『空を見上げて心に浮かんだこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
救急隊の仕事でヘリに乗ることがある。
昼夜問わず救助に行くことはもちろん、病院待機の時もある。
そんな今日は病院待機の日。
俺は病院の外に出ると、ビルの隙間から風が通った。白衣がたなびき、風の抵抗に負けじと足を踏ん張る。
風が抜けたあと、空を仰ぐと雲ひとつない綺麗な水色が、そこにあった。
俺は当たり前のように、ポケットからスマホを取り出して空に向けてパシャリと撮る。
スマホを操作して、いつものように彼女へ写真を送った。
「いい空だ……」
水色って言っても色々ある中で、俺が一番好きな色はスカイブルー。この空の水色。
それを見上げると、胸が温かくなって、嬉しくなるんだ。
同じスカイブルーが好きな恋人が心に浮かんで、心が軽くなる。
「ああ、いま会いたいなー」
俺は身体を伸ばしながら呟いた。
スマホで写真を撮れば、共有はできる。
そうじゃなくて、このきれいな空を一緒に彼女と共有したかった。
おわり
お題:空を見上げて心に浮かんだこと
上を見て口をあけると考え事がしにくくなって涙が止まるそうです。涙がこぼれないように上を向くというのは根拠があったんだと感心しました。でも現実的に上を向いたまま歩くことはできません。結局は泣きながら前を見て歩き続けるしかないんだと余計に悲しくなりました。
【青い】
空に関する言葉。
今日の国語の授業は、こんなことを習った。
どうやら空の様子を表す言葉はたくさんあるらしい。
例えば暁。夜明けを指すらしい。
教科書にはたくさんの言葉が載っていた。
どれも聞いたことのない言葉だ。
「それでは、これから皆さんにはエッセイを書いてもらいます。教科書に載っている言葉を使って書いてください。あ、自分で調べても良いですよ。」
あー、めんどくさい。
長い文を書くのは苦手だ。
「もし授業中に書ききれなかった人は、次回の授業までに書いてきてください。」
先生が嫌な注文をリクエストしてきた。
絶対終わらないじゃん、と思いつつも教科書の言葉に目を通した。
やっぱり知らない言葉ばかり。
膨大な情報量を前にして早くも頭がパンクしそうだ。
そんな少しだけ疲れてしまった私の目に、ある言葉が映った。
青天井。
青空のことを言うらしい。青い空を天井に見立てているのだそうだ。
青天井。
そういえば、あの日も綺麗な青い空だったな。
引っ越しの日だ。
当時小学5年生だった。
引っ越す直前には友達が来てくれて、プレゼントをくれた。
みんな泣いていた。
私は「みんな、そんな泣かないでよ。別に会おうと思えば会えるんだし。」と言ったけど、本当は私だって悲しかった。
欲を言えば、みんなと一緒に卒業したかった。
お父さんの転勤なので仕方ない。
車が街を発って、知らない街へ行くときにふと思った。
また会えるのだろうか、本当に会えるのだろうか。
何年か経って私が帰ってきたとき、みんなは私を覚えているのだろうか。
車窓から青い空を眺めながら、そんなことを考えた。
青天井は何も言わず、そこに澄んだ色を据え置いていた。
結局授業中にエッセイを書くことができなかった私は、学校からの帰り道にエッセイのことを考え続けていた。
エッセイの内容は決まっていないし、明日も国語の授業はある。
今日書かないといけない。
ただ、私の頭には青天井という言葉が何故か残っているのだ。
「ただいま。」
お父さんもお母さん仕事でいない。
返事が返ってくるわけではないのに、つい「ただいま」と言ってしまうのだ。
あぁ、エッセイ書かなきゃ。
そう思いつつ、私はポストを確認しようと外に出た。
