『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
XXXX年X月23日
後輩の到着は予定通りの時刻に問題なく完了し、昨日は半日かけて拠点への物資運び込み作業を行っていた。
後輩は記憶に違わぬ優秀な男だった。
機器の使い方を一通り教えれば早速使いこなし、今は拠点にて管理している資料類を読み直しながら調査候補地を書き出している。時折疑問を投げ掛けてきては私が返答するというのを繰り返しているが情報の飲み込みが早い。慣れた相手同士だからというのもあるだろうが、まるで初日から共に調査を行っていたかのように受け答えがスムーズだ。この調子なら明日からでも問題なく調査開始できるだろう。
優秀さの裏返しのように癖のある性格をしているのが難点だが、それに目を瞑ってもおつりがくる。
こんな男をよく、ここに来させたものだ。
「彼が教えてくれたこと」
彼と出会って知ったこと、わかったことは、いくつかある。
彼の言葉は、妙な表情と共にあって、それが私を困惑させていた。
言葉の裏とか、好きの裏返しとか、私はそういうのがわからなかったから。
嫌われているのだと本気で思っていたし、だったら近寄らないようにしようと努めていた。
それなのに、彼の方から関わってくるものだから、ますます私は困惑した。
告白されたときの衝撃といったら……
思わずお断りしてしまったけれど、それ以降は人が変わったように好意を示してくるようになり────
そして今、洗濯物を裏返して洗うか表のまま洗うかで口論になっている。
同棲初日からこれで、これから大丈夫なのだろうか不安だ、とメッセージアプリで友達に送ったところ『あなたたちなら大丈夫でしょ』とだけ返ってきた。
────裏返し
「なんで? あんた一人暮らしするの?」
「決めたんだ。
俺に構わず母ちゃんも好きに生活しなって」
表にある幸せに慣れたくないから
いつも裏返し
#裏返し
リバーシ。
正方形の盤の上に並べられた石。表裏にそれぞれ黒と白が塗られている。プレイヤーは交互に盤面へ石を置いていく。相手の石を自分の石で挟んだときは、相手の石を裏返すことで、自分の石にする。そして、最終的に盤上の石が多かったほうが勝ちとなるゲームだ。
ルールこそ簡単だが、戦術は数多く生み出されているらしい。有名だという戦術も知らない。極めようとしているわけではない自分にとっては未知の領域である。
黒の石を置く。盤面上ではこちらが優勢に見えるが、隅を取られている。残っている隅はこちらがとりたい。
四隅を取ることに失敗こそしたものの盤面の石の数はほぼ同数。隅を取られている分、残りの配置を考えないと一気に形勢が変わりかねない。
少しずつでも白を裏返して黒の石に変える。できるだけ相手方の取れる石が少なくなる場所を選んでいく。はじめからもう少し考えておけば良かったのだろうが、ある程度できあがらないとイメージできないのは良くない点かもしれない。白を黒に、黒を白に裏返してゲームは進む。
盤上に石が敷き詰められたとき、黒色の石が僅かに多かった。
お題『裏返し』
「パジャマを裏返して寝ると、運命の人に会えるんだって」
っておまじないが好きな友達に言われて、その時は「そんなことあるわけないじゃん」と笑っていた。
だけど夜、お風呂からあがってパジャマを手にしてふと思う。私には好きな人がいる。運動も勉強もできて、目立つグループのなかでそこまで馬鹿騒ぎしない男子のことが。
「これやったら、もしかして、あの子と……」
そう思った瞬間、私はパジャマを裏返しで着替え始めて、親にバレないようにそそくさと自分の部屋へ戻ってベッドにたどりつく。
(お願いです。私と彼をくっつけてください)
そうお祈りしながら私は眠りについた。
ツンデレのツンは愛情の裏返し。ツン要素が強いほど素直に甘えてデレることのできない不器用でかわいい人なのだ。
僕の幼馴染はツン要素が9割のツンデレだ。
「はぁ?自惚れんないで、お前なんか嫌いよ」
だからこのツン要素しかない言葉も幼馴染なりの愛情の裏返し。でなければわざわざ一緒に登校するために迎えに来たりはしないだろう。
嫌いだと宣う相手を迎えに行く理由は嘘か、打算以外ないだろう。
そして僕は圧倒的に前者としか思いたくない。
「僕のこと嫌いなら先行けばいいのに」
「お前がわたしと一緒に登校したいと思って迎えに来たのだけど、違う?違うなら別に後々一人寂しく自分の言葉を悔やみながら登校すればいい」
うん、かわいい
そっか、僕が一緒にキミと登校したいのか。そうかそうか
「ごめん、ほんとはキミと一緒がいいです。でも迷惑かな?って」
あからさまな安堵の表情かわいい。
「迷惑なんて幼馴染なんだから今更よ。くだらないこと言ってないで早く準備して。わたしをいつまで待たせる気?」
ああー、本当に可愛い僕の幼馴染。
ちょっと上からなのも照れ隠しだよねかわいい。
そうなこんなで準備も終わり登校中。高校生にもなって幼馴染と登校なんてすれば周りからは揶揄いの眼差しで見られて冷やかされる。
でも僕はそこんとこちゃんと徹底している。
「女王さま、なんか飲みたいもんある?」
自販機の前を通れば問いかけ不機嫌顔でいらないと返された。
「前から思っていたけど、お前はわたしのこと高飛車で幼馴染を下僕としか扱ってない女にでもしたいの?」
「え?僕キミの為なら下僕にでも奴隷にでもなんにでもなるけど」
あ、ちょっと照れた。
「じゃ、じゃあわたしがお前のこと……」
これはそろそろデレるか?
