『透明な水』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
透明な水
老子の言葉
泥水で目を開けても何も見えない
泥が沈んで透明な水になってから目を開けなさい
"待つ"ということの大切さ
何でもかんでも動いてみればいいわけではない
今はじっと待つ
その時は来るから
この透明な水に
何色の絵の具をたらそうか。
何色の絵の具をたらせば、
強くてかっこいい僕になれるのかな?
僕は何色なんだろうか…。
【透明な水】
#26
透明な水
小さい頃は透明...。
大きくなるに連れ黒く...染まっていく。
私の心はいつから真っ黒闇に染まってしまったのか...。
透きとほる水に手を浸す
瞬く間にキンッとした冷たさが肌を刺す
存在しないかのように見せかけ
その実、驚くほどの低温を隠し持つ
好奇心に駆られ浸した手をそっと水からあげると
ジンジンとした熱が手を覆った
愚か者の手を攻撃したことなどもう忘れたかのように
水は澄んでいる。
──美しいものには棘がある
手を擦りながらふと思い出す。
水清ければ魚棲まず
生物が存在しないからこそ美しいのだと。
完璧すぎるものは孤高だ。
空の涙は
人々の様々な思いを
背負って降りてくる
天気雨のようにキラキラ
そんな涙もあるよ
川の涙は
山や動物たちの様々な思いを
背負って流れてくる
天然水のようにキラキラ
そんな涙もあるよ
人が流す涙は
様々な思いを抱えてる
悲しかったり
嬉しかったり
悔しかったり
感動だったり
埃やゴミを流したり
汚れた気持ち
どんよりした気持ち
抱えて流れてもキラキラ
──どんな涙も透明
キラキラ耀いている
しょっぱいけど
一番に輝く……
透明な水──
(2023.05.21/透明な水)
透明な水って綺麗だよねThe自然って感じで好き
自然で思い出したけど森っていい匂いするよね
家が建ってる所とは全く違ういい匂い。好きなんだよね
もっと緑ふえないかなぁ、雨の匂いも好きなんだよね、、、
これ、匂いフェチなのかな??
「透明な水」
不鮮明で、打算的で、計算的に変化する感情は
淀んでドロドロした何かになって体の中を流れてる
私は汚い
私は汚れている
私は…
あなたは私の髪を撫でる
純粋で、偽りのない、ありのままの感情で
透明なサラサラした水が何かになって頬を伝う
私は…
私は救われる
ありがとう
⌇透明な水⌇
心が浄化されるような気がしなくもない
私の心も透明の水のようにきれいにしたい
相手のことがよく見えるときは
相手からも自分のことがよく見える
駆け引きや狡猾さ、欺瞞や焦燥
隠しておきたい嫉妬なんかも
全部 すっかり お見通し
ドロドロした中身を
見抜かれたくなくて
私とあなたの間を区切る
クリアなガラスにスプレイで
落書きをして見せるように
あなたと私の間にある水槽の
透明な水にミルクを混ぜて
撹拌して濁らせるように
軽妙な笑いで躱す
つまり 私があなたを
愉快にさせてる時は
ほんとうは
心に触れてほしくない時
見えていても
見えていないことにして欲しいとき
いまが まさに そうなのよ
「透明な水」
「お待たせしました」
小綺麗なウェイトレスが運んできたのは
透き通ったゼリーの上に、
ミントの若葉が鮮やかに香るグラスパフェ
「はーい♪ありがとうございます」
私の向かいに座る女は軽く会釈をして
運ばれてきたグラスパフェに目線を下ろした
「あ〜ん、やっぱりキレイ〜!」
耳がとろけそうな甘い声をあげながら
彼女は手早く左手にスプーンを持ち、
躊躇なく透明なゼリーにそれを突き入れた
ふと彼女の目線が私の方へと動くと、
彼女の紅色の唇が動く
