『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
その少年は自分を持っていた。
誰よりも強く揺るがない自分自身を彼は持っていた。少なくとも自分にはそう見えた。
陰口悪口仲間はずれ 何を言われても彼は気にもとめない。やりたい事をやって,やりたくないことはせずに自由気ままに過ごす。だからって決して協調性がない訳でもないしフォローも欠かさない。
嫌われることも多いけれど好かれることも多くて,しっかりと筋を通すその在り方はブレることがない。
強いと思った。傷つくことなどないのだと。他人などどうでもいいと切り捨てているのだと そう感じた。
だってそうでなければ,あんな風には生きられない。何にも侵されないほど強かなんだと根拠なくそう思った。
……それは多分 弱い自分の防衛本能みたいなもので。彼は特別だからと盲目的にそう信じ込みたいからだった。
「何でそんなに自由なの?強いの? 一人で怖くないの?」
そう聞いた。彼は数度瞬きを繰り返してそれから小さく笑みを浮かべた。少しだけ不思議そうに,それでも真っ直ぐに言葉を綴る。
『怖いよ一人っきりは。だからこそ自分を見てくれる人を求めるだけで。演じた自分を求められても満たされない』
『それを強さと呼ぶかはわからないけれど,誰も責任を取ってくれないなら後悔したくないだけ』
弱さの裏返しだよ?
愛されたいから 傷ついてもいいだけ。
どっちを選ぶかでしょ? そう笑った彼は強いのではなくて靱やかなのだと 初めて知った。
ずっと真摯な対応。場に染まることではなく向き合う事を求める態度。それが彼の生き方で本質だった。
足掻いてもがいて それでも手を伸ばす。そんな風に生きたことなどない自分とは全く違う覚悟の持ち方。
それが目に痛いほど眩しかった。
テーマ«裏返し»
裏返し……。
裏返しても、人間のクズ。
人生を台無しにしてくれた、あの悪女。人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者の娘、人でなしの今井裕子。
裏返し……。
お好み焼き、裏返すのは、ちょっと苦手。
だからね?
何度も言ったじゃない
確かめなさいって
あなたはいつも手当たり次第に手を出して、よく知りもしないまま体を任せて得意な顔して笑ってるの
みんなから笑われてるって気がつかない?
すれ違うたびにクスクス、クスクス
一緒にいる私が恥ずかしい
また騙されとかいうんでしょ?
違うよ、ちゃんとわかるよ
だってさ、
タグ出てるよ
『裏返し』
【裏返し】
嫌いを裏返したら好きはない。
それは僕が1番知ってる。
僕の彼女はたまに反対言葉で話してくる。
それで言われた。
『好きこれからも一緒にいよう』
#裏返し
人と関わるのが怖いっていう気持ちも
学校に行きたくないっていう気持ちも
勉強・運動が嫌いっていう気持ちも
消えたいっていう気持ちも
こんなネガティブな感情も
全て裏返してしまえれば良いのに
裏返し。
愛情表現の裏返しとかで
好きな相手をからかったり
ちょっかいをかけたり
そういうの
最低だなーって思うのでした
(あ、実体験では特に記憶にございません)
(かってにすきになって、かってにいじわるしてくるって、怒りがわくんだけども)
石のように重い自分の気持ちを裏返すと
本当の意志や思いが
うじゃうじゃ隠れている
本音は見えないところを好む
本音が見つかったら
ダンゴムシのように丸まって
本音をさらに隠して
自分の本音を自分自身が認められないかも
なんか上手く書こうとしたけど無理だった
優しい言葉や行動にはきっと裏がある
だから、人を疑いなさい。正しい道に進めるように
じゃあ、正しい道とはなんですか?
人の道理から外れぬ道?
それが正しいか正しくないかなんてだれにも分からないのに
では、厳しい言葉を使う人は全員が悪でしょうか?
厳しさの裏には優しさがあるかもしれないのに
言葉とは表裏一体なのだ
正誤ではなく優しさと厳しさ
だから、言葉とは尊く
時に重く 時に軽い
#裏返し
何故だ──?
今日はナンパに成功しない……
顔、よーし
笑顔、よーし
髪型、よーし
靴、よーし
ズボン、よーし
ネクタイ、よーし
服、よーし……ん?
裏返しー!!!
不発の原因、コレだった──!