これも癖だ。
ポストを開けると、そこには1通の何かが入っていた。
何だろう、と思い「何か」を取り出した。
手紙だった。
誰からだろう。
封筒の裏を見た。
友達の名前ではなかった。
親戚が送ってきたものだ。
なあんだ、と思ってしまった。
友達からの手紙は、私が引っ越してから2回ほどやってきた。
1回目は引っ越してから1ヶ月のときに、2回目は小学6年生の5月に来た。
もう1年以上、手紙が来ていない。
自分の部屋の勉強机に向かい、いよいよエッセイを書いてしまおうと意気込んだ。
しかし、問題は何について書くか。
これといったアイデアは思いつかない。
そうして結局10分ほど頬杖をついて外を眺めるだけであった。
空が青いなあ。
青天井ってやつだ。
空をずっと眺めていると、不思議と心が澄んでいく。
今頃、友達は何をしているのだろうか。
部活動には入ったのだろうか。
ちなみに自分は美術部に入った。
絵画コンテストが近づいていて忙しい毎日だ。
面白い先生はいるだろうか。
私の学校にはいる。
英語の先生で、いつも語尾が高くなるのだ。
何だかそれが面白くて授業中に笑ってしまった。
案の定怒られた。
話したいことが山のようにある。
ふと、手紙を書きたいと思った。
友達の住所なら知っている。
そういえば、自分から手紙を出したことはなかった。
たまには自分から手紙を書いてみようかな。
その前に、まずはエッセイを書かなくちゃ。
私はエッセイを書き進めた。
青天井はあの日と同じように、澄んだ青色を広げて佇んでいた。
仕事の帰り道
暗い空には
何も見えない
明日へと続く
曖昧な雰囲気が
漠然と揺曳している
様々な本当と嘘
尊重されるべき人生
安っぽい正義が
混ざり合った空を眺め
名もなき詩人達が詠う
送り火の夜に…
曇天の夜空を見上げていたら…
優しくて力強い声が胸の中へ響いた…
それは…
北の邦の方から聞こえてきた…
星は滲んで輝く…
夢なら何時も…
この胸の中…
深く閉じ込めたまま…
深く閉じ込めたまま……
…
ふるさと 松山千春
幼い千春さんの姉弟
御父様の作る新聞を
就寝前の読み聞かせ
お金が無く空腹でも
幸せな温もりを分かち合う家族
空を見上げて心に浮かんだこと
おんなじ空の下だなんて同時に見てるタイミング早々ない
白のワイシャツ姿が眩しかった
それと同時に
そのワイシャツを洗濯して
アイロンをかけて手渡す人の存在を
強烈に感じた
いつもきれいにセットされた髪型が爽やかだ
それと同時に
その髪型が崩れた姿を毎晩毎朝
見る特権を持つ人の存在を
強烈に
あの人の魅力には
左手の薬指の指輪の存在が付随する
その指輪の先に存在する人が必ず
空の上に何があるのか、なぜ青いのか
なぜこんなに見惚れるのか
空を見るたびに毎日思う
空を見上げたら如何に毎日の日々が平穏かと感じた。
こうしている間も世界や知らない所で色々と起きている。
赤ちゃんが生まれたり、老衰で亡くなったり。
はたまた平々凡々に暮らしている人もいれば、色んなものから逃げている人達もいる。
毎日が同じじゃない事は面白い事なのかもしれない。
命が関わらなければ、だが。
ある人は閃いて何かを作り出したり、
ある人は利用して更に改良したりする。
循環で物事は淡々と進んでいく。
平穏無事。
そんな毎日も悪くはない。
「平穏無事」
「空を見上げて心に浮かんだこと」
幼少期同じ環境下である期間
A.楽しかった記憶が消えていて
嫌な記憶しか残っていない者。
B.嫌な記憶が消えていて
楽しかった記憶しか残っていない者。
時が経ち、どちらが良かったと言えるか。
私は答えを知ってる。
空を見上げて心に浮かんだこと
