらない作業はない。
果たして本当にそうなのだろうか。
それなら目の前にある山の様に積まれた課題は?
終わりの見えない宿題は?
台風の直撃を受けた夏休み最終日。
少年は悲鳴をあげていた。
「雨に佇む」と聞いて私は何もわからなかった。佇むの意味も読み方もわからなかった。調べてみると意味はしばらく一箇所に立ちどまるという意味があると知った。読み方は「たたずむ」だそうだ。
雨"が”佇むはわかるが、雨"に"佇むは最初は理解できなかった。考えてみると、私は雨という困難の中でずっと立ち止まっている状態なのかなと思った。けどよく考えてみると、雨という状態にわざとしていると思った。雨は嫌だと思っていたけれど、雨がこの大地を潤すように、私の心を潤してくれているような気がして嫌いにはなれない。だからたまには雨の中でも晴れの中でも、雨の力をもらいに行くことも忘れないようにしていたのかも。
《天泣、又の名を》
(刀剣乱舞/小狐丸)
空に雲がないのにも関わらず、雨粒が頬に当たった。
万屋に審神者と共に訪れていた小狐丸は、審神者の手を引いて屋根の下へ逃げ込んだ。
間もなく大粒の雨が降り始めた。
しかし空はやはり晴れている。
「天泣...天気雨...狐の嫁入り、ってやつだね」
と、審神者がケラケラと笑うので、小狐丸は悪戯をしかけたような笑みで、
「狐に嫁入り、されますかな?」と返すと、審神者は「しないよ」と返す。
けれども、佇む審神者の姿を見れば《欲しくなる》のが、この小狐丸だと言うことを審神者は知らない。
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100人を超える「♡」誠にありがとうございます。
拙い文章となりますが、可能な限り全振りのメイン作品を書けるよう努めて参ります。
これからも応援の程、よろしくお願いします
瑠璃
雨に佇む
雨に近くて
雨音よりも遠い
静けさはなく
冷たさが広がってる
雨だって知ってたから
少し早くに出かけて
休める場所で眺めている
雨が通り過ぎた後に
雨だったなって思い出す
雨の後には雨の笑みが待ってる
#雨に佇む
君と歩いた雨小道
ひとつの傘で歩きたくて
傘が壊れた嘘をつく
“風邪引いちゃうから”
その言葉に期待した
目を伏せながら、身を寄せる
“バイバイ”
傘と言葉を残して
君は遠くへ走ってく
しばらくの間
君の消えた白い闇を見ていた
もう君の姿なんてないのに
雨に佇む
君のくれた傘を
花に落ちる水滴を
ぼんやりと眺めながら
君が悪いわけじゃない
私が勝手に思ってしまっただけ
妄想は夢の中に留めておくべきだった
_でもさ、
小さな水たまり
一粒の雨が
そこに溶けていった
【雨に佇む】
ショッピングモールを出ると大雨が降っていた。
いわゆる急に降る夏の夕立か。はぁとためいきを一つこぼしながら、予想時間より早いじゃないかと朝にやっていた天気予報が少しばかり憎くなってくる。
両手には少し多すぎるくらいの買い物で手にいれた荷物を持っている。そして手元には折りたたみ傘はある。
だが、生憎風が強く吹いていて雨が斜めに降っている。そんな光景にしばらく佇んでいたが、今からどうしようか頭を回転させる。
危険を冒してけがをするのも嫌な為、ショッピングモールの中にあるカフェで時間をつぶすことにする。
カフェオレと軽食を注文し、夏の終わりに最近、急な雨降りが多いなぁなどと考えながら小一時間を過ごした。
どうだろうと外に出てみると、風の勢いは収まり、雨は止んでいた。
今だと、駐車場へ急ぐ。
でも雨が上がった後は涼しく、ふと空を見上げると、綺麗な虹が架かっていた。
まぁ、たまには雨もいいか…
傘のあひ 雨に佇む ただ独り
逸り翳せど 穴の空いたり
15.雨に佇む
雨が降った時は
ん〜ぱっ、ん〜ぱっ、
ってそれトトロやないかーい!
