『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
フライパンの上のホッケを裏返す
二匹パックの二匹目
ぼくは一人暮らしだから
一昨日食べた残りだ
二匹目はなぜか
上手く裏返せない
ボロボロに
崩れてしまう
若い時は一人でいい
でも年取ったら
誰かと一緒に暮らすのが夢なの
それも良いかもねそう思った
最近は、私も家で料理をするようになって、今では朝食作りを任されるほど腕を上げた。
朝食は肝心だ、朝食でその日一日の全てが決まると言われている、かは知らないけれど。
朝食が美味しくなかったら、仕事にも支障が出ちゃいそう。
私の職業は身体が資本だから。
それに、君には美味しいものをたらふく食べてほしい。
……太っちゃ嫌だけどね。
くくくっ、と喉の奥で笑いながら、フライパンの上でジュージューと音をたてているフレンチトーストをひっくり返した。
うそっ、焦げてる!
テーマ「裏返し」
表も裏もない人間だと思っていた。
ただ、裏返してみれば寂しさと劣等感でいっぱいだった。
いつもほわほわした顔をしてやり過ごす。
自分はどこに行ってしまったんだろう。
私は何がしたかったんだろう。
裏返し
そういえば本屋さんにて
会計の時、
雑誌だろうが小説だろうが実用書であろうが
別に変な本買ってるわけじゃないけど
レジで何故か本を全て裏返して渡してしまう
店員さんや後ろに並ぶ他のお客さんに
自分の趣味や思考を晒したくないという
私の無意識?
同じような方他にもいるかな??
「あなたのために言ってる」
って言う人は
本当に相手を心配している訳ではなくて
自分の都合のために誰かを支配したい人
相手への配慮ができていない地点で
はっきり言って迷惑なんだよ
頼まれてもいない
何かを言わないと
あなたの存在意義が確認できない?
そういう人って
ちょっと弱ってる人に対して
やたらとアンテナ張ってて
「大丈夫?あなたのために言うけど」
みたいな話し方するんだよね
その内容で本当に助かったことなんて
私、一つも無いよ
当たり前すぎて
わざわざ言わないけどさ
私、あなたじゃないし
誰かのために時間使うくらいなら
もっと自分と向き合って
自分のために何かしてあげたら?
#55「裏返し」
愛情の裏返し、なんて
可愛いものだったらよかったのに
_裏返し
靴下を1つにまとめずそのまま適当にしまったとして、靴下を履こうと取り出した時、二足をひとつにくるっとしてまとめていないから裏表を確認する作業が入って両方とも表だったとしても裏返しになっていないかどうかを確認せざるを得ない。先に全部やるか、毎回やるか。どっちがいいんでしょうかね。
裏返し
裏返しの洗濯物
急いで脱いだのかな
慌てん坊さんだなぁ
裏返し
お前は、ボクの顔を見ると、
直ぐに説教するし、
まるでボクの行動を、
見張ってるみたいで。
ボクは決して真面目じゃない。
でも幾ら、
ボクが出来が悪いからって、
何時も何時も、
目くじらを立てなくてもいいのに。
だから。ボクも。
お前の顔を見る度、
悪態しか出てこなくて、
お前の事を、
ウザいとか、嫌いだとか、
言っちゃう。
だけど、ホントは分かってる。
ウザいは構っての裏返し。
嫌いは好きの裏返し。
だから。
お前のしつこい説教も、
ボクへの愛情の裏返し。
…だと、いいんだけど、な。
「今日の課題は目の前のコインを裏返すことだ。
ただし、杖は使ってはいけない。
もちろん、コインに直接触れてもいけない。
さあ、やってみなさい。」
「……杖なしでなんてできるわけないじゃんね。」
ミアはイゾルトの方を見てぼやくように言った。
「前の授業聞いてなかったの?とにかく集中することだよ。物質を構成するプリマ・マテリアを見通して、マナの流れに干渉するの。『杖を使っている時もやっていることは同じだ。杖なしでできないわけはない。』ってね。」
イゾルトは少し呆れた様子で言った。
「イゾルトは教授の声真似は上手いけどさ、それってちゃんと理解して言ってるの?」
ミアの言葉には答えず、イゾルトは手をかざしてコインを裏返そうと躍起になっていた。
しかし、コインはカタカタと震えるだけで裏返る様子はまったくない。
「なんだ、偉そうなこと言っても結局裏返せないんじゃん。」
「……ミアは1ミリも動かせてないくせに威張らないで。」
「だってこんなの、いきなりやれってほうが無理じゃん。」
「そこまで!」
教授は手に持った杖を高く振り上げて言った。
「とても残念だ。今回できたのは二人だけだった。私の授業を聞いている者であれば、当然に全員できると思っておったが。」
教室の黒板の前にはサーシャとオーギュが立たされていた。
「できなかった者は次の授業までに練習してきなさい。
ゴブストーンやチェスなんかで遊んでいないで、もっと自然の中に行きなさい。
そよ風を浴びて、湧き水の音を聴いて、大地の温もりを感じなさい。
そうすることもせずに、マナを感じ、捉え、操ることなどできはしない。いいね?
