『蝶よ花よ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
蝶よ花よと育てられた姉は
蝶のようにも花のようにも育たず
男気溢れる女性へと成長した
「あんたに何かあったら私が前に立つから言いな!」
ビールジョッキが似合いすぎて苦笑する
対して俺の方が、蝶だか花だかに勘違いされて
虫が寄り付いて離れない
「ありがとう、姉ちゃん。ストーカー被害の相談ができてよかった」
カシスオレンジの氷が音を立てて沈む
溶け込む様にじっとりと張り付く結露と
グラスに映る下卑た目…
唇を噛み締めながらも面前の姉に癒された。
#蝶よ花よ
なんでも手に入る世界
私が絶対な世界
蝶よ花よと育ててくれた世界
それが私の思う世界だった
だけど君と出会って
思い通りにならない世界
自分の気持ちに戸惑う世界
いつの間にかあなたを甘やかしていた世界
私はかわれた
あなたのおかげだ
蝶はきっと
君の方だね
《蝶よ花よ》
#60
#48【蝶よ花よ】
一人っ子と言うのは
何かと甘やかされて育っていると
思われがちだ。
箱入り娘だね、だの
蝶よ花よと育てられたのね、だの
耳にタコができるほど言われてきた。
確かに大切に育ててもらったとは思う。
でも、当人からしてみたら
窮屈に思うことも多かった。
欲しいものが何でも買ってもらえると思ったら
大間違い。
テストの点数は表にして管理され
門限は社会人になるまで20時。
県外に実家のある彼氏と結婚するなら
縁を切るとか言い出す始末…
未だ、親の喜怒哀楽が、分散されることなく
すべて自分に向けられるのは
しんどい以外の何物でもない。
可愛い、可愛いは
日々形を変えて
今となってはただの鎖。
もう、私なんか可愛くもないでしょう?
可愛いのは自分だけでしょう?
金持ちの両親にチヤホヤ育てられた、美人だけど高慢ちきな双子の姉妹、蝶子と花子の栄光と挫折
それってコメディ?
えっ、超シリアスな大河小説なの?
それで新人小説コンテストに応募しようなんて、君、本気で言ってるの?
悪いことは言わないから考え直しなよ
腫れ物らしく世界の隅で
淡く溶けだす血の涙
大人のフリができない僕に
飛び交う痛みは哀の唄
ただ宛てもなく家を飛び出て
近所の空虚に駆け込んで
『蝶よ花よ』と刺された釘は
僕を貫く非難の目
ある子が、蝶よ花よと育てられて、出来上がったのはモンスター。
蝶よ花よ
ワルシャワでそのコンサートに行くことになったのは全くの偶然だった。
友人に急な用事が入ってしまい、自分の代わりに行ってくれとチケットを渡されたのだ。「君も小さい頃ピアノを習ってたって言ってたでしょ?」「ほんの少しだけよ」
赤いドレスを着た少女が整然とした拍手とともに壇上に現れた。ピアノの前に腰掛け、白い指先を鍵盤に添える。ふっと柔らかに微笑むと同時に、弾き始めたのはショパンのワルツ。
難度の高い曲でありながら技巧を感じさせない軽やかな演奏を聴きながら、楽しげな異国の少女に私は一瞬だけかつての自分の姿を重ねてしまい、苦笑いして首を横に振るのだった。
【蝶よ花よ】子どもを非常にかわいがって大切に育てるさま。おもに女児に対して使う。
両親は、まぁ普通に育てていたかな。かわいがり過ぎず、叱る時はきちんと叱って。
なんか、お姫様っぽい表現でもあるよね。
「蝶よ花よ」
甘すぎる水は蝶を殺すし
水が多ければ花の根も腐る
惜しみなく与えることが
必ずしも愛ではない
あなたを無力でいさせようとする"善意"
あなたの意思を尊重しない"厚意"
苦しいのは
そそがれたのが毒水だから
『蝶よ花よ』
蝶よ花よ
蝶よ花よと育てるからな
叶「僕の鼓動が大きく鳴った」
叶「4歳を迎えた次の日起きたら知らない道で段ボールの中にいた。すぐに理解した。あ、僕捨てられたんだと、悲しくはなかった
蝶よ花よと育てられた人は一体何になるのだろう
蝶よ花よと育てられたなら、僕は鬱になるだろう
恵まれ過ぎると現実を知った時
シンデレラが12時の鐘の音を聞いた時のように
幸せの時間はすぐに失くなるのだから
「蝶よ花よ」と言う言葉は一瞬で良いのだろう
その一瞬を求めて落ちていくんだ
どちらにせよ落ちていく
空は灰色
あはれ 硝子越しのモルフォ蝶
神戸の街に 褪せず佇まん
そこなミツバチが鳴いている
ああ花よ コスモスよ
秋の知らせ 未だ届かぬか
立秋は未だ来ぬ、夏終らぬと
蝶よ花よ
最近
レモンバジルの葉を干していたら
黒アゲハ蝶が…
葉の上に居た…
俺に気がついて優雅に舞っていた
太陽に向かい花と花の間をふわりふわり~🎵
干した葉の薫りに来たのか?
