突然の別れ』の作文集

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突然の別れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/19/2024, 10:09:36 AM

私はとても臆病だから

その時がいつ来てもいいように

さよならのイメージを持って誰とも付き合ってきた

悲しみがやけに膨らまないように

しがみつかなくていいように

自分可愛さに心に保険をかけてきた

その日を想像もできないほどの人に出会った時

どんな手立てを講じるか

今の私には計り知れない

5/19/2024, 10:05:05 AM

突然の別れ


彼氏から急に誰もいない教室に呼び出された
急に何かと思えば彼氏が
「好きな人出来た。別れて」
3年付き合っていた彼氏から急に別れを告げられた
「なんでなの?」
言い返したら彼氏は腹たったようで「なんでもねぇ」と言いながら去った

翌日__

彼氏は病院で亡くなった

5/19/2024, 10:03:06 AM

突然の別れ

急に連絡が途絶えて
電話したら
もういない
突然の別れ
仲良くしてたのに
寂しかった
今でもあなたと
いた日々を
思い出す

なな🐶

2024年5月19日1285

5/19/2024, 10:02:01 AM

突然の別れ。
言い残したことしてあげられなかった後悔を残さないように。
今日一日を大切に共に生きていく。

5/19/2024, 10:01:23 AM

突然の別れ


あの日僕のかわりに

空が泣いた


突然の別れ

5/20/2023, 2:40:42 PM

お題:突然の別れ


眠くなって朝まで寝ました
貴女も昨日の深夜に寝ました
私は起きて朝の光を浴びました
霜柱は日があたりきらきらと
軒氷柱からは水がぽたぽたと
皆の座ってる畳の上にも、ぽたぽたと、、、、、、

しかし貴女は起きてこない
何度ゆすってもなにもない
ただ穏やかに寝ているのです

お昼になりました
私は汁とご飯なんかを食べました
お腹がなって、皆が昼になったことに
さっき気づいたばっかりです

しかし貴女は白米に手をつけない
困ったものですね、本当に
ああ本当に
水くらい、飲んだって良いじゃ、ないですか
このまんまでは、灰色の、煙に、なっちゃいますよ

貴女が運ばれていきました
綺麗な衣に身を包んで
綺麗なお花に囲まれて
貴女は空に溶けていきました
灰色の虚しいものになって、、、、、、

5/20/2023, 10:17:29 AM

もうあの日常が戻ってくることは無い

廊下に立てと怒られたあの日

理科の実験中に3ばか娘と命名されたあの日

高校受験を背中いっぱい押してくれたあの日

私の心の支えだった。

単純だからさ
大好きな先生の科目のテストはいつも高得点だったんだ

高校2年生の春。

大好きだった中学の担任の先生が朝起きてくることは無かった。

寝ている間に心臓が止まってしまっていた。

あまりにも突然すぎる別れに心が追いつかなかった。

【どんなに辛くても夢のために頑張る】

ねぇ。その約束私が守らなかったから?
辛くて逃げたくて、学校サボったりしてたから?

守れなかった約束は今も私の足にまとわりついては絡まってやがて解くことさえ忘れていった。

#突然の別れ

5/20/2023, 9:59:53 AM

『突然の別れ』
(男性同士の恋愛を匂わせていますので、苦手な方はお逃げくださいませ)

「おかしいなぁ、この辺や思てんけどなぁ」

「もうエエやん。みうちゃん、諦めぇや」

這いつくばるようにして探す俺に、漣はのんびりした声をかける。

俺は、榊原美優人(みうと)

そして、蓮のフルネームは古澤漣。

漣のおばあちゃんはスイス人とかで、漣も『染めてません』って文書を学校に提出するぐらいの天パな茶髪なので、女子達は陰では『ふわふわ王子』なんて呼んでいる。

ふわふわは髪の毛のこともあるけど、性格もふわふわでポヤ~としてる。

なので、小学校からの付き合いの俺は、ちょっとした保護者気分?