眩しいほどの水色がみるみるうちに濁ってゆき、先程まで青く光っていたビルに水滴が伝う。
やがて灰色は人を覆い、車を覆い、ビルを覆う。あんなにくっきり見えた建物は、淡い白に見える。
人の波を呑んだ湿気がビルの中に充満している。人々はいつも通り働くも、なんとなく頭や四肢が重い。雨には内をぼやけて見せる効果があるのだ。
まだ雨は止まない。降り頻る雨がビルを流れる。人という呼吸を鈍くさせることで、雨はビルを支配する。
それでもビルは生き続ける。白い窓にどれだけの雨がかかろうと、ビルがビルである以上、そこに在り続ける。
血濡れた正義
正義、と悪。
その間というものは見つからないのだ。
結局この世の中は正義か悪しか無いのだから。
普通に見たら正義としか思えないものも、もしかしたら『悪』になるかもしれない。
悪も『正義』となっているのかもしれない。
「よっしゃー!!この戦い、我が国の勝利だー!」
真昼頃、国民の歓声が空を響かせた。
隣国では悲しみに暮れていたのだった。
「人類は数々の罪に手を出し、犯罪者となった。
もう一度、瓦礫の中から旗を揚げることなど、繰り返してはいけないだろう。
これはこの国の総統として清く死んでいくのが
この国を代表とする者として、一番の最期だろう。」
我々は正義にはなれなかったんだ。
雨に佇む、失恋の色よ。
どうか、どうかまた、あの子の隣に居させてよ。
あの男の子は今元気ですか?
神隠しなんてしないで欲しかった。
私は、どうしたら良いのか。
鳥居の前で神社に行けない私を許してよ。
愛しの貴方へ。
"待ってるね!"
あの男の子の声が木霊する日を何度も繰り返す
日々を欲しくなかった。
手に持っている傘に
水滴を弾く音が強く響き続ける。
ばらばら。ばらばら。
内側から覗く外は、どこも鈍色。
まるで彩りが失われた世界みたいだ。
報せを聞いたのは四日前。
予定をこじ開けてようやく現場に来た。
既に供えられた花束の数々。
美しい花弁は、今日の雨で散ってしまったようで。
それをただ見つめることしか出来ない。
何も知らない人たちは、避けるように歩いていく。
置かれた花を一瞥し、日常へ戻っていく。
すぐ横を走る車の音
すれ違う人たちの話し声
街中で流れるモニターの音
全てに置き去りにされる。
其処に佇んだまま。
雨音が、響いている。
───『雨に佇む』(2024.08.27.)
#雨に佇む
傘の花が咲く街の片隅
憎らしそうに
空を見上げてるキミに出会った
頬を濡らすのは雨なのか
涙だったのか
言葉を掻き消すほどの雨音が
嗚咽を優しく包んでいく
今は黙って隣にいるから
雨が止むまで隣にいるから
その悔しさを少しだけでも
雨に溶かしてしまえばいいさ
やがて雲は流れ雨の街に
光は射すから
「ごめん」
その一言だけだった。その一言だけで、十分に私の心は削られた。
「ううん、大丈夫」
なんて笑顔を浮かべた。彼の立ち去る背中を見る。一筋、雫が伝う。立ち尽くす私に、雨が降り注いだ。
雨に佇む
雨が降っている。
私はバスを待っている。
屋根は無い。
風がないのは不幸中の幸いだ。
バスは遅れているようだが、いつになるのだろう。
想定より長い時間、雨の中で待ちぼうけだ。
傘をおろして雨に佇む。
髪の毛から伝う、雨。
静かに静かに落ちてゆく。
この感じ前に感じたのはいつだろう。
少女時代?
大人になって一人ぼっちだと気づいた時?
いつも変わらず雨は優しい。
ぼんやり霧のかかった風景に心は少しだけ和やかになっていた。
㉕雨に佇む
ざあざあ
ぴちぴち
ぴちょぴちょ
ぱらぱら
雨に佇むと
色んな音が聞こえてくる
たまには
こんな音楽会に
耳を傾けるのもいい
〚雨に佇む〛
雨の中、僕一人で外に出る。
彼は他の男の方が好きなんだって。
そんな陰口が僕の元に来る。
"大丈夫だよ"と言うけれどね。
本当は全然、平気じゃないよ。
泣きたいくらい悲しいって彼にしか言えないのに。
彼は僕の事なんて、もう好きじゃない。
元々好きって言う感情すらないもんね。
僕は彼と一緒に少しの間一緒にいれて良かったよ。
そんな事が、実際ありました。
恥ずかしいですけど。
僕は、雨の中、特に理由もなく、雨に打たれながらそこに佇んだ。
なんだか、そいうシーンのゲームやアニメを想像して、そのキャラクターになったつもりでテンションを上げた。
だが、親に「何してるの!早く中に入りなさい!!」
と、怒られてしまった。みんなも一度や二度やったことあるよね。
僕は、渋々、車へ乗り込んだ。
【雨に佇む】〜Mrs.GREEN APPLE様〚Umbrella〛〜
不幸の雨が降り続き傘も無い僕らは佇む毎日
伝えられるのに僕らは壁を作って逃げた
でもなんでなの
色が付いたら僕に名前をと
空が茜色に染まる様に
君が笑えるならば側にいよう
僕が傘になる音になって会いに行くから
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※歌詞とばしあり!(すみません)