空を見上げて心に浮かんだこと、それは高校生活に対する不安と葛藤。
学校は怖いから行きたくない。だけどなんとか気合で通学してる。毎日しんどい思いをしてまで通う必要があるのかな。空を見上げてそんな事を思う。毎朝、爽やかな空気を吸って静かに目をつむる。そうする事で心を落ち着かせ、不安を少しでも和らげようとしている。
学校が怖いというより学校の先生が怖い。学校の先生たちに何を言われるのか分からないという恐怖に駆られるんだ。
大丈夫きっと今日も大丈夫と毎日自分に言い聞かせながら通う。今日も私はきっと大丈夫だ。
「あいつの好きな色」/「あの人の嫌いな色」
お題:空を見上げて心に浮かんだこと
#空を見上げて心に浮かんだこと
#今日のお題#ありさのタイトル
まっさらな青い空を見上げて心に浮かんだことは
5月の終わりに大好きな叔父が他界したこと。じいが
いつも私にこう言っていた。ありさ、辛くなったらな、空を見上げるんだよ、じいちゃんもな
ばあがいなくなってじいもよ心がまだ塞がらないけれどよ、ばあはいつもじいの心の中で生きてるって信じてんだ。その時のじいの横顔はどこか、寂しそうで悲しそうな顔をしていた。たまに青い空を見上げて呟くの。じい、ばあ。ばあちゃんたち。私ね、もう
立ち止まらない。自分の力を出せる分だけ出して夢に大きく羽ばたくの。私の病は治ることないけれど前向きに生きていきたい
今は絵本作家か小説家になりたい。
ベストセラーにはなれなくても
売れなくてもいい
自分の病をしってほしい
そんな思いでかいてる。
空を見上げて心に浮かんだこと
今日も雲がある。黒い雲。
やはり、梅雨だからだろうか。
今は少し、青い空が恋しい。
空を見上げて心に浮かんだこと
朝。
1日の始まり。
カーテンを開けて、ベランダに出る。
夏の朝は早い。
ちょうど朝日が上ったところ。
その朝焼けは夕方のような切なさもあって、でも風が陽の光が、これから始まる1日を感じさせてくれる。
早起きのあの人もきっと、同じ空を見ているに違いない。
今日も1日頑張ろう!
お昼。
学校でのお昼を終えて、廊下の窓から顔を出す。
日陰だから涼しい。
ここは田舎だから、新緑の匂いがする。
向こうの校舎に想い人が歩いている。
学校の副会長だから、たくさんの書類を抱えていて、その姿がかっこいい。
私は大きな声でその人の名前を呼んで、手を振った。
彼は少しばかりキョロキョロして、私のことを見つけた。そして手を振り返してくれた。
真夏の青空はどこまでも青い。
嬉しいなぁ。
夜。
週末だから、明日は土日。
好きな人に会えないのは寂しいけれど、会えない時間が愛を育むって、今日見たドラマの台詞にあった。
ベランダに出ると星が見える。
真冬の凛とした寒さの中で見る星も好きだけど、
夏の、少しばかり涼しくなった夜風にあたりながら見る星も格別だと思う。
あの人も同じ星を見ているといいな。
手を伸ばせば、届きそう。
そう思って手を伸ばす。
また月曜日、彼に会える。
空を独り占めできるから、平日昼間のサウナが好きだ。
大浴場に入ったらまずは全身を綺麗に洗う。
公共の場での衛生的な理由が大部分だろうけど、
私はこの「身を清めるような感覚」が好きだ。
それに体がまっさらな方が、
サウナで汗をかいている実感もひとしおな気がする。
メインイベントのサウナに入る前に、
水風呂の水を手桶で掬って全身にかける。
シャワーで温まった身体を冷たい水でしめてから、
サウナの重い扉を開ける。
サウナに入ること自体は正直気持ち良くはない。
蒸し暑い空間にずっと居られるほど鈍感でもない。
室内テレビで流れている、さして興味もない
お昼のワイドショーを見ながら一人じっと座る。
