『衣替え』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夏の自分から秋の自分へ
昨日の自分から今日の自分へ
ついさっきの自分から
今この瞬間の自分へ
どんどん脱いでいく
3次元でのあり方の自分
どんどん明るく
どんどんかろやかに
〜衣替え〜
衣替え
「寒くなってきちゃった!残りの冬物も出しちゃいましょ。クリーニングから帰って来たのもまだあったはずだから」
クローゼットをガサゴソして、ママさんは冬物を出していく。
セーターなどの毛糸の服。コートなどの防寒着・・・
最後にモコモコした長〜いマフラーをポイっと放り投げて、それぞれ誰の物かや用途によって仕分けていく。
長〜いマフラーはちょうど円を描くように丸まっていたため、私は我慢出来ずにその上に丸まった。
「あらあら。ここで寝ちゃったらダメじゃない。毛がついちゃうでしょ、猫さん」
私を見てママさんが言う。しかしため息をついて、諦めたようだった。
あぁ、なぜ冬は寒いのにモコモコとふわふわであったかいのだろうか?
自分もモコモコなのには目をつぶり、私は昼寝を堪能した。
前回の日差しの続編です。(みけねこ)
300字小説
幽霊は幽霊なりに
まあ、一番季節感を気に掛けているのは学校にいる子よね。夏服と冬服。アレ、ちゃんと衣替えしてるの。
後はタクシーに乗る子かな? だって真冬に半袖なんて、あからさまにおかしな格好してたら警戒されて、乗せて貰えないじゃない。私達は人に関わって、認知されることで存在しているんだから、季節の演出を忘れずに、派手過ぎす、地味過ぎず、それでいて違和感が出るように、結構工夫してるのよ。
だからさ、アンタみたいなトロい子が早く私達、幽霊の仲間になろうなんて、はっきり言って無理無理。
アンタみたいな子は無理せず、周りに助けて貰って、ぼちぼちと生きているのがお似合いなの。
……だから、思い直して……もう少し生きてみなさいな。
お題「衣替え」
【衣替え】
また一年後、
私の需要に見合ったら
一見冷たい関係だけど
この数ヶ月の私の愛情は真実
私の身を纏う大切な相手
でもその相手を変えるということは
また私たちを纏う空気の変化を認めなきゃいけない
私とあなたを引き離す絶対的な存在の移ろい
また新たな季節の訪れを告げて
忙しない日々の中
わたしは押し入れに眠る箱を開ける
衣替えは「更衣」とも書くと知り、そういえば「更衣室」とはそういう意味だったのか、と思い至る。
暖かくなってからの衣替えは身も心も軽やかになるようで好きだが、涼しくなってからの衣替えは厚く、重く、色さえも濃厚で、なんだか気が滅入る。だから、風邪に罹らない程度に、粘って粘って、ぎりぎりまで冷えを我慢してしまうのだが、年々、少しずつ諦めが早くなってきた。寛容になったのではなく、寒さに弱くなってきただけというのが、悲しいところである。
/お題「衣替え」より
「このミニスカートともお別れか……。」
これから寒い季節がやってくる。
しばらくお気に入りのミニスカートともお別れ
世の中の女の子は気温などお構い無しに
可愛いミニスカートを履いて外に出かけるが
自分はと言うと冷えやすいからそんなことはしない。
お気に入りだったんだけどね……。
まぁ来年までさよならだね。
「俺の可愛いミニスカート」
【衣替え】
「ほら、そっち片付けて」
君がイキイキと俺に指図する。
日常生活を送るギリギリの生活能力しかない俺からすると、衣替えなんて天地がひっくり返るような一大事。
それを君はTシャツや半袖をサッとケースに仕舞うと、続いてコートやセーターを魔法のように取り出した。
「こんなの持ってたっけ?」
見慣れない黒革のライダースジャケットに首を傾げていると、君は「覚えてないの?」とほっぺたを膨らませる。
「このジャケット、一緒にボクシング観に行った時に着てたじゃん」
「あ!そーだそーだ!思い出した!」
君と一緒にボクシングを観に行った時、昔友達から貰ったライダースを着たんだ。
珍しくハードにカッコつけた俺に、君が小さく「素敵だよ」って囁いてくれて……。
うん。なかなか良い夜だった。
「ちょっと!ボンヤリしてないで、これ早くハンガーに掛けて!」
真っ赤な顔で言いつける君も、きっと同じこと思い出してるに違いない。
[衣替え]
「ねぇ、ママ、あかいハッパが落ちてる。」
あ、こっちはきいろ!
いっぱいひろっていい?」
「いいよ。落ちてるのだけにしてね」
「なんでハッパがおちるの?」
「寒くなってきたからね、お着替えしてるんだよ」
【衣替え】
衣替えか…
制服だけでそういうのできちゃうから
私服全然気にしてなかったな
半袖も終わりか。長袖出そうかな
着る機会はほぼないけど……あれ?
