『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
傘のあひ 雨に佇む ただ独り
逸り翳せど 穴の空いたり
15.雨に佇む
雨が降った時は
ん〜ぱっ、ん〜ぱっ、
ってそれトトロやないかーい!
待ち人は
まだ来ない
多分いつまで待っても
ここには来ない
………雨に佇む
眩しいほどの水色がみるみるうちに濁ってゆき、先程まで青く光っていたビルに水滴が伝う。
やがて灰色は人を覆い、車を覆い、ビルを覆う。あんなにくっきり見えた建物は、淡い白に見える。
人の波を呑んだ湿気がビルの中に充満している。人々はいつも通り働くも、なんとなく頭や四肢が重い。雨には内をぼやけて見せる効果があるのだ。
まだ雨は止まない。降り頻る雨がビルを流れる。人という呼吸を鈍くさせることで、雨はビルを支配する。
それでもビルは生き続ける。白い窓にどれだけの雨がかかろうと、ビルがビルである以上、そこに在り続ける。
血濡れた正義
正義、と悪。
その間というものは見つからないのだ。
結局この世の中は正義か悪しか無いのだから。
普通に見たら正義としか思えないものも、もしかしたら『悪』になるかもしれない。
悪も『正義』となっているのかもしれない。
「よっしゃー!!この戦い、我が国の勝利だー!」
真昼頃、国民の歓声が空を響かせた。
隣国では悲しみに暮れていたのだった。
「人類は数々の罪に手を出し、犯罪者となった。
もう一度、瓦礫の中から旗を揚げることなど、繰り返してはいけないだろう。
これはこの国の総統として清く死んでいくのが
この国を代表とする者として、一番の最期だろう。」
我々は正義にはなれなかったんだ。
雨に佇む、失恋の色よ。
どうか、どうかまた、あの子の隣に居させてよ。
あの男の子は今元気ですか?
神隠しなんてしないで欲しかった。
私は、どうしたら良いのか。
鳥居の前で神社に行けない私を許してよ。
愛しの貴方へ。
"待ってるね!"
あの男の子の声が木霊する日を何度も繰り返す
日々を欲しくなかった。
手に持っている傘に
水滴を弾く音が強く響き続ける。
ばらばら。ばらばら。
内側から覗く外は、どこも鈍色。
まるで彩りが失われた世界みたいだ。
報せを聞いたのは四日前。
予定をこじ開けてようやく現場に来た。
既に供えられた花束の数々。
美しい花弁は、今日の雨で散ってしまったようで。
それをただ見つめることしか出来ない。
何も知らない人たちは、避けるように歩いていく。
置かれた花を一瞥し、日常へ戻っていく。
すぐ横を走る車の音
すれ違う人たちの話し声
街中で流れるモニターの音
全てに置き去りにされる。
其処に佇んだまま。
雨音が、響いている。
───『雨に佇む』(2024.08.27.)
#雨に佇む
傘の花が咲く街の片隅
憎らしそうに
空を見上げてるキミに出会った
頬を濡らすのは雨なのか
涙だったのか
言葉を掻き消すほどの雨音が
嗚咽を優しく包んでいく
今は黙って隣にいるから
雨が止むまで隣にいるから
その悔しさを少しだけでも
雨に溶かしてしまえばいいさ
やがて雲は流れ雨の街に
光は射すから
「ごめん」
その一言だけだった。その一言だけで、十分に私の心は削られた。
「ううん、大丈夫」
なんて笑顔を浮かべた。彼の立ち去る背中を見る。一筋、雫が伝う。立ち尽くす私に、雨が降り注いだ。
雨に佇む
雨が降っている。
私はバスを待っている。
屋根は無い。
風がないのは不幸中の幸いだ。
バスは遅れているようだが、いつになるのだろう。
想定より長い時間、雨の中で待ちぼうけだ。
傘をおろして雨に佇む。
髪の毛から伝う、雨。
静かに静かに落ちてゆく。
この感じ前に感じたのはいつだろう。
少女時代?
