『通り雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
いつ頃からだろう
通り雨がゲリラ豪雨になったのは
折り畳み傘じゃ間に合わない
通り雨のあとは少し涼しくなり
過ごしやすかったのに
最近は恐怖を感じる
以前のような通り雨が恋しい
─通り雨─
うわー、通り雨じゃん。
見事に降られたなー。
お前もビショビショじゃん。
傘持ってきてない日に降るとか最悪すぎだろ。
…あ、お前もそう思う?
でも近くにバス停あって良かった~。
やむまでここにいよっか。
それまで雑談でもしてようぜ!
雨にあった、嫌な日でも。
君が居るから嫌じゃない。
うとうとしながら通り雨について考えていた。
まどろみ、夢の中で、雨が「やぁ」とこちらに声を掛けながら横を通り過ぎていった。
『通り雨』
通り雨
通り雨と一緒に逃げるように帰った。空は澄みきった青。きっと空も私みたいにほんのちょっと悲しくて泣いていたのね。
【通り雨】
突然の通り雨に、近くにある古本屋の軒先へと慌てて飛び込む。ザァザァと降りしきる雨をどうしたものかと眺めていれば、不意にガラリと軋んだ音を立てて背後の扉が開いた。
この古本屋の店主は気難しいと評判だ。勝手に軒先を使ったことへの叱責を覚悟して振り返れば、そこにはほとんど話したこともないクラスメイトが無表情に立っていた。
「入れば? タオルくらい貸すし」
突然の事態に戸惑っていれば、彼は納得したようにああと小さく頷き、店の中へと歩を進める。
「ここ、祖父の店。今日は俺が店番。じいちゃんいないから、入って平気だよ」
「え。あ、うん。ありがとう」
彼の後に続いて店へと入れば、古い本の独特の香りが鼻腔をくすぐった。その心地良さに大きく息を吸い込む。と、彼は物珍しいものでも見るように私を凝視した。
「……この匂い、嫌じゃないんだ」
「うん、古本の匂いは好き。なんか落ち着くんだよね」
子供の頃に何度も遊びに行った祖母の家が、古い本の香りに包まれていたからだろうか。友達はみんな古臭いと言うこの香りが、私にとってはとても懐かしく親しみやすいもののように感じられる。
「……俺も、好きだよ」
囁くように彼は呟いた。口元に浮かぶ笑みは柔らかで、どこか照れたようにも見える。ぶっきらぼうでどこか怖い印象のある彼が、笑うとこんなにも幼く可愛らしい印象になるなんて知らなかった。
心臓がどくんと高鳴る。通り雨の激しい音と、古びた本のノスタルジックな香り。私の初恋は、そんな形をしていた。
「よう、久しぶり」
雨宿りをしていると声をかけられた。
そして声の主の顔を見た瞬間、深いため息がででる。
「この雨、お前の仕業か」
「いい雨だろ」
「悪い雨だよ。おかげでずぶ濡れだ」
僕の反応に、奴は面白そうに笑う。
何を隠そう、こいつはとんでもない雨男である。
イベントのたびに雨を降らすやつで、天気予報より正確な男と呼ばれた。
あまりの雨男っぷりに、国際機関からスカウトされた。
今では雨の降らない地域に趣き、雨を降らすため世界中を回っている。
「重大な使命はどうしたのさ」
「あー、頑張ったかいあって、水に困ってるとこがなくなってね。必要とされるのは当分先だな」
半分は本当である。でも、
「‥スランプって聞いたぞ」
「知ってたのか。最初らへんは歓迎パーティしてくれるの楽しかったんだけどな。流石にずっとやってると飽きちゃって」
「お前、ひどいやつだな。飽きたって」
「仕方ないだろ。流石に毎日パーティやれば日常だよ」
「パーティ飽きたって言ってみてぇ」
二人で笑い合う。
「いつ帰ってきたの」
「昨日だ」
「嘘つけ。先週に歓迎パーティやったの知ってるんだからな」
一ヶ月くらい雨が降らず、水が足りなくなるかもっていうんで、こいつが呼ばれたのだ。
降らなかったけど。
おや?
