『通り雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題「通り雨」
突然振り始めた大粒の雨。
次第に辺りにペトリコールの匂いが広がった。
「うわぁ、ビチョビチョになるじゃん」と、
思わずぼやいていた私に、
横を歩いていた貴方は笑った。
「いいじゃん、堂々と濡れられることなんてめったにないんだから!楽しんじゃえば」
ハハッと笑い、
まるでスキップをするように歩いている貴方を見て
私もなんだか楽しくなって。
止まない雨はない。いつか止まるこの土砂降りを、
今は精一杯笑ってやろう。
お題《通り雨》
青い狐面と椿の少女。
「あらあら。また泣いてるの」
鈴のように透った声。
椿の花飾りをあしらった巫女服の少女。
椿の枯れない冬の庭は、少女の聖域。
青い狐面をかぶってるのに、すぐ見破ってしまう。巫女だからなのか、それともずっと寄り添い生きているせいなのか。
「ここには夏がこないから。あなたを見ていると、体験したことのない夏を想うことができるから幸せ」
――天藍(てんあい)望んでくれ。
君が「連れて逃げて」と言ってくれたら……。
「ありがとう彩貴」
わかってる。
わかってるよ。俺の好きな君は、そうはしないってこと。
君が嫁いだ日。
通り雨が庭の椿を濡らし、散らした日。
通り雨
降ったり止んだり降ったり止んだり
電車に乗ってる時に降って
コンビニまで歩いてる時に止んで
バスに乗ってる時に降って
家まで歩いてる時に止んで
歩いてる時にばかり止む
なんだか得した気分!
雨に打たれないのは晴れの日と変わらないのに
晴れの日よりも幸せを感じる
幸せは間近に不幸があるから感じるものだ
なんにんもの おとこと
なんにんもの おんなと
かんけいを もちました
ながくつづいたことも
たったのいっかいだったこともあります
でも
わたしにとってはみんな
とおりあめ
あのひと いがいは
通り雨。
通り雨のわりには
結構降ってるよね。
通る雨なら
もっと
さっさと
止めばいいのに。
こないだは
本当に焦った。
普段の通り雨なら
涼しくなって
快適。
山嶺の背伸びのためらい撫ぜてゆけ
前線南 いま蛇眠る
雨が降った☔と思ったらすぐに通り過ぎて行っちゃった。なんか悲しい😭
通り雨
喧嘩した友達との帰り道
通り雨が降り二人で慌てた
その後喧嘩したことがどうでも良くなり
たくさん笑った
その時の空はとても輝いていた
幻雨影
現実味の無い
世界で 只・・・
何を想い 描く・・・
感覚は薄れて
叶わぬ 時・・・
天空眺め 流れ・・・
私の胸の奥
止まない雨
僅かな水泡
小さく消え
深く沈み出す・・・
諦めと言う中で
自らの意思は
虚無と無力・・・
掴み損なう終焉
私は選ぶ結末
悲劇微笑み・・・
もう・・・
私の存在等・・・
- 通り雨 -
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たまにある降ってすぐ止む通り雨。
ずっとは嫌だけど、降って欲しい時に限って
ずーっと降ってる。
天気のように気分屋になれたら
気が楽なんだろうな…。
2022. 09.27.