と言いながら、漣に近づくヤツを威嚇してるだけだけど。

で、さっきから何をしてるかっていうと、一時間程前、学校が終わって2人でチャリで遊びに行く途中、俺がトラックの左折に巻き込まれた。

とはいえ、いなか道だから、横はちょっと広めの用水路だし、トラックも軽トラに毛のはえた位の大したこと無い大きさだけど。

結局、バランスを崩して用水路に落ちただけで、怪我のひとつも無く、トラックの運チャンは何度も謝りながら行ってしまって無地終了と思ったら、漣から貰ったアイスのアタリ棒が無い!

漣は諦めろって言うけど、折角、漣がくれたのに!

使わずに俺の宝物にしようと思ってたのに!

なんて俺は諦めきれず。

「もうエエやん。また当てたらあげるし」

「ちゃうねん!漣に貰ったいうのが大事やねん。折角くれたのに」

「アタリや思てあげたけど、みうちゃんがトラックに当たりそうになるなんてなぁ。なんか、縁起悪いからもうエエて。ホンマ、みうちゃんが無事で良かったわ。なんかあったらと思うと」

確かに、無事やったから良かったと思ったほうが良いのかな。

俺もちょっとそう考え直した。

うん。

なんかあるより、漣と一緒が一番やもんなぁ。

5/20/2023, 9:47:45 AM

私は視覚障害があります。今は作業所で働いていますが、将来保育の仕事がしたいです。

5/20/2023, 9:44:56 AM

『じゃあ、明日いつもの場所ね!!』

『うん、また明日』

そう言って何度も約束し続けた明日は、
ついに今日の私たちに来なかった。

いつもの制服でいつもの小言
いつもの時間にいつもの場所
いつもの景色といつもの朝日

全部いつもと一緒だったから、
異変なんてものは特別目立ってしまう。

「ねぇ、どうしたの…その格好」

開口一番に出てきたのは『おはよう』じゃない。

「ごめん」

「ごめんって…ごめんじゃないよ!!
なんで、なんで男子の制服なんか着てんの!?」

「だって、僕は『男』だから」

そんなの、知ってるけど
でも、そんなの知らないよ
昨日までの君はちゃんと『女の子』だったのに

〜突然の別れ〜

5/20/2023, 9:40:32 AM

【突然の別れ】

どんな言葉も告げられないまま、顔も見られないまま、突然の別れがやってきたとしたら……
やはり自分は後悔するだろうか。きっと実感がわかず、信じられないと嘆き、しばらく落ち込むかもしれない。

でも、別れる際に、決して言葉を交わす必要はないし、顔を合わせる必要もない。
どのような別れ方を望むのかは、全て当人次第なのだ。
大事なのは、自分が納得する別れ方ができたかどうか、ではないだろうか。だからこそ、自分にとって不満足な別れ方になってしまった時に、取り返しがつくように、少しでも自分が納得できるようにするために、人々は、遺書を残すのかもしれない。

5/20/2023, 9:36:20 AM

――突然の別れ――


「ブロック」
震える指はその文字の前で止まってしまう

自ら友達になりたいと言った人を
自らの手で切ってしまうことが
果たして許されるのか

ずっと
ずっと
誰かにとって
「都合のいい自分」

後悔して後悔して
心をえぐられながら
無視されても無視されても
作った自分は話し続けた

これは愛だと押し付けられ
幸せなんだと思い込み
愛すことすらままならないまま
別れを望むようになった

貴女はそんな気持ちでしたか
心無い私を切り離したいと
思い続けていたのでしょうか

もしまた会える日が来るなら
ただ
この荒れ狂った世界の中で
言葉も交わさず一緒にいたい

余命は嘘であってください

5/20/2023, 9:12:41 AM

【突然の別れ】

先日、突然父が死んだと告げられました。
自尽だそうです。

父にはあまり会ったことがありません。離婚しているから。
3歳になる頃には既に父という存在はなく、母親と自分と妹で生きてきました。

そんな事だから悲しくないはずなのに、死んだことを聞いたとき、なぜか頬を冷たいものが流れました。

今日も、明日も、明後日も。ずっと父は知らないどこかで生きている。たまに私のことを思い出してくれているかも__

なんて、意味無い妄想をしていたのですが、やはり妄想で終わりました。

父は私たちのことなんてどうでも良くて。自分が楽になりたいだけで。
私たちのことなんて考えず、借金を作り自分から進んで死んで。

これがまだ、5歳や6歳の頃ならこんなに落ち込まずに済んだだろうに、ここまで成長させておいてから死ぬなんて。
本当に興味がなかったんでしょうね。
私はまだ、貴方の事を父だと思っているのに。



