『部屋の片隅で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
部屋の片隅で
君は一人で泣いているんだろうか。
その体をさらに小さく縮こませて、自分以外を心の内側に入らせないように、自分を守るようにして、その部屋の片隅で泣いているんだろうか。
助けたいなんておこがましいことは言わない。君の気持ちがわかるよ、なんて嘘は言えない。わかりたくても、すべてわかることはできないから。君とまったく同じ気持ちになることはできないから。
でも、君が一人で泣いているのは嫌なんだ。一人で泣かせたくはないんだ。
だから、手を差し伸べることしかできないんだ。そんな隅で泣いてないでよ、って。
君がこの手を取ってくれるのはきっと、もっと、ずっと先のことなんだろうけど、それでも待つよ。手を差し伸べたまま、君がここに来てくれるのを、いつまでも待つよ。
☆部屋の片隅で☆
我が家の愛犬めいちゃんと家族になったばかりの時の話です。
めいちゃんは、生後まもなく私達の所に来ました。
めいちゃんが幼かった事もあり。
主人が夜勤専門の仕事なので、主人が仕事から帰宅後、私が仕事に出る形で、私達家族は、めいちゃんが、一人になる時間がないように、うまくやっていました。
ですが、我が家に来3週間ぐらいで、息子の卒業式がありました。
めいちゃんの事が凄く不安でしたが、初めてお留守番させることにしました。
めいちゃんを、ゲージに…。
めいちゃんは、『あれ?なんで?』って言う顔をしました。
そして、私達が部屋から出る姿を見て『行かないで。』っと言っているようで…。
私は、後ろ髪を引っ張られる思いでした。
私は、子供達の母親失格かもですが、卒業式の最中も、卒業式どころではなく…。
私の頭の中は、『早く終わってほしい。』『めいちゃん大丈夫かなぁ?』『早く帰りたい。』『めいちゃんが無事お留守番できますように。』とか…。
もう、頭の中は常に、めいちゃんの事ばかりでした。
そして卒業式が終わると、一目散に帰宅。
あわてて玄関の鍵を開け、『めいちゃん!』っと叫び、めいちゃんが居る部屋目掛けてダッシュ。
しかし、ゲージを見ると…。
居るはずのめいちゃんがいません。
私は、焦りました。
めいちゃんのゲージは、天井が無いものを使っていました。
めいちゃんは、まだヨチヨチ歩きなのにも関わらず、一生懸命ゲージを這い上がり…。
脱走…。
慌てて部屋じゅう探すと…。
部屋の片隅で、小さくうずくまってブルブル震えているめいちゃんが居ました。
今でも、あの姿は忘れられません。
静まり返った部屋でポツンと1人。
脱走したはいいが誰もいなくて、不安だし、さみしいし、怖かったんだと思います。
私は、めいちゃんを抱き抱え、『ごめんね~。ごめんね~。』っと言いながら撫でました。
しばらくすると、震えは止まりいつも通りのめいちゃんに戻りました。
安心しました。
後は、めいちゃんが誤飲していないかの確認。
出る前に、万が一の事があるかもしれないので、危なくないようにして、何が何処にあるかを把握して家を出ました。
幸い、タオルを引っ張りだした程度のイタズラだけだったのでほっとしました。
その後、落ち着いて、めいちゃんと一緒に主人が撮影した、卒業式のビデオ鑑賞。
やっと、気持ちを入れて卒業式を見る事ができ、感動して号泣。
息子に『今!?』っと突っ込まれました。
息子達よ…。
こんな母でごめんね。
部屋の片隅で膝を抱えて落ち込んでいると、母親がノックもせずに入ってきた。
わたしの顔を見るなり、マスキングテープを手にして、部屋の真ん中に円を作った。
この中で落ち込みなさい。
そう言って母親は部屋を出ていった。
わたしは円の中に入った。
ところでなんで落ち込んでいたんだっけ、って思うほど、落ち込みにくかった。
切り傷から血が溢れないよう、それでも一生懸命に箱の中からケアリーヴを選っているところとか、10連パックのヤクルトの端っこで居心地悪そうに詰められているほっそいストローが好きなところとか。クリスマスに、もけもけの絨毯に寝転がって、指先の形を確かめているところとか。そういうありふれた人間らしさの積りで、このひとを好きで居られたら、たぶん、いい。
私はずっと見ているわ
貴方に触れられたこと
貴方が話してくれたこと
貴方の綺麗な瞳
全部知っているし覚えているの
次はいつ私に触ってくれるのかな
それとももう忘れてしまった?
いいえ、信じているわ
貴方は私を忘れないし、忘れさせない
早く私に触れて
やることが多くて嫌になる
そんなときはこれ
誰もいない部屋の片隅で寝っ転がる
案外落ち着く
みんなもこれ、やってる?