「そういえば、この雨なんだ」
「あー、なんというか。久しぶりに友達と会って嬉しかっというか、テンション上がったというか」
「お前、会わない内に恥ずかしいこと言えるようになったのか」
こっちが恥ずかしい。
「お、俺もう帰るわ。恥ずかしすぎる」
と言って雨に濡れながら帰っていく。
「またな。次の歓迎会みんなで押し掛けるから覚悟しとけ」
と言うと、あいつは手を上げて返事をして、そのまま行ってしまった。
自分は、濡れたくないのでそのまま雨宿りする。
と考えていると、急に晴れてきた。
昔から足が早いやつだった。
あの様子だと、そのままあちこちに雨を降らせるのだろう
通り雨みたいなやつだ。
そう思いつつ、水たまりだらけの道に足を踏み出した。
通り雨なんだ
君が目覚めて生きると決めてから
君に起こってきていることは
「ここに心地よくない感情あるよ~♪
これまだ使う〜?」
そう伝えてきているだけ
君が目覚めようと
決めてくれたから
相当大変だと思っている
僕だってそうだったし
先日の秋分のエネルギーで
更に残ってるものを
あぶり出されたような日を過ごした
何かが起こってきたわけではなく
見方や捉え方が重く重く捉えがちになる
そういう感じだった
そういう感情を見つける度に
手放す作業をして過ごしていたんだ
そうすると
やはり
抜けるんだ
軽くなる
結果的に映し出す現実が
前よりも軽くなる
ある程度手放すと
それを体感できる時が来るよ
階段の踊り場のようにね
そしたら
そこで一息つけるからね
これは通り雨
雨が上がった空には
きれいな虹がかかる
〜通り雨〜
#通り雨
さっきまで晴れていたのに、空は晴れたまま雨が降り出した。
通り雨だ。
さっきまで油断していたせいで、服が濡れてしまった。
ここまで濡れれば、あとは一緒か。
私はそう呟いて、雨が降る空の下にまた1歩踏み出した。
晴れ渡った青空
心地よい風
そんな日にも
雨はふる。
☆通り雨
【通り雨】#58
君の想いがあの雨のように
過ぎてしまえば良いのに。
今日もあの子と帰る君を見て思う。
「うわ、最悪ー、傘忘れたし、」
学校の下駄箱から、通り雨が降っているのを見る
誰かが階段からタッタッタッと降りてくる足音がする
あ、私の好きな人が降りてきたみたい
「どうしたのー?帰らないの?」
「あっ、傘忘れちゃってさー」
「あー、傘、一緒に入る?」
「あ、え、いいの?」
「うん!」
こんな、軽くていいの?!
しかも相合傘!