5分もすれば、「もうそろそろ」と「あと少し」が
頭の中で戦いだす。
サウナから出れば水風呂・スポーツドリンク・外気浴
の天国が待っている。
もちろん汗をかけばかくほど気持ちが良くなる。
「もうそろそろ、いや、あと少し…………
CMになったら外に出よう」なんて。
外に出たらまずはスポーツドリンクを飲む。
サウナで乾いた身体に染み込んでいく。
指の先までドリンクが染み渡るような
不思議な感覚になる。
次は水風呂。
恐る恐る身体に水をかけて、
少しずつ冷水に慣らしていく。
いつもより全身が敏感になっているような気がする。
全身を水風呂につけた頃には、なぜか身体の内側が
じんわりと、温かいともなんとも言えないような
感じになる。
あれだけ恐々と水に浸かったのに、
少し慣れれば身体をもぞもぞと動かして
さらなる冷たさを求めている。
とはいえ浸かりすぎも毒な気がするので、
1分半ほどでさっと出る。
最後は外気浴。浴場の外に設置された
「ととのいスペース」へ向かう。
外気浴用のスペースと言っても、露天風呂の横に
背もたれと肘置きがついた椅子が置いてあるだけだ。
それにどかっと座り、もう一度スポーツドリンクを
飲んで、周りに誰もいないのをいいことに
作ったような所作でゆっくり天を仰ぐ。
高い壁に切り取られた空は、私だけのもの。
空までをも独り占めした気分になる。
普段は何とも思わない雲の流れを、ただ眺めるだけ。
あるときはゆっくり、あるときは早く流れるそれを
見て、
「いま、ここに生きていること」
をはっきりと自覚させているのだ。
見上げれば、大空に包まれて。
ちっぽけな自分でいることに感謝する。
そして今日も深呼吸。
…自分が、このアプリをダウンロードして、初めて投稿した三行。
約半年前、思えば、これを書いたのは病院での検査帰りだった。
手術が必要との話が出て、憂鬱な気持ちを抱えて自宅に帰る途中、ただただ、空を見上げて心に浮かんだことを描いた。
描いた後で、心が少しだけ軽くなったことを覚えている。
そしてまた先日、新たに手術の話が出て、それに対する思いを前回の投稿で吐露したが、その投稿にいつもよりたくさんの❤が付いたことに感激している。
二度もこのアプリに救われた訳だ。
誰に言ったらいいのかも分からないが、ありがとうございます。
あのタイミングで書くことを始めた自分にも、ハナマルをあげよう。
そうだ、見上げる大空に比べれば、自分なんてホントにちっぽけな存在だ。
そんなちっぽけな自分の悩みなんて、さらに小さい。
大空に包まれて生きるたくさんの人々が、当たり前のように抱えてるもののひとつに過ぎないだろう。
だからここは深呼吸して、ネガティブに深刻に考えるのはやめて、ちっぽけなりにのんびり生きようぜ、みたいなことが言いたかったんだろーなー、と思う。
…よく覚えてないけど。
世界を動かすような偉大な存在ではなく、たった三人と三匹の家族を守れればいいんだ。
いや…なかなか責任重大だが、ここまでやってこれたんだから、これからも同じように自分なりに頑張っていけばいいだけ。
無理することもない。ちっぽけな自分のままでいい。
そして、今日も深呼吸。
後輩に託した私の大切なもの
その日はとても空がきれいで色鮮やかだった
空を見上げたらあの約束した
あの日を思い出す
今、あの子はどうしているだろう
次はあの子が託す番だね
見上げた空は果てしない。
どこまでも高く、何よりも大きい。
あんまりにも遠くて、自分の無力さを思い知る。
いくら足掻いても、決して届かないとわかってしまう。
わかっているのに、手を伸ばしてしまう。
いつだって、空は僕らの上に広がっている。