『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
開けないLINE
きっと今ごろ君は
部屋には居なくて
灯りも点いていない
通知で見えてしまった
「ごめんね」でもう
その先がわかるから
続きを読むのが
こわいんだ
街灯に伸びる影に
独り言ちる「サヨナラ」
最近夫が冷たい
距離を感じる
私が何かした?
声を掛けてもスマホばかり
ある日夫がスマホを開けたまま
寝てしまっているところを発見
いけないと思いつつも
スマホをみる
だけどLINEだけロックがかかっている
開けないLINE
なにか心に大きな不安がのしかかった
#開けないLINE
信じてる
信じられない
信じたい
でも少しだけ怖くて
信じきれない自分が悲しくて
スマホの画面がひかる度に
哀しくて
どんな言葉が並んでいるの
ネガティブなことばかり思うのは
何故?
顔の見えない人たちの身勝手な言葉に
振り回されてる
ごめん…
顔を見て本当の思いを聴きたいの
開けないLINE
私の開けない心
あなたの笑顔で開けさせて
開けないLINE
あなたは
わたしからのLINE
いつも既読には
なるけれど
ぜったいに
開けないLINE
送ってないから
お願い
返事して
なな🐶
2024年9月1日2036
開かないLINE
元親友と喧嘩をし、二ヶ月が経とうとしていた。
喧嘩をしたタイミングも最悪で、卒業式の三日前。
結局そのまま仲直りする事はなく、彼女は仕事のために地元を出て行った。
今、彼女がどこで何をしているのか分からない。
私に残された連絡手段はLINEのみだった。
あんな喧嘩をしたんだ、既にブロックされているかもしれない。
それでも、「もしかしたら」なんて希望が頭の片隅にあって。
約二ヶ月振りに彼女とのトーク画面を開く。
最後にしたLINEは卒業式の後、遊園地に行こうという内容のものだった。
勿論、遊園地は中止。
全部私のせいだ。
私はLINEに謝罪の文と、今度会えないかとだけ送った。
けれど、二週間経っても返事どころか既読すらつかなかった。
その事実に、改めて自分の罪の重さを知る。
こんなに苦しく、遅い二週間は初めてだ。
もしかしたら、今日こそ返事が来るかも。
なんて有りもしない可能性に期待して、私は昔のトーク画面を見返していた。
その瞬間、だんだんと彼女との思い出が蘇る。
「二ヶ月もかけて、アンタが一番大事だって気づくとか馬鹿みたいだね。」
涙で視界がぼやけていく。
自分勝手なのは分かってる。
自分から突き放しといて、裏切っておいてまた仲良くしたいとか。
でも、せめて「ごめんなさい」の気持ちだけでも、君に届いて欲しい。
『開けないLINE』
俺があなたのもとから逃げ出してから、一度たりとも開けないLINEを削除しようと画面をタップする。
今までに幾度となく繰り返してきた動作だった。
機械的に指を動かして、もう一度タップすれば、というところで動きを止める。
しばらく逡巡して、今日も画面を暗くした。
あぁ、ほら、やっぱり。
俺はまだあなたを忘れられない。
通知がなる
充電が無くなる
充電する
忘れる
開けないLINE
ではなく
開かれなかったLINE
君との逢瀬の時間を
阻まれているようで
まるで織姫と彦星のような
開けないLINE
『開けないLINE』
#46「開けないLINE」
愛の言葉が折り重なって
花の束が私を埋めつくして
そのままでいてって
枯れること恐れて
ドライフラワーにして
私たちの関係は
枯れて
ある日、突然LINEが開けなくなった。
有り得ない……友達に連絡出来ない……。
家から飛び出て友達の自宅へ向かったところ、驚いたことに、人がいない。
思い返してみれば、両親も居なければ、通行人も居なかった。
もしかして、僕以外に誰も居ない……?
コンビニに向かっても、スーパーに向かっても誰も居ない。
僕はこれから、1人で暮らしていかなければならないのだろうか……。
LINEが開けなければ、何も出来ない……。
もう僕は、どうやって生きてけばいいか分からない……。
これが夢であって欲しい。
【開けないLINE】
何もそこには感情が無かった。
“開けないLINE”
私の場合は、精神的にストリームのファイルが開けなかった。いわば、彼からの“開けないファイル”。
共有されたファイルを開くと、主催者のみ、最終閲覧が誰なのかを把握できる。わたしは彼のことが大好きなため、隙間時間でさえも授業プリントを閲覧したい。(あくまでもこれは下心ではなくただの学習意欲の高い生徒)けれど、最終閲覧が誰か、わかってしまうのだ。常に私が閲覧していることが、バレる。そしてここでなんと驚きの情報がある。最終閲覧者に加えて、最終閲覧時刻も把握できるということがわかってしまった。つまり、彼の共有ファイルの最終閲覧はいつも私だし、定期的に閲覧時刻も更新される、死ぬほど気持ちの悪い生徒が、存在しているということだ。
一度でもファイルを開いて仕舞えば最終閲覧は私になる。なんとも開きにくい、しかし最高に開きたい、魅惑のファイルが、今日も私を招く。
『もう連絡しないで。私も連絡しないから。これで私達は終わり。ばいばい』
そう言って君の家を出て行った
君からのLINEは今も届き続けている
「ごめん」「俺が悪かった」「君だけを愛してる」
そんなLINEが何通も通知センターに溜まり、LINEの赤い数字を増やしていく
「…もう、知らないし。連絡も、とらないし。」
自分に言い聞かせるように呟く
でも、私も好きだった
そんな思いが、葛藤が、私の中で暴れ出す
それが、「ブロック」という手段に出ることを迷わせる
私のスマホには、いつまでも開けないLINEが、まだ残っている
─── 開けないLINE ───
二度と来ない
大事な人からのメッセージ
葬儀も火葬も全てこなした
それでも
既読をつけたくなかった
認めたくなかった
前を向けと書かれたメッセージは
三年経った今でも未読のまま
【開けないLINE】
今開いたら
返事を送らなくてはならない
送られてきたのは
私に対する
悪口だった
きっと違う人に送るつもりが
間違えてしまったのだろう
既読をつけたら
明日から気まずくなる
というかもうすでに
明日どう反応したらいいか分からない
あなたのことが大好きなのに
親友だと思っていたのに
そんなふうに思われていたなんて
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
メンバーがいません
‹開けないLINE›
44日目
「ごめん他に好きな人ができた」
そんな通知が見えて
私はすぐさま通知を切った
だって次にくる言葉がわかってしまったから
「別れてくれ」
LINEを開いてしまったら返信してしまったら
きっとこの関係は終わってしまう
だからもう少しだけこのままで居させて
未来は無いとしてもあと少し君の彼女で
…開けない
もう、あなたを見たくない。
こんなに拙い文で貴方に好きを送りたくない
それに、一方的な私の気持ちを世間は理解しない
そうして、私は今日も彼女へのメッセージは送れぬまま、携帯の電源を落とす。
開けないLINE
(本稿を下書きとして保管)
2024.9.1 藍
何て返事を返せばいいか分からないから
私が取る方法は開かないだけ
申し訳無いなんて想わないで
何も考えない奴が悪いのよ