亡くなった人に色々言うのもいけないですね。
あまりにも突然な別れすぎてむしろ悔しいですが、ひとつ聞きたいことがあります。


「母や私、妹のことを愛していましたか」

5/20/2023, 8:58:41 AM

考えたくなかったよ
こんな風に消えてしまうなんて

どんな言葉を投げかければよかったの
どんな優しさを与えればよかったの

どうすれば君を引き留めることができたの
僕の傷になることが君の願いだったの

止まらない涙を望んでいたの
永遠に癒えることのない
傷痕として遺ることを願ったの

きっと違うと思いたくても
僕はもう思えないよ

#突然の別れ

5/20/2023, 8:53:55 AM

家で過ごすときは常に一緒。
彼を呼べば彼女も一緒に連れてきて、寝るときも寄り添っている。
それなのに、彼女を連れて歩いているとき、彼女が何かに引っかかったことに気づかず彼が引っ張ってしまい、彼女が…。
何が起きたかわからない彼は、バラバラになった彼女をただ見つめる。
俺は、大好きなぬいぐるみの彼女と突然の別れをした彼、愛犬を慰めようと抱きしめた。

5/20/2023, 8:49:09 AM

【突然の別れ】
いつも"なにか"に怯えて、悩んで、疲れている。
その"なにか"がなんなのか分からなくて怖い。
探してみようか。

嫌な人間なんて関わりやしないから違うし
恋するような人間もいない
友達がいない訳では無い
何に私は悩んでいる?
怯えている?
分からない…
心理テストか何かで調べてみようかな。



――――あぁ…そうか…
もうわかってたんだ。
周りが離れるのを恐れているんだ。
誰かがいないと不安だから
一人は怖いから
不安なんてあればあるほど無駄だから
心の奥底に隠したんだ。

もう1度忘れることはできるかな。
胸が冷たい…
―――――――なにかの正体。そして後悔

5/20/2023, 8:41:23 AM

58〘 突然の別れ 〙

君は十年前、突然消えた。
まだ、君の体は見つかっていない。
なんでなんだろう。
なんで君だったんだろう。
どうして僕じゃなかったんだ。
なんで君を一人で待たせてしまったのだろう。

僕は彼氏失格だよ、。



君の捜査が打ち切りになってから八年ほど経ったよ?
君の服すらも、足跡すらも、小物すらも、髪の毛一本でさえも見つからない。
どこに行ったの?
なんで、君の異変に気付かなかったんだろう。
もう自分を問いつめても君は帰ってこない。
ならば、もう君のことを忘れる方が早いだろう。

なら、方法はたったひとつだ。
〖自分で自分を殺す〗。ただそれだけ。






もう、君と会えないのならば、僕は何をしたって君に会いに行く。
もう、君から離れたくないからさ。

5/20/2023, 8:31:45 AM

きみはバイト中スマホ触れないから、私だけ返信を待ち続けてる。ゆるいバイトでラッキーとか思ってたけど、きみからの連絡待つの、結構しんどいかも。

"突然の別れ"