「永遠に臣下としてそばに控えさせてあげるわ。感謝しなさいよ」
わかりにくいがこれは恐らく、『永遠に一緒に居よ?」ってことなのではないか?
「一つ忠告よ。元来、女王様の臣下というのは高い教養が必要になるの、このままじゃ不釣り合いよ。釣り合いの取れる存在になりなさいね。これは命令」
うん、かわいい。
今日からキミは僕の幼馴染兼僕の女王さま。キミが認めたんだから撤回なんてさせてあげない。
裏返し
あの人は裏表の無い人
なぁんて言われる人 よく居るけど
まともな人間ならほぼ全員 裏表あるよね?
いや 無いといけない!
人として必要な事だから
裏表無い人 と言われる人は 裏を見せないのが上手な人
そうでは無く 本当に裏表の無い人は
・・・・
ただの バカ! ごめん
でも、みんな自分の心には
裏表無いよな?
自分の心に裏表有る人は・・・
ヤバイよね 病んでるかも?
自分の心は1つだけだから
自分の心に 嘘ついちゃいけないし
嘘はつけない
だって そーだろ?
ハートのマークは
裏返しても
ハートだろ?
敬具
意味がわからない
友達と遊んでいて
些細な事で喧嘩をしてしまった自分はとてもムカついただから散歩をすることにした悪口を言っていたムカついてたからもちろん一人事だで一台の車に止められたその車のひとになんか言った?って言われた自分はあなたには言ってませんといいいましたため許されたけどとても意味わかんないです
バイバイ👋
お題:「裏返し」
自分の背中は自分では見えないらしい。
となれば、他人にあれこれ言ってて自分は棚上げみたいなことをやっても、気づきにくいのは確かなんだろう。
自分は良くて他人はダメ
他人は良くて自分はダメ
それは、一体何を基準した意見なのだろう?
後ろから「選択肢がそれしかない訳ないだろ。自分の意思で決めて欲しい」そんな演説が聞こえた。
長らく栄えた文化や思想は終わりを迎え、
新たな生命を宿す。
時代は移ろう。氣ままな風のように。
個を知り、その上で生きる術を持てる。
僕は、なんだろう。
どう、思いたいんだろう。
一体、何を求めているんだろう。
飽和していた思想を、今、蒸気にかえて。
純粋な水が見たい。
何にも邪魔されない、神域。
その上でこの地球で生きれたら。
青は、もっと濃くなる。
表があって裏がある
表が通常で、裏が異常だと、みんな思ってる。
表に蓋したものが裏だから。
表は表すものだから、それが大多数だから。
でも、本質を他人に見せたいと思わない我々からすれば、裏が本質なんだ。
ああ、でも、多数の中に少数で潜むのは疲れる。疲れるから、そろそろ裏返しても、良いだろうか?
2024/08/23_裏返し
『裏返し』
疲れた、眠い、行きたくない。
そんな気持ちを裏返すために
ポジティブになれるお気に入りの動画を見ながら
電車に揺られて
出勤するんだ。
「靴下を裏返しで出さないで」
また姉が父に怒っている。
何度も言われているのになんで直さないんだろう。
父は悪びれた様子もなく
「ごめんごめん」と笑っている。
裏返し
なにも気にせず過ごしていたら、
友だちにそれ裏返しじゃないって言われた。
笑ってごまかしたけだど、
恥ずかし。
裏返し
目に見えるもの
目につくものは
結局
自分の意思で見てる
見たくないものこそ
1番気にしてることなんだろうな
裏返し
また!裏返しに脱いでる。毎回、言わせないでよ。
諦めモードで段々声が小さくなってくる。そして、黙って裏返しに脱いで放ってある衣服をまとめて抱えて家事室へ行く後姿を見る事なく缶ビール片手にリモコンをいじり、テレビの操作を行う。ニュース番組に落ち着く。妻は戻ってくると何も言わずにキッチンへ行き、夕食の支度を続けていた。いつもと違う。やはり怒っているのか?