通り雨と一緒に、モテてる彼に告白できないかもと思っていた片思いの気持ちも
晴れたみたい
通り雨
メランコリー
訳もなく泣くことはない
ちゃんと理由もある
だから僕はあの雲を追いかける
涙が渇いてしまわない様に
※通り雨
ひとつだけを見てたなら
気がつかないことがある
下を向いて泣いていたら
気がつかないことがある
よく周りを見渡してみて
さよならのあとには虹を架けるよ
雨が止んだら空を見上げてごらん
『通り雨』
通り雨
それは、1つの嵐に過ぎない
一難去ってまた一難
人も物も実力も運も
通り雨のように過ぎてゆく
君は通り雨と聞いてどう思うだろう
自分の中の嵐を探して見よう
たまに見かけてはさらっと躱すような人になったんだ
どこでなにをしていても
今のわたしには関係ない
まだそこで生きているんだろう
まあ戻る気はないけれど
甘さとか苦さとかもう忘れたよ
引きずることも悲しむこともないよ
どうでもいいけどネタがないから
次の新曲に君を書く
君のフルネーム覚えてないけど
思い出だけを歌詞に使う
妙にリアルな描写なんか必要最低限でいいから
恋愛映画の冒頭みたく運命的でいいから
どんな顔だったか知らない
どんな会話したか覚えてない
来週のデートで忙しい
君がどこに居ようとわたしは
通り雨
いきなりの
雨
ちょうど7年前の8月 父は毎年受けてる健康診断に引っかかり 大きな病院で再検査となった
なんとなく 胸騒ぎがして結果を一緒に聞きに行った
あっけなく ステージ4の肺がんです 余命1年です
そう告げられた
帰り道 行きはあんなに晴れた夏空だったのに いきなりの通り雨 放心状態の私
そんな私に 濡れるからってハンカチを差し出す父 命の宣告をされたのはあなたなのに
あの日 あのタイミングで通り雨 一生忘れない
帰り道、通り雨が降った。
私は仕事で大ミスをしてしまい凹んでいた。
タイミングが悪くずぶ濡れになってしまった。
あぁ…
私ってとことん運が悪いなぁ…
もぉずぶ濡れで良いや…
トホホ…
そぉ思って歩いて居ると
「お姉さん、大丈夫?」
1人の男の子が声を掛けてくれた。
ナ、ナンパ!?
ちょっと戸惑いながらも
今の私には有り難くて何故か涙が流れた…
すると初対面とは思えないぐらい
前から仲が良かったかのよぉに
私は仕事の話とか自分の話を自然としていて
号泣までしていた。
男の子は嫌がりもせず
ずーっと話を聞いてくれて
頭を撫でてくれていて
私はいつの間にか笑顔になって
気持ちがスッキリしていた!
この子なんだか落ち着くなぁ…
そぉ思っていたら男の子がいきなり
一目惚れして声を掛けたと言ってきた。
それを聞いた私は
何故だかそれを受け入れていて
「嬉しい!!」
男の子は無邪気な子供の様に
私をぎゅっと抱きしめて喜んでいた。
こんな事ってあるんだなぁ…♡///
おかしな話だけど
仕事の大ミスと通り雨に感謝していた(笑)
もしそれが無かったら
出会えてなかったんだもんね。
あれから月日は流れ…
その時の男の子が今の旦那さんです!
って奇跡よね♡
通り雨
人間、やめたくなります。でも嬉しいです。
やまないと思ってた雨が、通り雨だったとき
通り雨で、傘を持っておらず最悪と思っていた私の手を引いて「ほら、行こう山田、たまには雨ってのも悪くないだろう?」そう言って大雨の中一緒に飛び出した。
あーぁびしょ濡れになっちゃったじゃんと二人で大笑いをして意味のない雨宿りをした。
その時の彼の姿が何よりも輝いていた。
それから好きになった、彼と、雨が
通り雨
ぽつ、ぽつ、ぽつ
肌にあたる冷たい感触。少しづつ感覚が短くなり身体中を濡らしていく。雨から逃げるように走り去る人、傘をさし人を縫って歩く人。雨に濡れ体を冷やす小さな存在に誰も目を向けない。
少しづつ小さくなる歩幅、あるか足取りは重くなり大きな水たまりの真ん中でしゃがみこんで動けなくなってしまった。茶色い泥だらけの水たまりの中じっとしていると沈んでしまうのではないかと思ってしまう。
ザーザーと自分の肌を叩く雨の音。この雨の中ひとりぼっちで取り残されたみたいで少しさみしい。そんなことを考えていたら、先程まで冷たかった雨や水溜まりの水がぬるくなっていく。
「こんな所まで出とったんか」
見上げれば怖い顔がこちらを見ている。その後ろでは鈍色だった空が青く輝いていた。
「次は必ず声をかけぇ」
「うん」
道の水たまりには空が落ちていた。