『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
開けないLINE。
あぁ、嫌だ。
LINEだけじゃない。
メールも。
電話も。
全ての通知を無視したい。
ゆっくり布団に沈みたい。
お気に入りのクッションを抱いて。
何も気にせず過ごしたい。
でも、いつの間にか手の中にあるから。
見たくない通知も、見る羽目になる。
今だって、そう。
あぁ、嫌な依存症。
お題「開けないLINE」
すれ違いが始まりの喧嘩
始まりは些細なものだったはずなのに、
意地の張り合いをしてしてしまっていた。
たった一言のごめんなさいを打つために、どれだけの時間を使っただろう、どれだけ手が震えていただろう
スポン、という愉快な音と同時
胸には強い圧迫感と焦燥感。
なんの緊張なのかはもはやわからない。
ただひたすら、自分の胸をなでながら、
大丈夫とやり過ごした時間。
ピコン、と着信音が鳴り、君の名前と
「新着のメッセージがあります」
の表示にどきりとする。
ふぅ、と深呼吸をしても、なかなか指が進まない。
「どうか仲直りできますように」
精一杯の願いを込めて、指に力を込めた。
028【開けないLINE】2022.09.01
ある日のことだった。きゅうにLINEを開けなくなった。アイコンをタップしてもタップしても、LINEが開かなくなってしまった。
パニックになりそうになりながら、家族にたずねてみた。家族のスマホは、ちゃんとLINEが開いた。翌日、職場の人にもたずねてみた。やはりちゃんと、LINEは開いた。そして、なぜ私のスマホだけきゅうにLINEが開けなくなったのか、だれもおもいあたるふしがなかった。インターネット関係に詳しいS君なんかは、親切にも一時間くらいあれこれ調べてくれたが、同じような症状はヒットしなかった。
結局、そのままひと月たった。私のLINEはいまだに開けない。だけど、開けないなら開けないなりに、なんとかやっていけている。それに、LINE特有のわずらわしさから解放されて、実は、ホッとしたりしてるのだ。
もう、ホンネをいうと、このままなおらずいてくれるほうがありがたいんだけど……みんながあいかわらず心配してくれてるから、さすがにそれはナイショにしている。
開けないLINE。
君のLINE。
通知が来たと思ったら公式LINEだった。
君からLINEきてもなんて返そうか悩むな…
少し緊張するけど、
待ってるよ。
彼氏との別れ話になった。
理由は些細なすれ違いで起こった喧嘩だった。喧嘩別れなんて、毎回の事だったのに、なぜかこの人とは、別れなくない
彼は別れたいと思ってる。話が合わない。妥協し合うこともしたけど、無理だった。
LINEは、文字が出ないように通知設定をしてる。
彼からのLINEだ。別れ話だったらどうしよう。でも、謝らないといけないところは自分にもある。だから開かないといけないはずのLINEが開けない。
開けないLINE。勇気を出さなきゃ。。自分のためにも、彼のためにも、、、、、
「 開けないLINE 」
八月 夏祭り
密かに想いを寄せる彼と
LINEを交換した
九月 文化祭
アタックし続けた彼から
LINEで告白をされた
十月 私の誕生日
付き合いたての彼から
LINEで沢山お祝いして貰えた
一年間ありがとう、好きだよ
六ヶ月 卒業式
同じクラスの彼ともお別れ
LINEでおめでとうって言い合った
七ヶ月 クラス替え
同じクラスだった彼と同じクラスだった
LINEでやったねって言い合った
八ヶ月 遊園地
好き過ぎる彼と遊園地
LINEで待ち合わせをしたよ
彼が好き過ぎる
一年 プロポーズ
大好きな彼から
LINEでプロポーズされた
二年 子供
愛してる彼との子供
LINEで写真を送った
三年 彼が事故
彼が亡くなった
もう何も感じられない
彼はもう言葉の世界にしか存在しない
ああ、もう
LINEは開けないのね
――あれ、おかしいな。
ふとLINEを開くと、一番上に《俺》とのトークが。
誰か名前とアイコンを変えたのか?