無い…?
長袖持ってなかったっけ?
あ。全然着ないから減らしたんだった…
私服もジャージとかにしちゃおうかな
センスなんてないし
親友にもダサいとか言われたしな…
ブルベやらなんやらとか調べてみようかな
へぇ……
ブルベ夏?イエベ秋?わかんね。
――――そもそもダサい・オシャレって何?
#衣替え
今年はグレーが流行っているらしいので
3年前のカーディガンを真っ先に引っ張り出した
一年着ない服は捨てていいと
誰かが言ってたけど
このカーディガン取ってて良かった
早速羽織って彼に会いに行く
彼のマンションを眺めていると
後ろから懐かしい声がした
「なんでお前ここにいるの…」
私は満面の笑みで
彼から貰ったカーディガンを指差した
「久しぶり。これ、大事に取ってたよ」
桜の花が咲くころ
夢に向かって旅立った君
季節は移りかわり
衣替えの季節ですね
急に肌寒くなったけれど
風邪などひいていませんか
便りがないのは元気な証拠かな
今日も遠くから応援しています
#衣替え
#7
真っ暗な部屋に閉じ込められて、どれくらいの時間が経ったのだろうか。数時間だった気もするし、数日、数週間、はたまた数ヶ月、それ以上だったかもしれない。私にはわからない。
ただ言いようもなく寂しかったことだけはわかる。まるでお前なんて必要ないのだと言わんばかりに、長く見向きもされなかったからだ。あの人は私の存在なんて忘れているのかもしれない。
だけど、私は知っている。もうすぐあの人が私を思い出すことを。この真っ暗な部屋から開放され、あの人の目の前に引っぱり出されることを。
そしてあの人はこんな風に言う。
「寒くなってきたし、そろそろ衣替えかあ」
やっと私の出番だ。
“衣替え”
私のストレス発散は断捨離でした
特に”衣替え” は絶好の断捨離チャンス
でも 捨てるだけではもったいない!
リユース!! リサイクル!!
フリマアプリに出会いました
物を大事にしながらお小遣いが手に入る
Let's ECO(へそくり)活動!!!
季節感がない。私は半袖、君は随分と着込んで膨れている。この身にうずまく熱を、君と分かち合いたいと思ったことはない。それが誇りだ。分かち合わずとも隣にあることができる。それが。
衣更えをしましょ!あの衣から、あの衣へ!ついでに顔も変えましょ!髪型も性格も声も変えて、全く別人の私になる!それが諜報員の、私の日常なのだ。
私が貴女と初めて言葉を交わした2年前
その日は少し湿っていて、空は青く光る夏だった
それから2年が経ち、3度目の衣替えの季節を迎えた
結構寒くなってきても未だに半袖の貴女は
きっと相当な暑がりなんだろうな
でもまあ、もうそろそろ見納めかな。
真夏に手持ちの扇風機を持ちながら、暑いな。なんて言う貴女も、もう見れないのかなって思うよ
だって私は、あと数ヶ月で卒業だから。
きっと貴女と会えるのは数ヶ月に1回
いや、年に1回かもしれないからね
次の衣替えの季節まで
ずっと元気で半袖着ててね(笑)
薄い夏服を畳んで
ちょっとだけ厚い冬服に袖を通す
ぶかぶかじゃない制服に
喜びと寂しさを抱きながら
感謝を込めて
ありがとう
転がり落ちるように気温が下がり、空には白鳥の賑やかな声が聞こえる。秋を楽しめたのは短い期間だった。にわかに防寒着の人たちが増えて、私も冬の外套を引っ張り出した。「そろそろ衣替えか」などと思う暇すらなかった。慌ててあたたかい服やコート、マフラーや手袋を準備して、衣替えの整理はこれから取りかかるという体たらくの今年である。
「今は紅葉が見頃です」と、酷暑の後の遅い彩りが伝えられた二日後、その岳は冠雪した。9月下旬前、山裾に紅葉の気配はまったく無かった。今は10月下旬に入ったばかり。
白鳥は大急ぎ。熊はちゃんと寝られるだろうか。実りが足りる前に雪が来てしまった。
私も自分の外套に、修繕が必要な部分を見つけてしまった。使いながらの直しになる。
季節変わりはもっとゆっくりで良い。
夏が長居したから帳尻を合わせるように冬が突進して来るのでは、薄手のコートも出番が無くて、ちょっと残念だ。
最近肌寒苦なってきた
秋の気配がさるように感じる
そうだ、衣替えをしよう
久しぶりに見る冬服。
この服、あの時も着てたっけ。
記憶も蘇る。
来年は違うはず。
(衣替え)