『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
淡い花
今にも崩れ
散りそうで
これが繊細
淡い花達
ガラスでね
造られた花
繊細で
今にも消えて
いきそうだ
英語のテスト嫌だ。
英語嫌い()
蝶を、花を、繊細なものを触るように彼女に触れなさい。
そんなばあちゃんの教えをずっと守ってきたはずだったのに、俺の隣で彼女は泣いている。
「不安だった」
「もう私なんていらないんだって思った」
「ねえ、何か言ってよ」
彼女は繊細であり、蝶であり、花である。
そんな繊細な花を壊さないよう、俺は彼女をより一層優しく扱わねばならない。
「ごめん」
ようやく絞り出した言葉に、彼女はなぜかまた涙を流してしまう。
「もう、いい」
俺はなにか、間違えたらしい。
彼女の中のガラスは壊れ、蝶は飛び、花は散ってしまったようだ。
ー繊細な花ー
『繊細な花』
日本画とか植物画とかの緻密で優美な流線形で描かれた花ってどうしてあんなに繊細なんだろうね。花が持つ生命の輝きとか理知的な自然美とかを丁寧に追いかけて写し取った創作物。その作業自体が繊細だからなんだろうけど、筆致に浮かぶ速さや遅さに息を飲む集中力を感じた気分になるからなのかな。
目の前にある実物の花だってとても綺麗で美しいけど、可憐とか繊細って言われると作品になった花って思う。実物の花ってけっこうしぶとくて頑丈で力強いのに、絵の花ってどこか幽微で儚い恐さが加わるものが多いよね。誰かの繊細さが真綿のように息を塞いで、死んだ何かを一緒に塗り込めちゃうのかもしれないけれど。
バラは繊細だと思う
見た目は色とりどり、でもその色とりどりには少しの環境の違いというものが関わっているのだと思う
そんな些細な変化で色を変えるバラは繊細だ
繊細な花
繊細な花はひっそりと山間の崖っぷちなんかにそこを選んで咲いているから、桜のように華麗でも大輪の向日葵のように大胆でもない牡丹でも杓凪華でもカサブランカでもましてや薔薇でもない。小さなカタバミの花のような花だ。
けれど、そんな花は実は強い…雑草は強いから繊細で逞しくそして美しい。
花も人と同じで結局命を咲かせたものは繊細な顔していても実は、DNA戦争を勝ち抜いた猛者たちである。
私は僕は繊細ですは大嘘です。
私もあなたも父の体から発射した瞬間から生存競争を戦い抜き勝利し母の子宮に辿り着き迎え入れられた選ばれし猛者です。
その時点で繊細な何億というオタマジャクシの兄弟姉妹たちを殺して命を受けました。
そのことを自覚すれば、自己申告の繊細さんの図々しさを思い知ることと同時に、何億分の1の奇跡を乗せたこのからだに宿る命に畏敬の念を感じたいですね。
花も命も繊細なふりして実は、DNA戦争を勝ち抜いた猛者たちであるのだから、結構強いと高を括って怖がらずに生きて大丈夫。
むしろ自己申告で繊細だー繊細だー傷ついたと言う図々しさを笑いたいと私は思う。
2024年6月26日
心幸
「強くなりたい。」
そういう彼女の目は、潤んでいた。
「私達、別れましょ。」
突然、彼女が告げた。その言葉は、残酷なまでに優しかった。お願いだから。そんな泣きそうな顔しないでよ。そんなんじゃ、僕は一生君を忘れられないよ。
「もっと僕を頼って欲しかった。」
放った言葉は、風に飛ばされてしまう程に弱々しかった。
この一ヶ月後に、彼女は亡くなった。死因は病死。元々体が弱かったらしく、僕を振った日には、余命宣告されていたらしい。僕は分かっていたんだ。彼女の病が悪化している事にも。それなのに、気付かないふりをした。いや、気付きたくなかった。結局の所、僕は弱虫なのだ。
〈貴方にお願いがあります。私が死んだら、私の意思を継いで欲しい。私はタンポポの綿毛のように、弱い人間です。私はそんな自分を変えたかった。でも、そんな願いはもう叶わない。だから、貴方が、私の分まで強くなって下さい。それが私からの、最後の我儘です。〉
正直、僕には荷が重い願いだ。それでも、叶えてみせるよ。それが君を一人にした、僕の贖罪だ。
繊細な花として散った彼女。そんな彼女を愛した僕。僕たちが強さを得るには、まだまだ時間が掛かりそうだ。風が吹く。タンポポの綿毛が空に踊った。
繊細な花
とある三兄弟のお話。
三男より。
ふと、気付いた時には、それは立派な薔薇が、我が家の庭先に生えていた。いや、勿論薔薇は繊細な花であるから、勝手に生えるなんてこと珍しいのだが、こればかりは思い当たる節がない。多趣味な次男なら...と一瞬考えもしたが、ここ最近の彼は忙しそうにしていて、仕事以外のことに割く時間は持ち合わせていない様子だった。
では一体誰が...と考えたところで、その犯人は一人しかいないことに気づく、気づいてしまう。我が家の長男しか、こんなことできる人間はうちにいないのだ。いやまさか、と思ったが、薔薇の咲き誇るさまをこう、ずっと眺めていると、なんだかあの人らしさが見えてくる気がして余計に犯人らしくなってきた。
あとで問いただそう。そう決意した己は、棘が生い茂り、側を歩きたくなくなる門の先に足を進めた。暫く正門を通って家に入るのは止めようと思う。
『繊細な花』で検索すると
出てくる花の特徴がある
頭状花序(とうじょうかじょ)な花の写真がよく出てくる