「透明なものって、私大好きなんだ」
グチャグチャ
柄の長い銀色のシルバーが
音を立てながら
透明をかき乱す
ゼリーは細かく砕かれ、
滑らかに、スムーズに
まるで流れる水のように形を変えた
「透明な水とか、見ると、ドキドキしちゃう。
これが何とどんな風に混ざって、
何色になるのか、
どんな形になるのか」
彼女の目は真っ直ぐに私をうつしていた
彼女を通して見る私の姿は
鏡で見る自分の姿とは少し違っているように見える
「…変わってるのね」
私は思わず口にした
すると彼女はとびきりの笑顔を見せながら
「ねえ、大好きよ」
ー
砂糖の塊みたいな甘く重い囁きは
私の耳の奥にこびり付いて、
その日の夜は透明な水に溺れて息絶える夢を見た
~透明な水~
どこまでも澄んだ水の様に貴方の瞳は綺麗だった。
貴方の瞳に映るものが大層美しいからそんなに綺麗に見えるのだろう。そう思っていた。
貴方と目が合うその時までは。
貴方の瞳に私が映されて、どうしようもなく悲しくなった。
私は貴方の瞳に映れるようなものではないのに。
透明な水
透明=綺麗
って思ったのは
なぜだと思いますか。
【透明な水】
このまま汚されずに透き通ったままでいてくれるだろうか。
時間が経てば、埃や塵で汚れてしまうけれど、
どうかそのままでいて欲しい。
「わたし、赤が好きなんだ」
「わたしは青」
みんなそう言うけど、誰一人、「無色透明」なんて言う人はいない。
どうして?
あなたが一番綺麗なのに。
透明な水に自分が映ったら、どんな風に映るだろう。
何だか見えてほしくないところまで、見えてしまいそうで怖い。
自分でも気づかない?
気づかないふり?
見たくない?
認めたくない?
そんな自分のことを、
そんな自分の姿を直視することになりそうで。
透明な水のその清らかなパワーは、
人を浄化する力を持つ一方で、
人に現実を直視させる、
鏡のような、残酷な力も持っている。
ただ、その透明な水の力の向きを変える力を
自分自身が持っていることを人は忘れてしまう。
見たくない自分の姿を見ることで、次に進むことができる時もある。
結局、透明な水に映る姿をどう捉えるか、私次第なのだ。
沖縄の海は
透きとおっていた。
【ー透明な水ー】
ー透明な水ー
初めて海を見たとき、私は感動した。
どこを見渡しても一面青だけだったのに、
手に掬う海水は、とても透明だった。
《透明な水》
透明な水の中は生き物が住めない
透明は栄養がない証
つまり、プランクトンが生息して居ない
透明な水より、綺麗な水の方が好き
澄んだ水が流れる川
水のせせらぎ
心までも洗われるような
自然の中で
ゆっくりできたら
幸せだな
【透明な水】
とぷん、と音を立てて水槽に沈んだそれは、小さな卵だった。塩分濃度3.4%の水の中に、ゆらゆらと波紋に揺らされながら沈んでいく。
さっき買った「人魚の卵」だ。
近くの神社でやっていた縁日で、境内の奥、薄暗い所に出ていた店に興味を惹かれた。店主は狐の面を被っていて、見てきなさいよ、と軽く笑った。
ものを一つ手に取る度に、
「そいつは魔神のランプだ、正しく擦りゃ願いを三つ……と言いたいとこだが、魔神も物価の高等にゃ勝てんらしい、一つだけ叶えるとよ」
「あーそいつは金羊毛入りマフラーだ、まぁキラキラするだけで普通の羊毛のマフラーさ」
「ん、そりゃアンタ向きじゃないな、女の子の友達を欲しがってる市松人形だ。女の子が家にいるならいいけどな」
「お目が高いな、それは透明マント風コート。トレンチだから春と秋に大活躍請け合いだよ」
と、こんな服に与太話をあれやこれや吹き込んでくる。それなりに面白かったので、最後に一つくらいなにか買ってやろうかと、指先くらいの大きさの、真珠のようなものを一つ手に取った。
