『色とりどり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
色とりどり_13
雲一つなく 何色ともいえぬ空。
そんな色が好きです。
明日も晴れますように。
起きて。そう願う声も届かず、色とりどりの花に囲まれている彼を見る。眠りに就いた姿は本物の白雪姫みたいだ。なあ、俺たちどこで出会ったんだっけ。
「ねえ、この後空いてる?」
と、お気に入りのカフェで勉強していた俺に男か女かわからない人が話しかけてきた。声的に男か。
「あっ!僕は怪しい者じゃないよ。大分前から気になってて、ようやく君を見つけて誘ったんだ。」
あまりの胡散臭さに顔を顰めていたらしい。慌てて弁明を始める彼に、何故だか面白くなって興味を持ってしまった。
だからOKを出した。
「...1時間後ならいいですよ。」
頷かれると思っていなかった彼は真剣な表情から一変して、溢れんばかりの笑顔になった。
「本当か!?ありがとう!....ところで、その...隣に座ってもいいかな...。」
幸いにも店内に居た人は少なかったが、注目の的になっている事は確かだ。彼は恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら言う。俺はもう耐えられなかった。突然テーブルに突っ伏して肩を震わす俺に、隣に座った彼が心配したように覗き込んでくる。予想と違う俺の表情を見て、そんなに笑う事ないんじゃないかと文句をつけ始めた。言葉1つでコロコロと変わる表情がかわいいな、と不覚にも思ってしまった。この日以外にもたくさんの場所に出かける事になるのだが、それはまた後にしよう。胸のあたりが暖かいもので溢れて、その日から俺の世界は色付き始めたんだ。
......いつの間にかうたた寝をしていたようだ。時計を確認すると別れの時間が近付いていた。彼のそばに行き、用意していた花を顔の近くに置く。僕が死んだ時に絶対置いてよ、と言われてしまったためだ。この小さくて丸いポンポンみたいな花の名前は知らないが、きっと何かしらの意味があると思う。彼はそういう人だった。国外だけじゃなく海外にも旅行に出かけた時の思い出は、とうの昔に思い出せなくなっている。先に逝くのがあんたでよかった。俺が先だと大粒の涙を必死に堪えているのが目に浮かんでしまう。だからあんたが先で本当に良かった。あの頃に戻ったかのように囁く。
来世でも、また逢いましょうね。
色とりどり 色とりどりの花。どれも君には似合いません。
何年か前に大きい文房具屋に行った時
一本の鉛筆に4色入った色鉛筆を買ってみた。
なんか面白そうだったから。
…いまだに使いどころが分からない。
(色とりどり)
洋服を選ぶ時、色とりどりの服の中から何故か黒を選ぶ癖がある。
無難だから。
汎用性が高いから。
そう思われるかもしれないが違う。
あなたが「やっぱ黒似合うね!」と言ってくれたから。
単純だけどあなたが褒めてくれた色を纏いたい。
240108 色とりどり
「ああ……!これが食べ放題だなんて!」
彼女──幼馴染みは歓喜に打ち震えていた。
色とりどりの花……に囲まれたホテルビュッフェの会場。花に負けないくらいのカラフルで鮮やかなフルーツ、スイーツが並べられている。
「ここ、高いんじゃないの?」
「誕生日だからいいよ。君、ここで思いきり食べまくりたいって言ってただろう?」
「言ったけど!」
「たまには格好つけさせてくれ」
ウインクをすると気障だの何だの言われたが気にしない。
受付をして中に入る。彼女はすぐ手に皿を持ちスイーツコーナーへ向かった。料理コーナーはスルーされた模様。
そんなに喜ぶならもっと早く──付き合ってる時に来ればよかったかな、とぼんやり思う。
今はお互いフリーで、幼馴染み付き合いをしているだけだ。彼女はどうだか知らないが、俺は彼女に対しては恋愛より親愛の情が強いらしい。
彼女に合わせるように取ったケーキを口に運ぶ。上品な甘さに思わず笑みがこぼれた。
「おいしいね」
「ん」
彼氏として、彼女として。または男らしく、女らしく……そんなことを気にせず食事できるのは気楽で心地良いものだと、改めて思う。やはり今日来てよかった。
「クリーム、ついてるよ」
彼女の口の端のクリームを指で拭った。赤くなる顔。今は俺だけのものだ。少し怒りながら照れる彼女。
「何にやついてんの?」
「別に?子供みたいで可愛らしいなと思っただけだよ」
「ばか」
こんなやりとりを続けられるのなら、今のままでもいいのかもしれないね。
【色とりどり】
色とりどり
みんな眩しく輝いているよ
纏った色にも負けないくらいに
色とりどりの笑顔が咲き誇る
おめでとう
『色とりどり』
砂浜を歩くことに憧れている。海からいろんなものが流れ着く砂浜にはきれいな貝殻や角の取れたガラスの欠片につるつるになった流木、外国のボトルなんかもあるらしい。しなびたクラゲも見てみたいけれどそれは置いておいて、流れ着いたきれいなものばかりを集めてみたい。自分だけの色とりどりの宝物があればほんの少し心の支えができて、ほんの少し勇気を持てそうな気がする。今の自分には動かない脚と気弱な心と成功するかわからない手術への恐れがある。真っ白な病室から見ることのできない海は私を待ってくれているのだろう。けれどたくさんの言い訳をしているせいでまだたどり着くことができない。
色とりどり
僕の色
君の色
空の色
森の色
同じようで全然違う
どんな色?