5/20/2023, 8:12:02 AM

『じゃあまた明日ね』 




この言葉を最後にあなたはいなくなった。




突然の別れ…




『愛してる』は普段から伝えといた方がいいんだなぁ

5/20/2023, 8:10:58 AM

3000字超えてしまった。人が死ぬ話が出ます。



 例えば愛したひとが。
「あなたに会えない間、幾夜となく枕を濡らしていた」
 と独白したのなら。それか、そういう苦しく醜くぬるい心の隙を予測させるような、涙を見せるような振る舞いをしたのなら。
 空想であっても甘ったるい気持ちの良さが身を包む。
 それは、愛したひとが世では健気と呼ばれる性根をしていたのなら、とまで思考を融かす歌声だった。
 ゆっくり瞼を持ち上げる。
 酒の入ったグラス、ジョッキ、酒瓶たちは相変わらずガタついたテーブルの上で立っている。陽も落ちた薄暗い店内でステージからの光を受けてゆらめいていた。
 鼓膜に触れては脳までじんと響くその歌詞が、というよりは、声が。
 ふ、と笑って感想をこぼした。
「良い歌だ」
 自分の横に座るひとが眉を寄せて腕を引く。野暮ったく俗っぽく、嫉妬とからかい笑ってやろうか迷ってすぐにやめた。その反撃に馬乗りになって襟元を手繰り寄せ、そのうえ凄んで「いまなんつった?」と怒気を滲ませるのが、己の愛するひとなので。
「お前の調子っ外れの子守唄も聞きてェな」
 腕に触れていた指が今度は強くひねる。それでも恋人のふれあいを飛び出さない痛みに、今度は堪えきれない笑いが出てくる。
「ふ、ふふ、いや、悪ィ」
「悪ィって思ってないなら言うなよ」
「まさか。心から思ってるさ」
 それから少しばかり酒は残っていたけれど心地の良いジャズミュージックをよそに連れの機嫌が悪くなるので、店の者に勘定を済ませて外に出る。
 まだまだ宵っぱりには明るい。自分にとっては街灯も店灯も眠ってからが本番であった。
 やがて目が慣れた空と街並みから視線を横に映す。
 騒がしい夜が始まったばかりの街の中で、豊かな髪も怜悧な顔つきもいっとう好ましい。歳の数だけ嗜んだ遊びを肌に透かし見せつけるように成長している。なんて悪い人間に引っかかったもんだと呆れるには教え込んだ側に立ちすぎていた。とはいえ諸手をあげて「ようこそこちら側に」と迎えるにはかわいがりすぎた自覚もある。
 店が見えなくなってもいまだ耳に残るほど良い歌だった。がなるように大きいわけでもないのにずっと昔に下した決断を揺すってくる、力強い歌声だった。たまらず、掻き乱された胸中のままに横の頭に手を伸ばす。
「うわっ、なに」
 十や二十そこらのガキの頃からではなく、大人として数年の付き合いであるけれども。このある程度見守った存在を恋人と呼んでいいものか一時期はそれなりに悩んだものだった。
「いいや、なにもねェさ」
 しかしまあ、二人は大人で自分の人生に自信と責任を持てるので、恋人と呼ぶことに決めたのだ。
 ぐしゃぐしゃになった髪を少しずつ手櫛で直してやる。手のひらで隠れた奥から腑に落ちない文句が飛んでくるがなんてことはない。これも自分たちの間にあるコミュニケーションのひとつだ。
 恋をするなら後腐れのない奴が良い。愛ならすでに出会った、そして幾度となく別れもした、気のいい奴らにも向けている。恋人、友人、仲間、相棒、色とりどりの中からどれがマシか選んだだけ。そこに師弟か兄弟のような何か言葉に押し込められない情があろうとも、その名前は都合が良いからという理由であろうとも、自由にやっていい身の上であることもあって。
 それらの前置きを砕いて美しく重ね直した瓦礫の上に二人は立っている。
 他には向けない言葉でぐるっと包み込む気持ちで、不満げにしつつも甘んじてこの手を受ける愛するひとを、恋人と呼ぶのだ。



