『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
電車に乗って 終点まで
初めての路線
聞き慣れない名の駅たち
沿線の病院や菓子店の広告
ここで暮らす人たちの纏う空気
踏切の音も違って聞こえる
乗客もずいぶん減ったらここが終点
知らない駅の改札を抜け
知らない街の商店街を歩く
ずいぶん遠くへ来たような
風に混じる潮のにおい
ああ、海が近いんだ
商店街を抜け 路地を抜け
堤防まで行こう
手を繋いで走り出す
広がる海を眺めながら
胸いっぱいに息を吸い込んだ
きっと忘れない 小さな旅
「終点」
#191
家出した。
持ち物はスマホだけ、心許ない衝動だ。
目的もなくバスに乗る。
けれど…
「お前らぁ!大人しくしねぇとどうなるか…わかるな?」
バスジャックとバスジャック犯。
突然のアクシデントに"行き先"が決まる。
「見せしめだ。この婆ちゃんをよく見てろ」
犯人が握るサバイバルナイフは
夜間の信号の赤をギラリと反射する。
犯人と、ポケットの中の飴をくれたお婆ちゃんは
手を伸ばせば、すぐ届く距離。
俺は
この時、悔いのない人生の終わりを決めた。
#終点
あの人の、人生の終点が、ずっと遠くにありますように。
人生に一度は、どこに着くか分からない電車を
終点まで乗ってみたいなと思うときがある。
そして、終点まで乗って着いた場所を探検したい。
私は、そういうことをするのがとても好き。
友達と行くのではなく、1人で自由に行きたい。
音楽を聴きながら景色を見て、電車に揺られたい。
これらの想像は私に限界が来た時によく思うこと。
「変だと思われないようにしなきゃ」
私はこれを意識する度、とてもストレスを感じる。
多様性を認めようと言う割には、みんな必死で
自分の他とは違う個性や、真の意見を隠す。
みんな自分を抑圧する。
みんながするから、みんなと逆に正直に振る舞えば
なぜか浮いてしまう。
どうしてこんなのが出世術なのか。
こんなののどこが出世術なのか。
こんなので出世してどうなるのか。
どうして周りに合わせるために
個性を抑えないといけないのか。
自分に正直に生きただけで
どうして自分の居場所がなくなるのか。
心からこの出世術を使う私を美しくないと思う。
身の保身のために、私が美しくなれない出世術を使う
屈辱とストレスはとても大きい。
その出世術から逃れるために
たまに
私のことを1mmも知らない人達がたくさんいるところへ
どこ行きか分からない電車を終点まで乗って、
どこか分からない場所で誰の目も気にせず、探検したい。
と昔から思うことがある。
一時的な解決でしかないし、
時が経てば、また、出世術を使わなければいけない
元の場所へ帰らないと行けないから
もっといい方法は無いものかなと日々考える。
『終点』 No.115
気づけば、私は電車に乗り込んでいた。
とある秋の夜のことだった。
家に居るのが苦しかった。なにより、辛かった。
だから、ここを出てやると言い切って、僅かなパンと貯金箱を乱暴にもって飛び出してきたのだ。
冷え込んできた駅の錆びたベンチで横になる。
ハンガーに掛かっていたコートがあってよかったと本当におもった。
それから、目を閉じた。近くの草が広がる所からは、優しい虫の音が響く。
お腹がすいたな……。でも、このパンは明日ようだ。あぁ、懐かしい……
こんな時に思い出すのがお母さんの笑顔なんて、、
悔しい。
ぎゅっと目をつむった、その時だった。
キーーっと、大きな音が、静まり返ったさびれた駅に響き渡る。
はっとして目を開いて、私はとても驚いた。
え……?
そこには、立派な電車が止まっていた。
さぁ、おいで……とでも言うように、電車がプシューと音を立てて扉を引く。
ふらふらと電車へ近付く私。
顔に電車の光りが青白く反射する。
乗り込んだ途端に、電車のドアがバタンと閉まって正気に戻った。
嘘、嘘!乗っちゃった……!