「お客さん、アンタがそれを手に取ると思ってたんだ」
ふぅー、と狐面のどこかから煙が漏れる。いや、口が開いていやしないか、と思わず目を瞬かせた。
「そいつは人魚の卵さ。塩分濃度を海にさえ合わせりゃ、勝手に人魚が水槽の中に海を作る。餌も要らなきゃ水の交換もいらない。人魚が死んだらそれまでだが、きっとアンタのお気に召すぜ。なぁ、お代は千円こっきりだ、ま帰りに水槽なんかを買って帰ることにはなるだろうが、悪い話じゃないだろう?」
半信半疑どころか疑いしかなかったが、それまでとは違った語り口に少し気圧された。結局、人魚の卵と水槽を買って帰り、中には砂利と少しの水草だけいれて、塩分濃度を言われた通り海と揃えて、水槽の中に入れた。
それから三日、水は透明に揺れるままだった。卵は真珠色に輝くままで、ああ、騙されたなぁ、まぁ面白いからいいか、と思っていた頃だった。
ふと、水槽を見たら、真珠が割れていた。不思議なことに、割れた真珠色の殻がパラパラと水槽の中に溶けるように粉状の光になっていく。見ると、水草の周りをくるくると泳ぎ回るものがあった。赤ん坊のような幼い顔をした、身の丈1cmの人魚だ。ぽっこりしたお腹をして、水草に掴まったり、茎に沿って泳ぎだり忙しない。へぇ、こんなものが実在するのかと、思わずスマートフォンで撮影していた。
翌日の夜になると、人魚は少し成長していた。幼稚園の子供くらいになったろうか、笑ったような表情で指先を水中にくるくるさせて遊んでいる。みれば、その指先には極小さな魚が纏わりついていた。一体どこから、と思うが、不可思議は不可思議を呼ぶのだろうと勝手に納得した。
人魚の成長は早かった。
生まれて三日目には人魚は小学生くらいになって、水槽の砂利の隙間に小さなカニとイカとタコが姿を表した。
四日目には中学生ほどになって、どうやらメスだったらしい、水草の一部を胸に巻きつけるようになっていた。水中には色とりどりの魚が泳ぎ回って、カメや貝なんかも増えた。
五日目には高校生くらいになり、成長した人魚は靭やかに泳ぎ回りながら、何故か増えた水草……というより、昆布やワカメのような海藻類の間を遊び回っていたし、気が付けば指先くらいの大きさのサメや、ウツボやウミヘビまで水槽を泳いでいた。サメは当然他の魚を捕食するし、そうすれば水槽の水も少し赤く濁るのだが、それでもしばらくするとまた透明な水に戻った。
六日目に、クジラが潮を吹いた。こんな小さな水槽なのに、まるで本物の海のようだ。すっかり大人になった人魚は第二関節くらいの大きさで、見れば何故か岩場や地形のようなものまで出来ている。人魚が勝手に海を作るというのは、本当だった。
七日目に、人魚が小さな卵を産んだ。それは人魚自身が産まれてきたものよりずっと小さかった。もしかして、この水槽がいつかいっぱいになってしまうんじゃないだろうか。少し怖くなった。
それから一ヶ月。水槽の中は大きな体の人魚と、その子供である小さな人魚たちの集落がいくつがあるような、小世界が出来上がっていた。水は相変わらず透明に澄んでいて、水面近くをおよぐものがなければ、波一つ立たない。どうやらまだ、しばらくはこの不可思議な人魚たちの水槽を楽しめるようだ。
ふと、人魚が始めてこちらを見た気がした。あれ以来老いることのない人魚が、微笑んで水槽の外を見ていた。
日々、生活をしていると色んなことがある。
楽しいこと、悲しいこと色々ある。
嬉しいことや楽しいことが沢山あると心が透明な水のように澄んでくる。
悲しいことや苦しいことが沢山あると心が泥水のように濁ってくる。
日々の生活を楽しいこと、嬉しいことで満たして生きたいな