こんな色?
僕は赤?
それとも青?
黒?白?
君もそう
どんな色?
カラフル?
それとも透明?
灰色?
ねぇ、君は色々な色がある
僕も同じ
喜ぶし
怒るし
笑うし
泣くし
それぞれ色があるんだ
それぞれの個性がある
一つ一つが輝いている
それが君でそれが僕だ
色とりどり
身体が受け付けなくなっても
わたしは紅い液体をのむ
失われたものが なにか
わかりきっては いないけれど
わたしは紅い液体をのむ
階段をひとつ
踏み外したような空気が
わたしの脳を襲っても
わたしは紅い液体をのむ
しあわせだった
わらいあっていた
なにものもおそれていなかったころのわたし
刻まれた血潮をたどるように
海原からグラス一杯のワインを探す波は
すぐに見失い
わたしを除け者にする
そうだとしても
わたしはなぜ紅い流体をのむのか
波に漂うボトルメイルは
割れることなく
一度大航海をして
わたしの血潮にたどり着くだろうか
わたしはそれを願い
紅い流体となる
『紅い流体』
色とりどりの花が一面に咲き誇っている。
これは夢か現か、境が曖昧になるその脳内を揺さぶるかのように、花びらが頬を撫でる。
覚えてる限りだと今は冬で、花なんて咲かないはずでは。
僕は頭を振り、夢なら醒めろと祈るのだ。
【色とりどり】
色とりどりの「個性」を否定する人
否定する人を否定する人も
その人の「個性」を否定してるではないか?
だからきっと誰もがお互いがお互いを理解し合うのは
難しいし、きっとこれからもできないんだと思う.
それでもいつか何千年後か先にでも
「みんな違ってみんないいね」
と誰もが思えるそんな世界になるといいなぁ。
どうか未来が優しい愛で溢れる世界になりますように。
花屋に置かれる色とりどりの花を見て
こんなふうに思うのは私くらいか?
と。。
花屋も花屋に花を買いに来る人も
本当の意味で花を愛していない。
花を好きなだけ。
花を愛していたら摘んだりしない。
本当に花が好きで愛していたら
育てる。と、私は思う。
色とりどりな皆が羨ましい
黒しかない私はきっと
汚くて醜くて…また自分が嫌になる
色とりどり、直線を超えて様々な表現を学ぶ。
そこから多彩な色が混ざり、
つながりを生み出し、
私たちはそれに浸透していきます。
今ここにいることは重要ですか?
今ここにいることは素晴らしいですか?
あなたは今楽しんでいますか?
そして、私たちはそれぞれの目標に向かって歩んでいることを忘れないでください。
今日はどれにしようかな。
濃朽葉、銀灰色、涅色、紅碧、留紺、紅紫、海松色。
集めに集めた、色とりどりのニット帽。寒い冬の必須品。
お洋服にあわせて、選びとる。これじゃない、あれもちがう、どれにしよう?
快晴、けれど、凍てつく風。ランチして、少し歩いて、観劇をして、ミッドタウンでイルミネーションをみて……。
今日は大事な日だから、妥協したくない。
銀朱じゃ派手すぎる。濡羽色じゃ暗すぎる。薄紅梅は子供っぽい……?