キク科の特徴らしい
確かに一輪咲いてるよりかは、小さい花が群生している方が繊細な気はする。
一輪の花で咲いた場合、受粉が出来るか出来ないかが五分五分になる。
複数咲くことでそのリスクを分散してるのだろうか。
人は集まっても責任の押し付け合いなのに
植物はちゃんと共生していて
植物の方がよっぽど利口なのではないだろうか?笑
私も一緒に連れてって
彼の手を引く
彼は驚いた様な顔をした
これから死のうと言う男に着いて行こうとする女にだ
気が弱い彼女の目はとても力強かった
その覚悟にやられてしまった男はニヤと笑い彼女を抱いた
不幸にさせてしまったと思った
そんな彼女は満足な顔をしていた
冷たい風が背を押す様に倒れ込む冷たい海に
白麗な花に目がいった彼女の様に繊細で美しい花だ
彼女を更に強く抱きしめ
私達は暗い海に身体を沈ませた
離れない様強く抱きしめ沈んだ
繊細な花とねるねるねるね
知育菓子のイメージが先行して、ラフなイメージがあるが、実際、ねるねるねるねの色の変化は、繊細だ。まるで、花のように。
『繊細な花』
愛しい人よ
涙を止めてください
私はその術を持ちません
愛しい人よ
俯かないでください
貴方を苛む痛みが、私にはわかりません
愛しい人よ
どうか微笑んでください
可憐なその姿を見るために、今日も私は想いを注ぎます
”アイツはイカれてる。”
僕を見て、皆そう言う。
お前らのせいだ。
僕の人生が台無しだ。
僕は気づけば、崖の上に立っていた。柵から身を乗り出していて、崖の下には荒れ狂った海がある。
……どうしてこんなところにいるんだっけ…
……死…?僕は死にたい…?いや、死にたくない。でも…そう、……辛い。
僕は柵から降りて、崖から離れた。そしてその場に座り込んだ。もう、今は深夜だから、誰も来ない。いいんだ、それで。…薄暗いところで、僕はひとりで崖の近くに座り込んでいる。辺り一面芝生でふかふか。心地いい。枯れた花がある。この子は以前、どんな美しさを持っていたのかな。今はもう、死んだように悲しく下を向いている。風が吹いても、歌わずに俯いている。
……?僕泣いてる…?どうして…?謎だらけだなぁ…まるで僕じゃないみたい…僕は僕の意志とは別で動いているのか?はは、変な奴。……だから、僕、なんで泣いてるんだ…?
なんで……?
「繊細な花」
繊細な花だからと云って甘く見ないで欲しいな
これでも根はどっしりと土に足を付けて
雨風に負けずに花弁が散っても根は踏ん張ってる奴らもいるんだ
繊細な花だからこそ足元は強く耐えてないとね
砂漠でしか咲かない花があるなら、それはある意味繊細な花なわけでして
繊細な花
小さくて、可愛くて、思わず、手を延ばしてしまう…けれど、それは、嫌なのか怖いのか、そっと避けられてしまう…
何時も笑顔で、世話好きで自分の事は後回し…そのくせ、自分の心は閉した儘、こちらから近付くと、距離を置かれてしまう…
あなたは、繊細で、本当は、強がりで、寂しがりやさん…
だから、あなたから、ずっと目が離せなくて、何時も目で追ってしまう…儚げなのに、凛としているのが、余計に心配で…
【繊細な花】
薄い花びら
すぐに散ってしまいそうな細かい花
繊細な造りをした花が咲いている
見ているだけで君を思い出す
どこか儚くて
僕が少し目を離したら
ふっと消えてしまいそうな君のことを
今はどうしているんだろう
あの花のように散ってしまっていないだろうか
消えてしまっていないだろうか
僕が護っていたかった君を
今は遠くから想うことしかできない
繊細な花に見るものは強さです。決して儚さや尊さではありません。その花はなぜ繊細になったのか、それは生き抜くためではないでしょうか。自然の中で必要で必然だったから繊細になったのでしょう。よそかぜに揺られ消えてしまうタンポポのように。これは強さです。花の生きよう 、繋ごうとする力です。繊細な花は人の目には零れすぐに消えてしまうように見えるでしょう。悲しく思うでしょう。しかしその繊細さは花にとって最も必要なことなのです。
バラとかひまわりとか
主役級の花は華やかで美しい
それに対し
かすみ草とかカタバミといった
繊細な花は控えめでそれもまた美しい
何故主役級の花は主役でいられるか
それは脇役とされる花たちがいるから
主役級の花たちを立てて自分たちは主張することなく
ひっそりと佇む
私はそんな花たちが何よりもきれいに思えて好き
繊細な花_58
‘’君が悲しい、と言うならば
私は今すぐにでも会いに行って
強く抱き締めよう。”
そう私が言ったあとの君の表情は
どこか物悲しい雰囲気を漂わせた。
何故そう悲しい顔をするのか
気になって仕方がなかった。
ある朝、散歩をした。
天気が良かったのと、
運動不足解消のためだ。
道端には
小さな青の花が咲いていた。
私はゆっくりとその花を観察した。
しばらく立ち、気づいた。
私は優しさと欲を履き違えていたのだと。
繊細な花
繊細な花は、あの花に憧れた。
あの花は、繊細な花のことを
白くて小さくて可愛いと言った。
繊細な花は、あの花のことを
色がキレイで目立って美しいと言った。
繊細な花は、あの花のようになりたかった。
どんなに背伸びして咲かせても
目立たなくて気付かれない。
可愛いじゃなくて美しく咲きたかった。