紅葉【もみじ】Family☆Story

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       ☆部屋の片隅で☆
我が家の愛犬めいちゃんと家族になったばかりの時の話です。

めいちゃんは、生後まもなく私達の所に来ました。
めいちゃんが幼かった事もあり。
主人が夜勤専門の仕事なので、主人が仕事から帰宅後、私が仕事に出る形で、私達家族は、めいちゃんが、一人になる時間がないように、うまくやっていました。

ですが、我が家に来3週間ぐらいで、息子の卒業式がありました。

めいちゃんの事が凄く不安でしたが、初めてお留守番させることにしました。

めいちゃんを、ゲージに…。
めいちゃんは、『あれ?なんで?』って言う顔をしました。
そして、私達が部屋から出る姿を見て『行かないで。』っと言っているようで…。
私は、後ろ髪を引っ張られる思いでした。

私は、子供達の母親失格かもですが、卒業式の最中も、卒業式どころではなく…。
私の頭の中は、『早く終わってほしい。』『めいちゃん大丈夫かなぁ?』『早く帰りたい。』『めいちゃんが無事お留守番できますように。』とか…。
もう、頭の中は常に、めいちゃんの事ばかりでした。
そして卒業式が終わると、一目散に帰宅。
あわてて玄関の鍵を開け、『めいちゃん!』っと叫び、めいちゃんが居る部屋目掛けてダッシュ。
しかし、ゲージを見ると…。
居るはずのめいちゃんがいません。
私は、焦りました。

めいちゃんのゲージは、天井が無いものを使っていました。
めいちゃんは、まだヨチヨチ歩きなのにも関わらず、一生懸命ゲージを這い上がり…。
脱走…。

慌てて部屋じゅう探すと…。
部屋の片隅で、小さくうずくまってブルブル震えているめいちゃんが居ました。
今でも、あの姿は忘れられません。

静まり返った部屋でポツンと1人。
脱走したはいいが誰もいなくて、不安だし、さみしいし、怖かったんだと思います。

私は、めいちゃんを抱き抱え、『ごめんね~。ごめんね~。』っと言いながら撫でました。
しばらくすると、震えは止まりいつも通りのめいちゃんに戻りました。
安心しました。

後は、めいちゃんが誤飲していないかの確認。
出る前に、万が一の事があるかもしれないので、危なくないようにして、何が何処にあるかを把握して家を出ました。

幸い、タオルを引っ張りだした程度のイタズラだけだったのでほっとしました。

その後、落ち着いて、めいちゃんと一緒に主人が撮影した、卒業式のビデオ鑑賞。
やっと、気持ちを入れて卒業式を見る事ができ、感動して号泣。
息子に『今!?』っと突っ込まれました。

息子達よ…。
こんな母でごめんね。

12/7/2022, 12:55:16 PM