また今日も部屋の片隅で涙を流して
この長い長い夜を迎える
部屋の片隅で、
僕は 何をやっているんだろう
自分でも分からなかった
ただ 部屋の片隅で 何かをやっている
何をやっているんだろう
部屋の片隅で
たまには何も考えたくない時もあるの
部屋の隅でうずくまって。
動けない自分を受け入れられなくて。
でも、受け止めてくれる人もいなくて。
それがさらに自分を弱くして。
強くなるってどういうことなんだろうね。
『部屋の片隅で』
自室。
電気を消して。
真っ暗の中布団を被って。
永遠とスマホをいじって。
触ると言ってもエゴサーチばかり。
みんなが知ってるのは外面の私だけ。
撮影の時だけ、明るくなって。
正直飽きたし疲れた。
どんなに頑張ってもアンチばかりで。
どんなに努力しても評価されなくて。
部屋の片隅で、死のうかな、と考える今日。
画面越しの君が、頑張って、と応援してくれた。
*部屋の片隅
部屋の片隅で埃をかぶったおもちゃたち。
忘れられた物。
忘れられた部屋。
その部屋を出て行こう。
外は曇り空でも。
俺は、自分の部屋がないからさ
部屋の隅がないんだよ笑
でも、俺
自分の部屋があったら
推しだらけだと思う笑
で、ずっと部屋にこもってると思う
それに俺ね、
すみっこが好きなんだよ
だから
部屋の隅で
雑誌読んだり
スマホいじったりしそうだな笑
部屋の片隅で。
冬は布団に籠っていたい。きっと誰もが思ったことのある希望だと思う。
毎朝、学校、仕事、娯楽。どれにしたって始まりがある。自分の体温で温まった布団みたいに、穴熊が籠る冬眠中の寝床みたいに、幸せな気持ちが詰まった夢の中。この隅の奥の中の中でいつもいつも閉じこもっている本心のように、固く脆く歯ぎしりをしている奥歯のように、溶け出すことを知らない私はまだ、部屋の片隅。
溶け出たいと思う。何を使っても、誰を使っても。だけど、戻ってきたいとも思う。あの場所は自分の帰る場所だと、片隅が生きてきた証なのだと、誇りを持って胸を張ることができるように。
そんなことを部屋の片隅で悶々と考えるのは、今しか出来ない幸せだと思う。
部屋の片隅で。
部屋の片隅で
2人で
コソッと
遊びたい。
小さいおててと
手を繋いで
遊びたい。
ぜんまい引いて 全てが終わるならまだいいかな
人生最後でも糸を結んで、縛って、かけて、切れた。
バツ印のそれが痛みに感じ、カーテンに光が指しているのが嫌味に感じてしまって、
人生最後に限って外は明るくて
鳥が鳴くのと同時に人が笑う 懺悔はもう切れている
ターミナルに着いたのに また動き出す
そんな事が嫌になっていた。
だから足に糸をかけて眠った
頭に血が上ったけど もう手を上には出せない
死の到達は思ったよりも遅くて 教室の椅子に座り込むみたいに汗が止まらなかった日々でした
再生された映像は君の肉眼でした
小さな細胞がうねうねしていました
雨が降っていた頃、君は逆さまに死にました
僕を置いて消えました。雨みたいに。
ぜんまいなんて最初からないから
だから林檎がつっかえました。
自殺を食べるとみんなに初めて注目されました
赤色ボタンが消えているはずなのに
毒林檎がつっかえて吐き出しました。
自傷する夢
林檎の中身は青色になり 外側は赤色
私はいつも部屋の片隅で君の事を思い浮かべる。
そうすると君のことをもっと理解できて
君のことがますます好きになれるの。
だから全自動にしようって言ったのに
って呆れられるかもしれない
それでも、あの頃テレビで観た
ススワタリがふわふわと逃げる姿を思いだしては顔が綻ぶ
私も物語の主人公になったような気分になる
そんな私に、また貴方は困った顔をして笑うんだろう
寝っ転がったカーペット、視界の隅に見えるのは
幼い頃夢に見たススワタリ
部屋の片隅で私の事を嘲るように踊ってる
部屋の片隅で
部屋の片隅でただ漠然と転がっているほこりで良い。
彼らはただそこに存在しているだけの無だ。誰かに大人になれ、成長しろ、夢を持て、などと言われることはない。ほこりはほこりで、それ以上の何かにはならない。なろうとは微塵も思っていない。ちりとりでそそくさと集められ、焼却されて消えるその瞬間までほこりはほこりで、いる。それが世界のあたりまえだと認められているように。
変えない、変わらないことになんだか安心するんだ。
部屋の片隅で丸まっていると、自分がとても小さく見える。
周りの音が小さく聞こえて、世界と切り離されたみたい。
今は私が私とじっくり向き合う時間。
これもまた大切なこと。
まだ疼いている
部屋の片隅で
隠す事の出来ない
僕の野望