他の花に来て…たまたま…?
それとも俺に?(笑)
アゲハさん…ごめん…
僕には大切な人がいるから…
ごめんよ(笑)~🎵
……
ミーチャン!
見せたい花があるよ
ミーチャンへ見せたくて…
それからふたりで
そのままふたりで
ふたりだけで…
ふわりふわり~🎵
居ようよ…
美しくて華がある
だけどどこか毒も持ち合わせてる
そんな彼女に僕は恋をしてしまったのかもしれない
報われないことは分かってるのに
きっと蝶のような君はどこかへ行ってしまう
そして花のような君はまた僕に笑いかける
抜け出せない恋。
…
、、いや僕自身が抜け出したくないのかもしれない。
蝶よ花よ
蝶とも花とも同じ扱いでは満足できないの
テーマ:蝶よ花よ #268
蝶よ花よ
姫はそう詠う。
悲しげに
寂しそうに。
まるで囚われているかごの中にいるかのように。
自由を求めるように
彼女を見ていると心が痛む。
貧乏人の僕が自由を求める彼女を連れて
街に騒動を巻き込む
三日前の話。
蝶よ花よ
もし自分の望みが全て、キッチリ正確に、思う通りになるとしたら、何を望みますか。
例えば健康、申し分ない経済力、自由な時間、快適な立地の快適な家、家族、ペット、分かり合える友人、難しい資格、あらゆるジャンルで良席が取れる人脈、行きつけのバーetc
とにかく何でも叶うとしたら。
とりあえず上に挙げた例はまあ全部として、他には。
そうだなあ…若さ?美貌?何かのものすごい才能?
じゃあそれも足すとして、他には。
他には、うーん。。
「君の望みは何でも叶うし叶えていいんだよ」って、気が済むまで言ってくれる人、すごく大事にしてくれる人がいたらなあ。
……。
ま、自分で自分に言うしかないか。その方が早い。
蝶よ花よと大切にしてみよう。
蝶よ花よ
か弱い印象を与えるものたちだが、
果たしてそうだろうか?
蝶は、蛹から多くの苦難を乗り越えて、
空へ羽ばたき、
花は、土に根を張り、虫や悪天候にも負けず、
まっすぐと天に向けて伸びる。
その過程を想像し、あるいは観察する。
彼らの時間は私たちに比べたら、儚いものであるが、
その中で一生懸命生きている。
目まぐるしい日々の中でふと目を向けると、
常に私たちのそばに存在する。
心を癒し、ひとときの安らぎを与えてくれる。
そんな日常にいつも当たり前のようにある
彼らを、些細なものにさえ、
感謝し、尊びたいと思える。
そんな、今日この頃です。
ヌン・セプト・クワーズは最強の蝶であり、それが吐き出す炎は、進んだ先にある全ての文明を滅ぼしてきた。それどころかヒラヒラと舞い降りた惑星からエネルギーを吸って、星さえも破壊した。一方、ゼルビア・ガンマは惑星スグラズールに一本だけ存在する最強の食虫植物であった。その花は惑星中の虫を食べ尽くし、新たな血に飢えている。ヌン・セプト・クワーズはその日、惑星スグラズールの近くを通過した。ゼルビア・ガンマはたまらず、スグラズールから触手を伸ばした。二匹はぶつかった。一方には最強の蝶、もう一方には最強の花。その2つがここにある。と商人が自慢気に言った。どっちが最強か分からないじゃないですか。と俺は言い、俺は真の最強を示すためその2つをいっぺんに叩き潰した。商人は大切な商品を潰され、くずおれた。
蝶よ花よ
大きなクリクリとした黒い瞳はよく私を見ていた。
長い耳で、私の声を聞いて反応して、擦り寄ってくる。
ヒクヒクと動く、鼻とヒゲ。しっかりとした後ろ足。
畳の上を嬉しそうに走り回る、可愛い可愛い愛兎。
わがままな時もあった、気に入らなければすぐ怒る。
何故だか理解できない。今でも不思議である。
だけど、そこも含めて全てが愛おしい。
大事に、大切に育ててきた。そして、どんどん美しく綺麗になっていった。
ずっと一緒だったと思っていたけど、いずれ生命に限りはある。
ある日、私の腕の中で、静かに息を引き取り、空へと昇っていった。
きっと、空の上から私を見守ってくれているはず。ぴょんぴょん飛び跳ねながら。
蝶よ花よと育てた私の可愛い愛娘――