 もう一度店を訪れにゆく。
「酒を出すとこが朝からやってることなんてある?」
「飲み損ねたジンが惜しい」
「酒好きの奴らって意味わかんねェな……」
 ぶつくさとうるさい恋人を引っ張って昨晩も登った坂を歩いていた。
「だいたい、それなら昨日残ってたら良かっただろ。こっちは一人で帰れたぞ」
 その言葉がアルコールに強いことや飲みすぎない自制ができる意味だとしても、少し気に食わなかった。
 からかいには敏感で怒鳴るような奴だがやり返し自体はすんなり通る奴でもある。だから握った腕に込める力を強めて振り返った。けれどやはりその痛みは恋人のふれあいの範疇になるように。
 相変わらず眉間に皺があるが、その下の目はバツが悪そうに脇道のキジトラを追いゆく。自分が原因で酒が飲めなかったから今度は邪魔をしたくない、なんて心の隙は涙を見せずとも十分わかりきってしまった。
「悪いと思ってないなら言わなくていいぜ」
「……くそ」
「はは」
 夜の吐息もない空気をさいて手を振り払われる。乾いた瞳がキッと睨みつけてくるのを心から可愛らしく思う。
 恋人はもう一息の坂を駆け上がって一番上で青白い空を背に立った。
「ばーか!」
「はっ、ガキかよ」
 でもこの街に来てから一番の笑顔だったから、ガキに戻ってしまった恋人に再び倣わせるのも、きっと脳を焼く喜びの予感に満たされるだろう。
 清々しさとは裏腹に嗜めるために追いつくかと足を早める。どこに居たとしてもよそ者が目立つとすぐに要らぬやっかみを買うから。
 現に酒場が見えた頃で道すがら幼い罵倒を耳にして出てきた住人の顔に、すかさず片手を振って問題ないことを告げる。
「痴話喧嘩かい」
「まあそんなところだ」
 ほら、便利だ。
「仲が良いならそっちには行くんじゃねェぞ、楽しくねェ」
「なに?」
「真夜中に向こうの店で騒ぎが起きたんだ。警邏の連中がいるぜ。歌い子が死んじまった」
 嫌な世の中だ。あんなに上手な子が。ああ、しみったれた通りに戻っちまう。
 老人にさしかかった男はどんどん呟き落としてついには肩も曲げて「よそ者は出て行った方がいい」と言ったきり無言で軒先に戻っていった。
 熱が冷めたわけではないのに楽しみが消えたように、二人は穏やかに日常に戻っていく。揃って静かに踵を返す。
「ジン、悪かった。ほんとうに」
 もう一度捉えていた腕の先では同じように話を聞き拾っていた。
「いや、いいさ」
「歌も聞きたかったんだろ」
「別に」
 誤魔化しや諦めではなかった。
 長い旅路の中では別れはつきものだし、こうやって隣に立つ奴を選んだ以上、出会っただけの人間を強く惜しむ気持ちは湧いてこないままだ。
「ボトルの名前さえ聞けりゃあ良かった。そっちはもう飲めねェわけでもなし。歌もだ」
 行きよりずっとゆったりと歩き、キジトラのいなくなったほかは変わらない路地も通り過ぎた。
「あの子の名前さえ聞けりゃあ良かった?」
 そして愛しいひとも変わらず腕を触ってくるので本当に悪く思っているのかと疑問が頭をもたげてくる。しかしもうどうとでもなることだ。悋気もどきの相手が没したならやりようはいくらでもあった。
 元々朝っぱらから酒が飲めるとは思ってない。多めに支払って釣りも要らないとしてきたなら、その恩でボトルやちょっとしたことくらいは教えてくれるだろうという算段だったのだが。
「歌のコツだけ聞けりゃあ良かった。お前の子守唄は寝るもんも寝れねェよ」
「……嘘だろ、そんなに?」
 街の境を超える頃にはあくびを一つ。
 のん気な街だと飽きてくるし、そこに名も知らぬ歌い子の悲劇が加わったとして自分たちには些事。突然の別れなんてものはありふれて、さらに言うなら悲劇ですらない。
 次の街でも恋人として楽に過ごせたらいいと笑って肩を組む。のど元をくすぐる髪からは染みついた悪い人間の香りがした。
「だがまあ、恋ぐらいならしても良かったな」
「この誑しがよォ……そのうち痛い目に遭うぞ」
 誑し込まれた被害者本人が恨めしく顎を狙うことであるし、まったくなんて信憑性のある言葉だろう。それからしばらく無言でお互いの脇腹をつつき合う。
 すっかり姿を現しきった太陽を向いて、時々場違いなメロディを練習しながら二人は出立した。

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