『脳裏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
朝起きた瞬間、パッと脳裏に「ドレスを作りたい」
その文字が浮かんだ。
昨日の夜にドレスの制作動画を見てしまったのが原因だとすぐにわかった。昨日の夜もその事を考えて眠れなくなっていたのに。
自分でも着たくなってしまった。起きてからもどんなデザインにしようか、必要な物はなにかとスマホの画面に打ち込みたくなってしまう。
どんなに大変かなんて昨日の動画でわかっているけれど、なんの目的もなしに作りたい。
どうしようか、そんな思いで友達や兄弟、祖母にまでも聞き、無謀すぎるといったのが2人、自由にやればいいといったのが2人と半々になってしまった。ああ、どうしよう。
「脳裏」
#31 脳裏に、日々の出来事が浮かぶ。色々な事を考える。
秘密を隠すために、多くのことを計算して行動する。
だから、いつも頭の中はいっぱいいっぱいだった。それでも、秘密がバレてしまうから絶対にミスはできない。
……倒れ、崩れそうな身体と心を必死に保ってきた。
___脳裏
『脳裏』
腫れた夢、追い返し
孕んだ愛、不意に堕ちる
熟れた憂い、泡になり
歪んだ想い、脳裏に滲みる
あの日見たあなたの。
腹を決めたあなたの。
盛大に滑ったアドリブが
脳裏に焼き付いて離れない。
#脳裏
みんな、
目立ちたくて仕方ないって言葉を使う。
でも、
普段つかわない言葉はね
偽物だってすぐバレちゃいそう。
きっとそういうものだよね。
─
ねぇ
脳裏って、
人が死ぬ時に使う言葉みたい。
このアプリを作った人は
今日は悲しい気持ちだった、?
ふふ 、
考えすぎ。だよね。
私の脳裏に浮かぶものはいつだって…なんて言うの?
辛さとか周囲の人から貰うストレス、親、先生からもらういわゆる心のナイフ、素で笑ったことなんて最近なくなったの。このせいかな?
脳裏
脳裏に浮かぶことと
口に出すことは
いつも噛み合わなくってさ
あなたに迷惑ばかりかけててさ
どうしても素直になれなくってさ
ごめんねって言葉が脳裏に浮かぶのに
やっぱり天邪鬼でさ
浮かんで
よみがえって
焼き付ける
消えない
離れない
戻れない
#脳裏
脳裏
1日の始まり
昨日と明日を
ごちゃ混ぜにする
過ぎ去った事実を
知りながら
明日への
選択をする
そんな1日を
想像しながら
何を選び
どう伝えるか
それで明日を
変えれるなら
答えを知ろうと
知らなくとも
言葉の1つひとつで
全てを変える
そんな可能性すら
考えてしまうんだ
そんなことを
思い浮かべて
なんの事実も
知らない今日
何を選び
どう伝えるか
知らないからこそ
今を悩み
今を生きる
価値という
言葉に辿り着く
全てを知れれば
いいのにな
そんな事を
思う時もあるけど
全て知らないから
おもしろい
おもしろう価値
そんな言葉が
脳裏をかすめて
怖がっているのに
少し笑えた
「私とあなたじゃ住む世界が違う 第四十八話」
志那の部屋は、築年数はそんなに経ってなくても、壁は傷やシミだらけで、キッチンは水道の蛇口をひねっても、すぐには水が出て来ません。お風呂はカビだらけで、トイレは水が流れにくい状態です。全体的に傷だらけの部屋です。
「どうやって住めって言うのよー!まるで、ゴミの無いゴミ屋敷じゃーん!」
床は当然の如く、ホコリとシミで汚い状態で、土足で歩くしかありませんでした。
「チクショー!あのババァに文句言って、
修繕費請求してやる!」
志那は、寝室に行きました。
「こんな所で寝ろって言うの?オマケに壁に人みたいな大きなシミがあるし、幽霊とか出ないでしょうね…?!」
志那は、壁にあるシミの方をじーっと見ていました。すると、ピエロみたいな人魂の幽霊がヌーっとシミから出て来ました。
「うらめしや〜…あなた、誰ですか?」
「ゆ、幽霊が住んでるの…?!」
「あ、大声はあげないで下さいね。怪しい者ではありませんから…」
幽霊は、すぐさま薄いベージュの肌、緑色の目、金髪のショートヘア、細身寄りの中肉中背で紫のパーカーを着た礼儀正しい道化師の人間の姿に戻りました。
「私、ピエロと言います。この部屋、女の子が住む事になったんですね。どうしよう…」
「ピエロ…君?ちゃん?」
「普通にピエロで良いですよ。私、体は男ですが、心は女です」
「そ、そうなんだ…この部屋に先客が居るってあのバ…」
「この部屋、あと二人住人が居るんです。紹介しますね」
ピエロは、志那を連れてキッチンへ移動しました。
「確か、ここに居るはずです。おーい、住人さんが来ましたよ!」