(2023.08.22/裏返し)
「裏返し」
上手くいかないことを
全部やめて
上手くいかないことの
反対をしてみよう
学校から帰宅してリビングまで靴下を脱ぎながら歩く。扉を開くとパズルを裏返して絵無しでやっている母がいた。また失恋したんだなと察する。彼女は失恋するといつもこうだ。前に理由を聞いたとき、思考を止めることができるような気がすると言っていた。世間一般には変わった立ち直り方なのだろうけど小学生から見ていた俺には、これが普通だ。これをみる度に、母は母に相応しくない人をまた見捨てたのだと安心する。
彼女は所謂シングルマザーだ。そして俺はその息子。
途中
裏返し。
今日もまた、あなたの負け。
「はい。貴方の負けよ」
一人の端くれ遊女に惚れ込んだ、一人の実業家の青年。
「どうしても、ダメですか?」
「だめよ。表だったらって言う約束だったでしょ?」
青年は、苦虫を噛み潰したような表情をしている。私が、了解をしないから。
「……何で、身請けをさせてくれないんですか?俺、頼りないですか?」
「違うわ。私が生涯、此処に居たいだけよ。決して貴方が頼りないわけじゃないわ。」
青年は何だが泣きそうな顔をしている。けれど、決して涙は見せない。
そんな健気さが私は堪らなくなる。
「今日はもうお仕舞い。分かったでしょ?どんなに通ってくれても、私が貴方になびくことないわ。こんな卑しい遊女なんて諦めて、早く違う、綺麗で素敵な女性と結婚しなさいな…」
違う…本当は違うのよ。
私だって、貴方の事好きよ。大好きよ。
けれど、こんな私と結婚したら、貴方は周りから酷く言われてしまう。そんな事、絶対に嫌なの。
貴方の事好きだから、愛してるから…
「……もう、来ては駄目よ。良いわね」
「……………」
青年は何も言わずに部屋から去っていく。
その後ろ姿を見ながら、私の目には、涙が溜まっていく。
もう、来ては駄目よ。
さよならをしたのだから、もう、絶対に来ては駄目よ。
「………さようなら……、愛してる」
一人の遊女が呟いた愛の告白は、彼に届くことはなく、満月の夜の静寂に掻き消えていくのだった。
裏返し
気持ちと行動は裏返しが多いというけども
今までとこれからをわかってあげれば
それでいい
嘘も方便
誰かを傷つけないなら
それでいいじゃないですか
" もう会いたくない "
私は嘘をついた
もう会えんならいっそ君に嫌われたいと思った.
" お前がそう思うならそれでいい "
君のその言葉にはきっと裏の意味はなかった
あのとき素直に伝えていれば
あのとき嫌われようとなんてしなければ
きっと後悔しなかっただろう
今なら迷わず言える
" 君にもう一度あいたい "
※裏返し
「好きなコにちょっかいを出すのは、好きなことの裏返しだ」という言説がある。
ちょっかいを出されるのは不快だが、
その行為の背景には自分への好意があるんだな。
苦手な人の背景を考えるくらいの余裕がないのは
自分がいっぱいいっぱいのあらわれだな。
「良い好意 悪い行為の 裏返し」
どした急に。おーいお茶の川柳みたいに。
え?関西の方言で、
「裏が良ぇしな」から転じたとか。
いや、嘘です
私は天邪鬼だ。
言葉を素直に受け取れないし、
そこにたっぷり含まれている愛も素直に受け取れない。
自分から愛情表現することも少ない。
恋人に対して意地悪なことを言ってみたり、
好きな人の嫌なところを言ってみたり。
自分の気持ちとは裏返しなことばかり言ってしまう。
こんなにも好きなのに、
私はどうしても言葉に出せないらしいのだ。
「裏返し」
本当の気持ちとは逆の気持ちを言ってしまう。
それが「裏返し」だと思う。
好意が嫌悪に反転する病に罹患した。
でも、おまえへの気持ちには、特に変わりがなかったから。オレは、不思議に思った。
だけど、気付いたんだ。最初から、おまえのことが大好きで、大嫌いだったってことに。
相反するふたつの意見を抱え込むオレの性質は、消えちゃいなかったんだよ。
ああ、化物でよかったなぁ。
裏返し。
好きの裏返しの
裏返しは
好き?
興味が湧いてから
1年経ったのが
嬉しい。
『裏返し』
「好き」の反対は「嫌い」
そうやって人は色々な感情を覚えていく。
例えば友達的「好きな人」が居たとする、
そうしたら「嫌いな人」も出てくるだろう。
そんなの当たり前
仲良くなったとしてもその人の性格を裏返したら
「やっぱこの子嫌いかも」と思っている
かもしれない。
「やっぱこの子好きかも」と思っている
かも分からない。
人は必ず裏表がある
「幸せ」 「辛い」
「楽しい」 「楽しくない」
裏返しに正解なんて無いのだから。