料理が運ばれて来た。好物ばかりだ、今日は何かあったか?思いあたらない。だが、好物は揚げ物、コレステロールたっぷりのものばかりだから、普段は身体に悪いからとそう出して来ないものだ。まぁ、いいか。箸を取り、取り皿に次次と取り、食していく。妻か席に座った時にはほとんどなかった。そして、何も言わずに立ちあがりキッチンへ行き、納豆、野菜の煮物を一人分持って戻り食べ始める。前はケンカになったのに不気味なほど静かだ。次第に沈黙が支配していく。重い。
風呂は湯船にたっぷり湯わ足して入るとザバァと湯が溢れる。とても気持ちいい。贅沢な気持ちになる。
妻が入る頃は湯は半分くらいない。すぐ新しく湯を足すだろうから大丈夫。後で小言を言われるぐらいだ。
だが、俺は甘かった。
朝、寝坊して何故起こさなかった?と言おうとリビングに行くとヒンヤリとした人のいない空気が支配していた。妻がいなかった。朝食の代わりに一枚の紙が置いてあった。離婚届だ。記載済み。
構ってもらう事と楽する事が混ざっていた一連の行動が 愛想を尽かされたのだ。何も言わなかったのは気づいて欲しかったからか。話しをする機会を持つかという試験だったのか。
裏返し
表に返す。
裏が表なら表が裏?
そうなると表と裏が分かりにくい。
表と裏、裏と表と表と裏
表?裏?
あの子は裏?、表?
私は表?裏?
裏と表と裏と表と裏と表と裏と表のハッピーエンドは?
表がバッドエンドで裏がハッピーエンド?
裏と表と裏と表と?
❧
裏返し
封筒が届いた。死んだ友人から。詩人の友人から。
封を切りなかみを出す。2枚の紙。
1枚目。僕に対する感謝の詩が並んでいた。抒情詩、というより叙事詩。まるで僕を英雄のように詠んでいる。もちろん彼なりのユーモア。死んだあとでも、僕の心を躍らせる。
2枚目。
愛の支柱 樫と思えど実はポプラ
ひ弱な力で屋根も傾く
すきま風がロマンスを枯らす
涙が明日を隠す
テーブルの上 レプリカのりんごひとつ
おいおい。僕は紙を裏返して机に置いた。
来週、彼を偲ぶ会に出る。どういう顔で、彼の妻に会えばいいのか。
1枚目で持ち上げ、2枚目で困らせる。きっと僕があたふたしてるのを、空から眺めて楽しんでいることだろう。まったく、彼にはいつもからかわれてばかりだ。
今日のデートの服は、先週買ったばかりの おろしたてのブラウス。
裾にレースがついていて、歩くたびにふわふわと揺れるのがとてもかわいい。
私はメイクが上手ではないので、新しい服が汚れないように、着替える前に準備を整えることにした。
案の定、今日もメイクに手間取って部屋着にファンデーションが付いたので、着替える前にメイクをしてよかったと肩をなでおろした。
そんなトラブルもあり、気づいたら家を出る時間を過ぎていたので、私は慌ててブラウスに着替えて家を飛び出した。
何とか電車に間に合い、ほっとしていると、ちらちらとこちらに視線を感じる。
(みんなもこの服かわいいって思ってくれてるみたい!買ってよかった!)
私は心の中で小躍りをしながら喜んだ。
目的の駅に着き、待ち合わせのカフェに向かうと、遠くから彼が何かの本を読んでいる姿が見えた。
私が近づくと、彼は足音に気づいてこちらに顔を向けたが、赤面して下を向いて黙り込んでしまった。
(私のおめかし姿に照れてるかな?)と顔をほころばせながら、
「いつもなら、すぐに話しかけてくるのに、どうしたの?」
と尋ねると、彼は少し口ごもりながら
「ごめん……言いにくいんだけど、ブラウスが裏返しになってるよ」
と小さな声で教えてくれた。
裏返し。紙で例えると,裏があるなら,表もある。表だけ見ていれば,裏側なんて,′′捲る′′という動作をしなきゃずっと隠れたまんま,どんだけ裏が濡れていても,落書きされていても,嫌なことが書いてあっても,表に出なきゃ分からない。
びちゃびちゃに濡れて,表から透けて見えても,はっきりとは見えなくて,見て欲しいって思っても、紙は勝手に裏側にはならなくて。
見てくれる人が、ペラっと捲ってくれなきゃ,何も見えない。
捲って欲しい。全部辞めたい。吐き出したい。分かって欲しい。間違ってないって言って欲しい。
って思っても,捲ってくれる人なんて居ないから。
面倒くさくなって、捨ててしまおう。って,丸めてゴミ箱に捨てれたらいいのに。丸めるだけで、ゴミ箱には入ってくれない。
広げたら、端が切れて,グチャグチャな跡がついた紙になっちゃった。
裏側なんて知るもんじゃないね。
裏返し
裏返すと
本当のあなたが見える?
本当に
何を考えているのか
教えてよ