……では本日はここまで。」
教授はそう言うと分厚く重そうな本をするりとマントの中にしまい込んで颯爽と教室を去っていった。
(フリートフェザーストーリー いつかのできごと篇 #2 : お題「裏返し」)
「大丈夫」と言う時は、
追い詰められた顔で。
「大丈夫じゃない」と言う時は、
余裕がある顔で。
『先生、今日は中学の入学式でした』
帰宅した私は、いの一番に先生へメッセージを送った。着ていた真新しい制服を脱いでいる途中で返信が届く。
『入学おめでとうございます。新しい学校はどうでしたか?』
『(-ω-;)ウーン』
『おや、何かあったんですか?』
今朝は余裕を持って起床する予定だった。しかし昨夜は緊張のためか寝付きが悪く、やっとこさ寝入ったのが明け方。おかげで目覚ましが鳴ったのに気づかなかった。
遅刻を心配する父の声で漸く覚醒し、慌てて着替えて部屋を出た。そのせいで、シャツを裏返しに着ていたのだ。
学ランを羽織っていたため父は気づかず。また、学校についてしばらくは誰も気づかず。
ところが、式典の後に新入生の服装検査が行われた。そこで学ランの下に華美なシャツなどを着ていないかチェックされたのだが、ただひとり裏返しに着ていたせいで大変な注目を浴びてしまったというわけだ。
『もう、みんなに笑われるし最悪ですよ😑』
『それは災難でしたね😂』
『でもみんなに顔を覚えてもらえたんじゃないでしょうか』
『そんな覚えられ方したくなかったです😡』
『面白い子だと思われて人気者になれるかもしれませんよ』
入学初日にとんだ失態を犯してしまったが、先生と話しているだけで浄化されてしまう気がする。
『どちらかというと先生みたいな人気者になりたかったですよ! 何でもできてカッコイイ〜みたいな』
『私はそんな人気者ではないですが、煌時くんはまだまだこれからですからね。諦めず挑んでみたらいいと思います。ただ、いちばんは自分らしく楽しむことですよ』
『はーい😙』
『先生はどうなんですか、大学生活』
『私は相変わらずです』
『相変わらずモテモテですか!?😡』
『なぜそうなるんですか笑』
『浮気しちゃダメですからねっ👊』
『はいはい、君が大人になるまで結婚はしませんよ』
『“は”って何ですか! お付き合いもダメです!!』
『わかってますよ😛』
『それほんとにわかってます??』
先生とのやりとりは本当に楽しい。つい時間を忘れてしまう。
『ところで、宿題はいいのですか? 君の中学校では初日から課題が出ると聞いていますが』
「うぇっ」
思わず変な声が出てしまった。
『ありますけど……』
『ではちゃっちゃと終わらせましょう。入学前にしっかり準備した君なら、問題なく解けるはずです』
『は〜い😩』
『ところで先生、聞いたって誰から?』
『ああ、もうひとりの教え子です』
え??????
『え?? 先生、私の他にも生徒がいるんですか?』
『いますよ、言ってませんでしたっけ』
『今年中3です。君の先輩ですね』
な…………
なんだってぇーー!?!?
先生に私以外の教え子!!!?
浮気じゃん!!
いや浮気じゃないけど、浮気じゃんっ!!!
