『踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
-踊りませんか?-
あの日、
君を一目見て、心を奪われた。
なんて、
君は知らなくてもいい。
もう、私は行かなければならないのだ。
血と汗と涙が交わるところへ。
二度と帰って来れないだろう。
最後に君に遺書を残すとしたら、
この言葉を残すよ。
「踊りませんか?」
君と出会ったあの日を夢見て。
今日は月が綺麗だから、
少しだけ大胆に
「私と踊りませんか」
哀しみを纏う髪に
風が誘う
Shall we dance ?
探るように手を伸ばすと
その甲にそっと口づけをし
立ち上がる脚に
優しくまとわりつき
ワンピースを揺らす
貴女の居場所なら
ここにあるよと
溢れ落ちる涙を
一粒一粒乾かしながら
ゆっくりと手を引いて
歌いながら
踊りながら
包み込むように肩を抱き
癒しの花園へと誘う
「踊りませんか?」
踊りませんか?
踊りと言えば、
高校生の時の体育の授業で、女子は創作ダンスをやるという事があり、超ダサいジャージで踊った事がある。
振り付けや、選曲もグループに分かれて考えて、
完全オリジナルダンスだった。
その時の曲は、確か映画音楽で
「風と共に去りぬ」タラのテーマ
懐かしいなぁ
もう40年以上前の事、思い出した。
心踊る方へ進めばいい
誰かが勧める方でなく
あなたの心がワクワクする方へ
「挑戦」というBGMをかけて
あなたの心が踊るか踊らないか
試してみればいい
他の誰でもなく
あなたの心が教えてくれる
心踊る方へ進めばいい
題「踊りませんか?」
ちょっと、そこのお嬢さん。
せっかくのかわいいお顔が、
俯いていてはよく見えません。
ふんわり素敵なドレスも、
そんなに握りしめていたら皺になりますよ。
だから、お嬢さん。
今だけはすべて忘れて、
私と一緒に踊りませんか?
踊りませんか?
『踊りませんか?』
幕が上がっても私は独り
舞台の端で待ち続けている
焦がれて焦がれて焼け落ちて
ふたり空を舞う灰になるまで
だから、あなた
私を見つけたら
恭しく手を差し出して
微笑みかけてちょうだいね
踊りませんか?
夢であったら踊りませんか。
そんな素敵な夢を見たいです。
「踊りませんか」
きゅっと細い足首と
滑らかなくるぶしを覗かせて
白いプリーツスカートが
ひらり、ひらり
いたずらな風は
足の間をふぅっと駆け抜けていく
ふわりとスカートを舞い上がらせたかと思えば
ばたばたと忙しなく引っ張っていく
戯れつく風に
しょうがないなぁというように
でもどこか楽しそうに
ひらり、ひらり
スカートは舞い踊る
私と一緒に踊ってもらえませんか······? 一人だとすぐにつまずいてしまいますので······。ええ、ただ私の手を取って導いてもらえるだけで····それだけで良いですから······。
辛い日々だった。
親からの虐待・学校でのいじめ
何もかもが嫌だった。
いつの日か親から何処かに連れていかれた。
そこには、ご飯がいっぱいあってとても美味しかった。
「踊りませんか?」
そう、男の人に言われた。
踊る気はなかったが断れず手を取った
その瞬間男の人に引っ張られダンスもできない私だったが、何故か踊れた。
楽しかった、その時何のかも忘れられるような気がした。
その時は最高で幸せのピークだった。
帰った後は最悪だ
踊りませんか?
私は薄汚い村娘。
踊りもわからない。ドレスもない。
一緒に踊れるのは、ぼろぼろの箒だけ。
「踊りませんか」なんて、言われない。
壁の花にすらなれない。
踊りませんか?
そうイケメンは言ってきた
はい、喜んで
あーあ、幸せそ
そんな様子を見ていた私
いつになれば誘われる方になれるの
踊りませんか?
またそう聞いた私
待っても意味無くて
踊りませんか?
踊り教えてくれませんか?
《 踊りませんか? 》
踊りませんか?
私、プリアラのダンス完璧に出来ますよ?
ついでにいちかの曲も踊れます。
さあ、一緒に踊りませんか?
月も星も太陽も何もかもあなたには敵わない
そんなあなたに目線と心を奪われてしまった
どうしようもなく鼓動がうるさくて
どうしようもなくあなたに惚れてしまって
馬鹿みたいに震える全身に鞭を打って
玉砕覚悟、無礼講、頭の中で理由をつけて
「ぼくと踊りませんか。」
あかい光に照らされて
ゆったりと廻る おおきな渦
朗らかな音楽に心が緩み
ふらふらと吸い寄せられる
私も渦の一部になった
手も足もひとりでに
すべては渦の思うがまま
/ 踊りませんか?
月の綺麗な夜
外に出て、ぼーっと月を眺めていたら
後ろから君が歩いてきて、私に声をかけてきた
しばらく他愛ない話をして、笑いあった
ふと、君が私の手を取って跪く
驚く私に君は告げた
「Shall we dance ?」
喜んで、その問いに頷いた
『踊りませんか?』
「踊りませんか?」
私はそう言われても踊らない。
格好つけてみたが踊れないというのが正しい。
悲しいかな圧倒的センスのなさ。
でも誰かが楽しそうに踊っているのを見るのは好きだ。
好きなことを目一杯、一生懸命やっている姿は人に伝わるものがあると思う。
私は紙の上にペンを、スマホの上に指を、踊らせていたい。
舞踏会なんて、興味なかった。
でも、友達が行きたいとねだるから。
少し見て友達には内緒で帰ろうと思っている。
どうせ私は邪魔だから。
引き立て役にもなれないから。
舞踏会の会場に着いて数分、舞踏会が始まった。
人がどわっと入る。
私は友達がはぐれないように友達のすぐ近くを歩いていた。
ここからはAとでも呼ぼうか。
Aは会場に入った瞬間、大はしゃぎだった。
私はご馳走の前でホコリが立たないようにAを注意しながら歩いていた。
たまにはこんなのもいいのかもしれない。
Aがはしゃぎすぎて転んだり、Aが見ず知らずの人に口説かれ踊ろうと誘われたり。
舞踏会が始まって恐らく数十分が経っただろう。
私は中で大はしゃぎのAを置いて会場から見える海を眺めていた。
ちょうどその上には月が浮かんでいた。
綺麗な景色だった。
「どうしたんですか?舞踏会の会場は中ですよ。」
すると、背丈の高い男の人が私に話し掛けてきた。
「あ⋯友達が楽しそうなので、邪魔してはいけないと思って。」
私がそういうと男の人は不思議に思いながら言った。
「きっと、お友達さんはあなたが邪魔だと思っていたら楽しそうにしていないと思いますよ。」
「何せ、舞踏会はここにいる全員が物語の主役なんですから。」
そういうと男の人は私の手を取っていった。
「こんな事言うのも何ですが⋯
私と踊りませんか?」
2022/10/04
お題:踊りませんか?