よし、決めた。景色の邪魔をしない、雪色にしよう。
ほんのり青みがかった白。イルミネーションにも映えそう。
今日は大事な日、だから。
ちょっとでも可愛く見えますように。
〚色とりどり〛
幼稚園の先生が緑とピンクの折り紙を机に置いて言った
「好きな方を取ってくださーい。」
私は迷わず緑を取った
しかし私以外の女の子はみんなピンクを取ったので、なんだか恥ずかしくなってピンクにすればよかったと後悔した
私はいつも周りとは違う意見を出してしまうし、みんなが好きというものにあまり魅力を感じないことが多い
それがコンプレックスで、いつしか自分の意見を押し殺して、周りに合わせるようになった
悔しさから緑の折り紙を持つ手に力が入りクシャクシャになってしまった
しばらく1人うつむいていると、隣にいた普段はおとなしめの女の子が、ピンクの折り紙と私の緑の折り紙を合わせてなにか作りだした
しばらく呆然とその様子を見ていると、女の子は「できた!」と無邪気な声を出して私に見せてきた
それは白い紙の上に、ピンクの折り紙と緑の折り紙を丸めて乗せたものだった
「勝手にこの折り紙使っちゃってごめんね。
でもでもほら見て、三色団子みたいじゃない?
ピンクと緑が合わさってとってもきれいでしょー!」
女の子のあどけない笑顔が私の心に光を灯してくれた
気持ちに色があったら…
まあ、怒りは赤。これは納得。
悲しみは青。クールなイメージもあるけど。
そして、喜びは黄色。なんか、楽しそうな色だよね。
確か、映画「インサイド・ヘッド」でもそーだった。
ビビリが紫でムカムカが緑ってのは…よく分からないけど。
じゃあ、不安は?
灰色…て感じかな。
逆に、黒はどんな感情なんだろう?
「スターウォーズ」のダークサイドなんて、漆黒のイメージだよな。
いや…これはダース・ベイダーのコスチュームのせいか?
いずれにせよ、出来るだけ持ちたくない悪い感情だと思う。
やっぱり、明るい色がポジティブで、暗い色がネガティブってことか。
人は色とりどりの感情を表現出来るんだな。
でも、そんな中で、自分が一番染まりたくない色は、白。
これは…何の感情も持たない、ってことになると思う。
人として、黒い感情を持つより避けたいこと。
灰色なんて可愛いもんだ。
やっぱり、色とりどりがいいよね。
生きていく以上、何らかの色を付けたいよね。
たとえそれが黒や灰色でも、生きてることの証だから。
【色とりどり】
花畑に咲き誇る色とりどりの花々。ひらひらと蝶の舞うように、君が楽しげに踊っている。木の幹に背中を預け、その様を眺めている時間が、僕は世界で一番大好きだ。
好きだと言える身分じゃないし、愛していると伝える資格もない。それでもただ、君の護衛としてずっとずっと君の隣にいられたら。それだけで僕は十分なんだ。
満開の花畑の中心で無邪気に笑う太陽のような君へと、届かない手をそっと翳した。
色とりどり。このお題は季節とか関係ない汎用のお題かな。
それで色とりどりと言われて思いつくのは食事、かな。緑黄色野菜とか言うし健康のためには色とりどりな食事がいい。
でも改めて考えてみると食事って言うほど色とりどりな見た目にできない気がしてきた。
野菜で緑、肉で茶色、卵で黄色。後はもやしで白とかそれくらいか?パプリカを使えば赤とかも出せるけどパプリカってほとんど使わないだろ。
料理は色とりどりというお題に向いてなかったかな。正直このお題でいい感じのテーマが思い浮かばなかったから適当だったし。
まぁいいや。しかし今日は寒い。なんでだろ。別に雪が降ったわけでもないのにここ最近で一番の冷え込みだ。
あまりにも寒いからお菓子を買ってきた。お菓子はお金がかかるし太るから買いたくないし食べるべきでもない。それはわかってるから普段は買わない。
だけどこう寒いとメンタルが傷んでやばくなってくるのだ。だから今日はお菓子を食べてメンタルリセット。というわけだ。お菓子を食べると幸せになれるからね。
それで今日はエアリアルというコーン系のお菓子を買ってみた。なんとなくコーン系のお菓子を食べたかったから今まで買ったことないエアリアルをチョイス。
食べてみると食感から味付けまで実にうまかった。俺はポテト派だったけどコーン系に鞍替えを考えるくらいうまかった。これはリピしちゃうな。