ピエロが呼んでも、返事がありませんでした。
「…?キッチンに隠れてるの?」
志那は、キッチンを探し始めました。志那がアイランドキッチンの扉を開けると、水色の猫が飛び出しました。
「ニャー」
「この部屋、猫が住んでるの?」
「彼も仲間です。キトン、人間に戻って下さいね」
キトンは、ピエロに言われると薄いベージュの肌、くりくりした黒の猫目、水色の寝癖ヘアー、標準体型で小柄の水色のパーカーを着たフワフワした猫耳少年の人間の姿に戻りました。
「初めまして、キトンだよ。君の名前は?」
「斎藤志那です…この部屋の住人って、みんな何かに変身してるの?」
「そうだよ」
「この部屋の住人はあと一人居ますので…もうすぐ帰って来るはずです」
ピエロはそう言うと窓を開けて、遠くの方で飛んでいる一羽の黄色いカモメに向かって叫びました。
「ガバードー!部屋の持ち主さんが来ましたよー!」
「ピエロかー?すぐ行くぞー!」
ガバードは、志那の部屋に向かって勢い良く飛んで来ました。
「へー、この女の子が部屋の住人か。あ、俺はガバードって言うんだ」
ガバードは、ベージュの肌、焦げ茶の目、黄色いメッシュが入った黒髪のショートヘア、やや筋肉質で高身長、黄色いパーカーを着た貫禄のある大人っぽい少年の人間の姿に戻りました。
「コレで全員だね」
「全員そろいましたね」
ピエロは、少し悲しげな顔をしました。
「…?」
志那はピエロの方を見て、何かあったんだなと思いました。
「僕達、この部屋を基地にしてるんだ」
「基地?拠点みたいな?」
「まぁ、そんな所だ。旅するから基地は変わるけどな」
「つまり、フロンティアウォーカーみたいな旅人って事?」
「そだよ。仲間が減って心細いけど、世界各地転々としてる」
「あ…カインド達も仲間一人が回帰光玉の犠牲になったんだよね…回帰光玉ってそんなに流通してる武器なの?」
「銃程ではありません。フロンティアウォーカーも回帰光玉の犠牲になってたんですね…」
「ピエロ達も仲間を失ってたんだね…」
志那は、悲しげな表情をしました。
「あ、そうそう!あの管理人、住人が居る部屋の鍵渡しやがって…まったく、文句言ってやる!」
「志那、管理人は気を付けた方が良い。呪いが掛かってるぞ」
「呪い?あ、極地の呪いってやつ?」
「うん。正確には、極地の呪いを受けた誰かの呪いだけど」
「志那、管理人には気をつけて下さい。あと、私達は借り暮らしの様な物です。」
「…あ、内緒で住んでるんだ」
「このマンションに来てから何だか心細かったけど、ピエロとキトンとガバードに会えて良かった!心強い仲間が出来た気分!」
志那は、笑顔になりました。
「志那の仲間の正気を取り戻さないと」
「…え?みんな、変になってるの?」
「多分、豪華な内装の部屋の住人は、管理人の術に掛かり始めてるな」
消したい過去が脳裏に焼き付いている。
きっとソレ達が今の自分を作っている。
皆さん脳裏という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
脳裏とは、頭の中・心の中という意味です。
私は脳裏に関して思うことがいくつかあります。まず最初に脳裏と言う言葉の使い方です。
使い方は、いくつかあります。
分かりやすいのは、その光景は、脳裏に焼き付いているがとても私は、分かりやすかったです。
脳裏に焼き付いている。簡単に言うと頭の中に残っていると言うことだと私は、思う。
いくつかあると言ったが、そこまで脳裏に着いて思うことは、ない。
脳裏に浮かぶのは、あなたが好きな私。
嗚呼、古寺を廻る驟雨は枯れ、
雲の地平線が薫る時代が滲みる。
揺れる想いは目が偶然合ったことにに等しく、
奇跡は、桜が散ると共にあの頃へと変幻自在に蠢く。
私が夢見ていたのは、きっと幻だったのだろう。
いや、
『脳裏をかすめる』
家が火事になったとか
猫が迷子になったとか
家族がトラブルに巻き込まれたとか
彼が事故に遭ったとか
不意に脳裏をかすめる
バッドエンド
これまであった試しはないのに
震えちぢこみ固まる
私の悪い癖
想像力のたくましさ
よいことに使いたいのにね
脳裏。
いつも脳裏に流れる
推しの事。
最近じゃ
名前の呼び方が
短くなるくらいだし。
暇だからと
言うわけじゃなくて
考えるなら
一番幸せな
事を。
お題 脳裏
忘れようとすれば脳裏に浮かぶ
あなたの笑顔
冷たい風をこの手に受けて
全てを変えたい
想い出に負けないように
明日を待ってる
脳裏
脳裏に浮かぶ
その笑顔はもう私に向けてくれないの?