「うぐぅ〜〜ぉ」
宿題に取り掛かろうとベッドから立ち上がりかけていた私は、再びベッドへ突っ伏した。
『だ、誰ですか……』
『それは言えませんよ、個人情報ですから』
「くっ、真面目め……」
もはや宿題どころではなくなってしまった私は、あの手この手で先生から浮気相手(違う)を聞き出そうとするも、すべて失敗に終わった。
『無駄ですよ、絶対に教えません。それより早く宿題をしなさい』
『先生が浮気したせいでやる気なくなりました🤕』
『……仕方のない子ですね』
ポップアップが出て、着信音が鳴る。
「もしもし……」
「煌時くん」
先生が言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
「何ですか……」
「あと1年」
「はい?」
「彼を教えるのはあと1年です。今だけですから、辛抱してください」
「……本当に?」
「約束します。1年耐えてくれたら、『私には君だけだ』って言葉を贈りましょう」
「先生……」
「やる気になりましたか?」
この先生は、生徒をやる気にさせるのが本当に上手い。
裏を返せば、もうひとりにもそうだと言えるんだけど……
それは今は置いておこう。先生を信じるんだ。
「はやく先生に追いつけるよう学びます」
「はい、待っています」
名残惜しくも通話を終了し、机に向かった。
テーマ「裏返し」
「思ったんだけど」
「なに」
「裏返しがあるなら、逆返しとか対偶返しがあってもいいよな?」
「その話、続く?」
(お題:裏返し)
「裏返し」
ある日を境に洗濯物を裏返すのをやめた。
それまでも洗う時は、汚れ物カゴに放り込まれた状態のまま洗濯機にぶち込んでいたのだが、洗った洗濯物を干す際に裏返っていたものを戻していた。だが、唐突に気づいてしまったのだ。
これほど報われない行為はない。濡れた衣類を裏返すのはまったくもって煩わしいし、1枚1枚こまめに裏返したってたいして感謝もされない。裏返しのまま手元に戻って初めて、これまでの私の健気な努力に気づくのだ。
イライラして、服を裏返しのままカゴに入れるのやめて!なんて言ったって、どうせ効果があるのはせいぜい2~3日だろうし、お互いちょっと嫌な気持ちにもなるだろう。
だったら、自分で裏返しに脱いだものは自分で裏返して着てもらおう。そう開き直ったら少し気が楽になった。
そしてある日、SNSでアパレル小物メーカーのアカウントの投稿を見かけた。衣類は裏返しに洗って干した方が良いという内容のものだ。朗報だった。目の前がパァァッと明るくなった気がした。
これで大手を降って洗濯物を裏返しに干せる。もう誰にも文句は言わせない。
…少しだけ罪悪感を感じていたのだと思う。
洗濯物を裏返しのまま干すことに。
・2『裏返し』
火曜日
しばらくは自宅にこもるつもりだ。
普通の人は普通に出社する時間だということは
意識しないようにする。
洗濯をしようと洗濯物をネットに入れる
ネットが裏返しでやり直し。
軽く掃除をする。脛をぶつける。
食べたいものがなくて
横になる。
【続く】
お肉がついたぁ、、、
柔らかそうな頬を触りながらキミはムスッとする
そうかな?気持ちよくて好きだけど?
ツンツンと指で頬をつつくと
やめてよー!わたしはイヤなんだから、、、
なんて言いながらも赤く染まった頬を僕は見逃さない
クスリと微笑んでもう一度
好きだよと伝えると、やっぱり出てくる言葉は否定的で、だけども声は嬉しそうで
キミの心はいつも分かりやすく裏返し
『嫌い』の反対は『好き』じゃないんだって。
なら、『愛』を裏返したらどうなる?
『憎しみ』?『哀しみ』?
いいや、私は『歪』だと思う。
一見、綺麗なように見える言葉。
その裏にはどんなに汚れきった感情が混ざりあっているのか、それは本当に愛なのか。
貴方は、どう思いますか?
裏返し
今の世界が裏返ったらどうなるんだろう。全てがひっくり返るのかな。だったらいいな。人間関係も勉強も今の人生そのまんま裏返しにならないかな。
あなたの裏返しの靴下と
シャツとズボンとパンツを
拾い集めて洗濯する仕事がしたいな
裏返し
裏の漢字の中には表が入っている
オセロじゃなくても白黒なんてすぐにひっくり返る
服の裏返しは少し恥ずかしいけれど
あの子の髪のインナーはとてもきれいだ
光が生まれれば闇も生まれるけど
黒に明暗がないかと言われればそうでもない 裏返し、裏返し
みんな好きの反対は無関心だと言った
でもあの幼子の意地悪は好きの裏返しだ