どうしよう、発車してる!!
焦って足がもつれ、手すりで強く頭を打った。
そこからは、何もわからなくなった───
どれくらい経っただろう。
電車はいつの間にか止まったみたいだった。
不思議なことに、私は電車のソファの上で横になっていた。毛布も、かけてあった。
カーテンが開いてあったので、電車には朝の光が差し込んでいた。
だから、すぐに気がついた。
最初は少し怖かったけれど。
そう、
電車内にはツタやら苔やらがびっしり生え、ソファも綿が飛び出ていた。車体は全体的に寂びていて、電気は割れていた。
この電車は、最初からこうだったのだろうか。
いや、でもこの毛布は?
出発したはずなのに、外に出るとただの山中の駅に帰っていた。出発点から動いていない?
のちのち調べて分かったのは、
あの駅は何十年も前に廃線になったこと。
それから……
ときどき車掌さんの霊が、人を乗せて終点までさらっていくそうだ。
車掌さんの気まぐれで、私は助かったのだった。
人によって終点は違うと思う
夢が叶ったとき。不可能が実現できたとき。
大切な人に看取られたとき。人それぞれで良いと思う。だがその終点を迎えるには努力が必要だ。
努力をしなければ夢は叶わない。努力をしなければ不可能は実現しない。努力しなければ大切な人はできないし看取られもしない。人生は努力の積み重ねだ。私は努力をしない天才より努力をする凡人のほうが人としてできていると思う。だから私は終点を迎えるために努力をする。
2023.08.10#5
#終点
終点~終点~
はじまりの駅
終点
つい、うたた寝をしてしまっていたらしい
気が付くと終点の駅に着いていた
家からは二駅隣の駅だ
そう考えると、
そんなに遠くないはずだけれど
すごく遠いところまで来てしまったよう
知らない土地の感覚に
心がざわめく
幸いにもまだ折り返しの電車がある
だけど、あえて駅を出た
うたた寝のせいか、思ったより元気だ
これも何かの縁
ちょっとした夜の冒険をしてみても
問題はないだろう
私が名前を書く時は、『.』をつける。
英語のピリオドみたいな感じ。
私の名前の画数は最悪らしい。
人生の旅半ばにして全てを失うって言われた。
それが、占い師だったり、姓名判断の本だったり…。
なんでそんな名前にしたんだ!
と、母に詰め寄ったら、
「産まれる前に決めてた名前があったんだけど、生まれたあなたの顔を見て、コレだ!って思っちゃったの」
と、ただの産後ハイで決まったらしい私の名前。
画数が悪いからで名前を変えるとかできないよねぇ?
どうしたもんかと考えていたら、戸籍は変えずに普段に名前を書く時に一画、減らすか増やすかしたらいいと聞いたから、簡単に点をつけるようにした。
知ってか知らずか、私の父も画数が同じ。
父、50代にして母と離婚し、私は母方についた。
父とは、しばらくは連絡をとっていたものの、父の故郷である、日本の隅っこにある島に帰ったと聞いてからはとんと連絡を取らなくなった。
だから、今の父の暮らしぶりはわからない。
全て失ったのか、家族を失っただけなのか。
私と同じ画数の父と、私は同じ人生を歩むのか。
名前の最後に点一つ付けただけで人生変わるもんか。
と思うし、
画数だけでなく、私は父の血を受け継いでるから似たような人生になる気がするし。
そもそも画数なんてアテにならないかも。
有象無象と考える。
そう言うのも何かの因果、私は熟年離婚を画策し、子供達が巣立ってからが私の人生の始まりって思ってる。
そうしたら、氏が変わるかもしれない。
人生丸ごとひっくり返るかもしれない。
全てを失うかもしれない。
人生の旅半ばに全てなくなっても、終点はどうかわからないじゃない?