ポツリ 、
勉強の合間にぼうっと窓の外を眺めて入れば 、突然ガラス越しに小さな雨粒が当たる 。
その1粒を合図に 、次々にたくさんの雫が落ちてきて窓を叩いた 。
あーあ 、こんな天気じゃ勉強もやる気にならないや 。
数学の課題の上に突っ伏して目を閉じようとしたその時 。
ザーザーとうるさい雨音に混じり 、LINEの通知音が響いた 。
バッと勢い良く顔を上げてロック画面を確認すると 、彼の名前と「 課題終わった ? 」の7文字 。
雨でどんよりした表情も消え去り 、スマホを持ってひゃーなんて声も上げてみたりしちゃって 。
あなたの通知1つで
わたしの心は晴れ模様 。
『通り雨』
大樹の陰で雨宿り
遠ざかる君は濡鼠
「なにも今じゃなくても」
呼び止める手を振り払い
飛ぶように駆けていった人
滴る雫が涙になろうと
いずれ晴れて乾くだろう
今日は夕方に雨が降ったみたいです。
私はお昼寝をしていて気付けませんでした。
お母さんがお仕事から帰っている時に降り出したようです。
「ただいま」と私の部屋に来たお母さんは雨に濡れてしまっていました。
そして、急いでいたため私が読みたがっていた本が買えなかった、と謝っていました。
お母さんは悲しそうな顔をしています。
私は全く気にしていないのに。
それよりも雨に包まれるとどんな気持ちになるのか、どんな感触なのか。
気になることがたくさんありました。
だけど、お母さんには笑顔になって欲しくて、また今度晴れた日に買ってきてねと笑いかけました。
「通り雨」
誰かが泣いた時。
風船が飛んで行った時。
お花が枯れた時。
お空は涙を流します。
沢山の人がいる中のそのたった1人が
人生を諦めようとした時も
ほら、お空が泣いている。
塩っぱい涙が落ちてきた。
でも、お空は直ぐに泣き止むよ。
泣いている暇なんてないからさ。
お空が僕を見落として、雨が降らなくても
僕は傘を捨てないよ。涙がなくなるまで。
🍀通り雨
今日、学校から帰っている道中に
大粒の雨がポツポツと降ってきてた。
鞄には大切な書類が入っている。
応急としてタオルを1番上に被せ守る。
通り雨ではなさそう。
身体が冷えてくる。家に着いたら1番にお風呂に入ろう。
雨がシトシトと降り青々とした木々にその雫を落としていく。
きっとお日様が雲から顔を出した時美しい宝石の木が現れるのだろう
通り雨
通り雨って、強い雨が降るけど、
長くは降らないよね。
この前、嫌なことあったけど、
嫌なことのあとは良いことがあるもの。
人生に似てるかな。
これからも雨が降っても必ず晴れると思って
生きていく。
~通り雨~ 恋した瞬間
あなたを待ち続ける喫茶店。ふと窓の外を見ると雨が降っている。さっきまで降っていなかったのに・・・・。数分後、嘘みたいに晴れた。
あなたとの出会いを思い出した。
あの日、あなたは見ず知らずの私と、雨宿りをしたね。覚えてる?
それがあなたに恋した瞬間だよ?
あなたの横顔がとても素敵だったから。
通り雨
一瞬、過去を思い出し
涙が溢れて…
何事もなかったように
日常に戻る…
でも…
心の奥底に眠ってる雨は
気づかないうちに深く
なっていく…
いつもは隠れてるけど…
ある拍子に姿を表す
通り雨
また…
いつやってくるのか
わからない…
臆病に笑ってる…
こわい…
涙する…
下駄箱を出ようとして気づいた。
「え...」
ポツポツと雨が降っていた。音がしないぐらい少しなのだけれど、駅まで30分程度はあるから、この中傘をささずに行くのは些か躊躇われる。
今朝、いつも見るニュース番組の気象予報士は晴れだと自信満々に言っていたからそれを信じて傘を持ってこなかったのに。
「わっ!?」
一瞬視界が真っ黒になって何事かと一歩下がると、目の前に開いた傘を差し出されていた。私が持っているのよりなんだか大きく見える黒い傘。
「ん」
「え?いいよ、君が濡れちゃうよ」
「俺は男ですから濡れても良いんです。先輩どうぞ」「悪いよ」
「いいですから」
「でも────」
言い終わる前に傘は私の足元に置かれ、彼は薄い鞄を傘がわりに走って行ってしまった。置かれた傘を手に取るとやはり大きい。足元に置いていってしまうなんて。
「カンタかよ...」
某アニメの毬栗坊やを思い出してふふっと笑みが漏れる。さて、彼の行為を無駄にしないように、帰ろうと一歩踏み出して気づく。
「雨、止んでる...」
彼、服大丈夫かな、濡れてないかな。雨、止んで良かったな。
そう思いながら少し熱った顔を撫でた。傘返さなくちゃ。
今まで見ているだけだった彼に話しかける理由ができたことに胸を躍らせた。
#通り雨