大人になって一人ぼっちだと気づいた時?
いつも変わらず雨は優しい。
ぼんやり霧のかかった風景に心は少しだけ和やかになっていた。
㉕雨に佇む
ざあざあ
ぴちぴち
ぴちょぴちょ
ぱらぱら
雨に佇むと
色んな音が聞こえてくる
たまには
こんな音楽会に
耳を傾けるのもいい
〚雨に佇む〛
雨の中、僕一人で外に出る。
彼は他の男の方が好きなんだって。
そんな陰口が僕の元に来る。
"大丈夫だよ"と言うけれどね。
本当は全然、平気じゃないよ。
泣きたいくらい悲しいって彼にしか言えないのに。
彼は僕の事なんて、もう好きじゃない。
元々好きって言う感情すらないもんね。
僕は彼と一緒に少しの間一緒にいれて良かったよ。
そんな事が、実際ありました。
恥ずかしいですけど。
僕は、雨の中、特に理由もなく、雨に打たれながらそこに佇んだ。
なんだか、そいうシーンのゲームやアニメを想像して、そのキャラクターになったつもりでテンションを上げた。
だが、親に「何してるの!早く中に入りなさい!!」
と、怒られてしまった。みんなも一度や二度やったことあるよね。
僕は、渋々、車へ乗り込んだ。
【雨に佇む】〜Mrs.GREEN APPLE様〚Umbrella〛〜
不幸の雨が降り続き傘も無い僕らは佇む毎日
伝えられるのに僕らは壁を作って逃げた
でもなんでなの
色が付いたら僕に名前をと
空が茜色に染まる様に
君が笑えるならば側にいよう
僕が傘になる音になって会いに行くから
―――――――――――――――――――――――――
※歌詞とばしあり!(すみません)
傘を忘れて学校に行ったことが……10回くらいあるだろうか。帰る頃には土砂降り。服も鞄も濡れて、次の日には風邪で欠席。我ながら馬鹿馬鹿しいと思う。
雨の中佇んでいるのは誰だろう。あ、こちらを見ている。傘も差していない。半分分けてやろうか。
あれ、、、こちらを見ていない?見ているようで、見ていない。どこを見ている?彼は息を呑んだ。それと同時に走り出している。
あぁ、あれは僕だ。息を切らしながら、雨をかき分けながら。僕は走る。雨の中佇むのは僕。走り出そう。彼に追いつくため、僕を超えるために。
傘などいらない。走るなら邪魔だ。走ろう。この手を振り抜いて。
続く(続きません)
野良猫の雨に佇む背中見て自由の辛さと気高さを知る
突然のスコールにワッと走り出す波に乗れずに僕は佇む
「雨に佇む」
日本人はおかしい
日本人はおかしい自分も日本人だけどちゃんと並ぶし親切だ
雨の中
道祖神が
ひっそりと道端に佇んでいる
日頃道行く人の
右往左往を
どんな思いで見ているのだろう
しっかりとした足取り
そぞろ歩き
しゃがむ子
勇み足
皆通り過ぎゆく中で
雨の降る中
1人の小学生が
道祖神の前に立ち止まる
傘を肩に掛け
手を合わせペコリとお辞儀をすると
たったか歩いて行った
道祖神は
今日もそこに
雨に佇む、濡れた髪から雫が落ちて
アスファルトを濡らす。
まぁ、それ以前に雨で濡れているが、
皆んなが不思議そうで迷惑そうな目で私を見つめる。
(見せもんじゃねぇーんだよ)って言っても無駄だから
路地裏で身を潜めた。
あったかい家であったかい家族に囲まれてあったかい
ご飯を食べるそしてあったかい布団で明日を迎える。
「はっ、」目が覚める
「しょーもない夢見た。」
明日こそ認めてもらえるように親に必死にしがみつこう
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