鉄道には終点がある。お客を乗せて目的地まで乗せていく。小説も終点がある。いろんな終点の種類がある。人生にも終点はあるかもしれないが自分から終点してはダメ。どんな困難苦難にも負けずに。きっと生きてればいい事あるよ。
好きな物は、とことん好き
だけどいつかそれが、ろうそくが消えちゃうかのように、興味も薄れていく。
だから好きになるのが、とても怖かった。
君が好きな思いも、いつか消えちゃうのかなって
君への愛は本当の愛なのかなって思っちゃって
好きな君を無理矢理嫌いにした。
君も傷つく前に捨てちゃうなら今だよ?
こんな私を好きになってくれてありがとね
さよなら、ちゃーんと愛してくれる人の元で幸せになるんだよ
バイバイ
終電で僕は旅立つ
行き先は終点だ
もう家には帰れない
いつの間にか寝ちゃってた。
目を開けると、吊り革をにぎって立っている、
私と同じ高校の生徒たち。
よかった。まだ着いてないみたい。
しばらくぼーっとしていると、私の前に座っている学生が
ボタンを押した。
次、止まります
また今日もここで降りるのか。
なんとなくまだ乗っていたい。
終点の景色を見てみたい。
この体験は
人生の中の1ページに過ぎない
って言った?
そうだな…
この人生自体が
永遠という物語の中の
1ページなんだよね
〜終点…?〜
この星で
人生をくり返してきた僕達
そういう僕達にとって
終わりはない
終点…?
の意味が
わかってもらえたかな
そして
元いた世界でも同じ
人生の終わりとは
卒業なんだ
その人生で学ぶことが終わって
次のレベルにあがる卒業
だから皆にお祝いされるんだ
目指すは終点
電車に揺られて
ガタゴトと
その先また乗り換えて
人生も同じだな
なんて考えたりもして
ガタゴトガタゴト
揺られて
たどり着いたそこは
折り返しの
スタート地点
(2023.08.10/終点)
人生には必ず終点がある
すぐ近くに終点がある人や
物凄く遠いい所に終点がある人も居る
私だったら、本当は遠くの所にあるはずの終点が他人によって近くに持って来させられ終点に着くだだろう、、、
「こっちには、銃があるんだぞ!!早く金持って来い!!」
「分かってます、落ち着いて下さい!!」
「うるせえぇ!!」
パンッ、、、
「うぅッ、、、」
キャァァァ
「(あぁ、、、もっと生きたかったな、、、)ポロポロ」
この様に、、、
自分の終点は誰が見るの
私は、あなたの終点を見届けた
私は、どうするの
終点は、突然現れることを知った
人生どこで終わるかわからない
今を大事に生きて、どこかで終わってしまう時に後悔のないように毎日を過ごしたい
舞
でもどっかで…心のどこかで死にたいってまだ思ってる。
愛されたいって思ってる。
あなたは、私のこと愛してくれるよね?
約束したんだもんね。
親たちは私じゃなくて兄貴の方に行って。
人生の終点はまだ先の方かな。
でも私、性格悪くないから。
歪んでなんかいないよ?
ただ私は愛されたいだけ。褒められたいだけ。見て欲しいだけだから。
そして、幸せな気持ちのまま死ぬことだけが私の望み。
たったそれだけ。
平日の朝。
今日も仕事があるくせに、
連絡もせず始発の電車に乗った。
ただつらいことから逃げたくて
仕事にもう触れなくていいのならば、
どこへだって行きたくなった。
電車に乗らず飛び降りれば良かったのではないか。
そうすれば、私たち人間なんか直ぐに死ねる。
会社に行かなくたって済む。
何も損なんかない。
私のクソな人生やめてしまおう。
最期に
今日、たくさん色んなところに行こう
人にやさしくするのをやめよう
偽善者だった私をさらけ出そう。
今日の電車が終点に着き、また明日。
私の人生も、終点を迎える。
『終点』
終わりと始まりを告げる時計
蛇の座してら
針の上