でも、俺と全く同じプロフにするなんて気色が悪い。
さらに奇妙なことに、
名前の下にある最後のトークの表示もない。
吸い込まれるようにして《俺》の名前に指が伸びる――
[《俺》が写真を送信しました]
[《俺》が写真を送信しました]
[《俺》が写真を送信しました]
ピコピコと鳴り止まない無機質な通知音。
指が震える。
指先と電子画面、興味と恐怖の、あと数ミリの葛藤。
――ピコン。
[《俺》が写真を送信しました]
2022/09/01【開けないLINE】
『好きです』
なんて、送らなければよかった。
通知の音が鳴るたびに心臓が跳ねて、肩が飛び上がって、恐る恐るタップして、あなたからの返信じゃ無かったと安堵して、落胆して。
ピコン
ああ、ほらまた。きっとさっきお母さんに送ったLINEの返事が返ってきたんだろうと躊躇なく開いて指が止まった。
あなたの名前に通知を知らせる①のマーク。
不安と期待の混じったこの気持ちをなんと表せば良いのだろうか。
#開けないLINE
開けないLINE
既読ついたら嫌だから。
気づいてないことにしたい。
あなたが何を言いたいか分かっている。
でも、知りたくない。
別れが怖いよ。
開けないLINE、オンラインの表示を消したインスタ、見つけたまま見られないTwitter。全部、全部君のせい。好きな人のことを知ろうとして何が悪いというのだ。けれど、最後の一歩は踏み出せない。インスタもTwitterも執着して監視するようなことはできない。そんな勇気はなかった。そんなことをしたら、自分が次にどんな行動をするのか分からなかったから。
けれど、開けないLINEだけは自分でも謎だった。別に未読スルーしてるわけじゃない。ただ、君への一言を自ら送ることが出来なかっただけ。
開けないLINE、君からの通知だけを待っている。
[開けないLINE]
今日話すチャンスがあったのに、
何か話したくても全然勇気出なくて
もう会えるのは半年しかないのにな
『 開けないLINE 』
開けない…というよりは
開かない…という方が最近は多くなった
人とのお付き合いも
そんなもん…なんだろうなぁと思う
開けないLINE
知っている、知っている
通知が来てることなんて
開けなければ現状のままでいれる
このままいっそ時が止まってしまえばいいのに
震える指先、でもいつまでのこのままじゃいられないのわかってる
覚悟を決めて薄目で長押し
あぁぁぁぁやっぱりなぁぁぁ
「コロナ陽性になっちゃったから遊べない」
コロナァァァァのバカやろぉぉぉ
お大事に…
早く無くなれコロナ
そしたら開けないLINE
いや開けたくないLINEも無くなるのに
「開けないLINE」
LINEの着信音がなる。
通知を見てみると、幼なじみからだ。
再び、LINEの着信音がなる。
通知を見てみると、遊ぶ予定を訊かれていた。
すぐに返信したいけれど、そうしたら一方的に思いをよせてるみたいで何となく…みじめな気がする。
まだ自分の気持ちは隠しておきたいから、あと少しの時間、あなたからのLINEは開けない。
開けないライン。
いや、開けられないライン。
ねえ、大事な話があるんだけど今いい?
この続きが見たくなくて、ぼくは外へ出た
大好きな人とのLINE
開こうとしたら開けなかった
あれ?
あぁ…そういえば
違ったこの人は大好きな人じゃなく
知らん人とのLINEだった
お題 開けないLINE
君からの返事が怖くて、
ずっと、未読で開けないままのLINE
【開けないままのLINE】
開けないLINE
LINEであの人に告白した
あぁぁぁ、、
あの人からの返信が怖い////
内心、OKだったんじゃないかと
期待もしつつ、
関係がどっちにしろ変わるわけだ
今まで通り過ごしたい私
気にしてしまう、あの人
告白しなければ良かったな
なかなかLINEを開けない
お題《開けないLINE》
《時薬》などという言葉があるけれど。
いつまでたっても私はLINEを開けることができない。
「あやかのすすめてくれた本面白かった! またすすめてよ」
あの木漏れ日さす声が忘れられない。
電話で明け方までよく話したよね。
――あなたは私に、やさしすぎた。
誕生日おめでとうのスタンプと、プレゼント楽しみにしててというメッセージ。
――仕事の休み時間。明日は彼の好きなお酒とおつまみ買って。
でももう、LINEは開かない。
今宵も私を照らす月。
あっけなく彼は旅立ってしまった。
――もう、車は見たくない。
お酒も見たくない。
――世の中狂ってるのよ。
私は今日もひとりきり、静かに涙を流す。
「開けないLINE」
お便り届いたよ
何が書いてあるんだろう
開かない限りはわからないまま
わからなければずっと考えてられる
だから開かない
何が書いてあるか、無限の可能性があるね
他愛もない挨拶?
面白い出来事?
開かない限り、君はこの中でずっと生きてるんだ