私に話しかけてはくれないの?
傍にいるのにいない貴方
隣にいるはずなのに
私たちの間だけ壁があるみたい
わがままばっか言ってごめんなさい
自分勝手でごめんなさい
私がもう少し大人だったら
今も隣に貴方はいたの?
「脳裏」
脳裏に浮かぶあの笑顔 あの言葉 あの風景 全て君との 大切な思い出 もう今は戻れないけれど もう君に会うことは できないけど いつまでも いつまでも 残ってるから ちゃんと 残ってるから
覚
囁く声 耳を塞ぎ続けた
否定する存在 闇深く 私を縛りつける
歪む視界 狂気に支配され
刻まれて逝く程 私と入れ換わる…
眩暈に犯されながら 嗤って
蠢く脳は 破壊されて逝く…
躯から流れ出す 真紅い血を呑み干して
深く 深く 堕ちて逝ける 劇的に
思考は狂い出した 歪む配列の中
定められた世界に今 終焉を…
眩暈に犯されながら 嗤って
蠢く脳は 破壊されて逝く…
切り裂きながら 嗤って
跪き 私は 染められて逝く
躯から流れ出す 真紅い血を呑み干して
深く 深く 堕ちて逝ける 劇的に
思考は狂い出した 歪む配列の中
定められた世界に今 終焉を…
不老不死の鈴夜さん
「あなたとわたし」
「意味がないこと」
不老不死の鈴夜さんが言う事には、あなたとわたしは『違う』のだと、鈴夜さんの店で一番人気のソファーで寛ぎながら、ポツリポツリと語り始めた。
定休日の気怠い午後に、二人でお茶を飲みながらどうでもい事を語り合う、そんなユルい親睦会でのことだ。
「わたしとあなたは違うのだと、ちゃんと認識しておいて欲しいの」
「そんなの、当たり前じゃないですか。他人なのですから」
ううん、と鈴夜さんは首を振る。
「気遣いとか尊重とかの話ではなくてね、非時香果(ときじくのかぐのこのみ)を食べた者と食べていない人の話。不死者と生者の、そう──」
言いかけて黙る鈴夜さんを見て、わたしは首を傾げた。なんだか今更な話だ。
「不老不死とそうじゃない人の違いなんて、年老いて死ぬか死なないかでしょう?」
「──化け物と人間、よ。ちゃんとその認識は頭の片隅に置いていてほしいの」
ソファーで寛ぎながら話すには、少し真剣な声色だった。わたしは佇まいを直して話を聞く体制を整える。
「鈴夜さん、またネガティブモードですか? ハーブティーとか飲みますか?」
「そういう事ではないのよ……」
眉根を寄せてシワを刻む鈴夜さんに、わたしは嗚呼と一人で合点が行った。
わたしを拒絶して安心したいのだ。
不老不死だから、人との付き合いは長くとも60年ほど。それも正体をバラして受け入れてくれたらなので、普通なら長くとも10年で怪しまれて別れがくる。
私は鈴夜さんが不老不死という事実を知った上で友人となったので、そんな貴重な理解者を今後失うという恐怖感や不安に押し潰されそうになっているのだろうと思った。
「大丈夫ですよ、わたしは体は健康だし、事故や怪我に気をつけていれば、まだまだ一緒に居られますよ」
そう言えば安心するかと思って腕を上下に振って見せたが、鈴夜さんは悲しげに微笑むばかりだった。
「あなたのそう言う所、とても素敵よ。でも目の前にいる化物は900年も生きている、人の形をしているけれど、中身はもう化け物なんだって事を理解した方がいいわ」
鈴夜さんは少し呆れたように溜息をついた。わたしが楽観的すぎると思っているんだろう。ま、否定できないけども……。
「鈴夜さん、そんな事を言っても、わたしは友達をやめないし、離れたりしませんよ。そんな意味のない話より、もっと楽しい話をしましょう」
いい加減に面倒になって、わたしは鈴夜さんの気持ちも汲まずに窘めた。
彼女は苦笑すると、お茶を一口飲んでジッと水色を眺めてから「そう、ね……」と頷くと、いつもの穏やかな表情を浮かべた。
「じゃあ、いつものように昔話をしましょうか」
不老不死で全国を練り歩き、今はこの地域でひっそりと寂れたブックカフェを営んでいる彼女の生き字引に期待して、私は鞄から一冊の本を取り出した。
「あ、なら大学のレポートの為に読んだこの本にある、ここの処刑場についての話とか聞きたいです」
「あら、あそこねぇ……あ、とっても素敵な駈け落ち話があるのよ、女川飯田口説って言ってね、家臣と奥さんが──」
生き生きと話し始める鈴夜さんに安堵しながら、わたしはその話に聞き惚れた。
──私を人間だと、友達だと言うあなた。
私は、あなたを私と同じ者にしてしまいたい……と思い始めている化け物なのに。