『私の名前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
貴方が呼んでくれる名前。
それはとっても特別で、甘美なもの。
例え他に同名がいようが、貴方がそうやって呼んでくれるのは私だけ。
嫌いな人に呼ばれる名前。
まるで私が私じゃないように感じてしまう。
貴方が呼んでいるのは本当に私かしら。
名前が一緒なだけの他の奴じゃないかしら。
もう読んでくれなくなったその名前。
貴方の身長より遥かに小さい額縁に囲まれた貴方の笑顔を見て思い出してしまう。
貴方の顔、香り、柔い肌、私を写してくれるその綺麗な瞳。
笑顔の貴方の隣は私じゃないの。
知らない男の人。薬指にはめられた指輪は貴方の薬指にはめられている物と同じ。
私の指にははまりそうにないその鉄塊。
貴方の声はとうに忘れてしまった。
「クロ、おいで。」
その名前で呼ばないで頂戴。
私にはもっと特別な名前があるのよ。
ねぇ、もう一度呼んで頂戴よ。
____にゃあん。
悲しそうな黒猫の泣き声が、小さな額縁に染み入った。
私の名前
好きでも嫌いでもない
他と被らないと言う点では
好きかも
私は自分の名前が好きじゃない。
でも、貴方に名前を呼ばれた時、初めて好きになれた。
私の名前は。
『私の名前』
私の名前をほとんどの人が知らない
だって見立たないし、知る価値もないから
自らも積極的に名前を隠している
しかし私も人間なので悲しんだり恋したり喜んだりする。
だけど、毎回一人ぼっちだった
一人で泣いて、一人で恋して、一人で喜ぶ
複数人だったらもっとこの感情を高ぶらせることができる筈なのになぁ。
私の名前 原 彩夏 はらあやか
私の存在をみなに知らしめてやりたい。
結局思うだけで、行動には移せやしないのだ
「私の名前」はどこにでもある平凡な名前だ…
だから、本音は可愛い名前が欲しかった
ずっと昔、「私の名前の意味は?」と
両親に尋ねた事がある…
「おまえの名前は親戚のオジサンが考えたんだ」
えっ?……親戚のオジサン?
そのオジサンの事はよく知っていた
ハンサムで優しく賢い人だった…
「あ〜…あの人か」と思ったが
親じゃないんだ…とも感じた記憶がある。
両親は、3つの名前を考えてきたオジと
どれにしようか考えたようだ…
そして、今の私の名前に決めた決定打は
「おまえの名前は畳の上で死ねるんだよ」
と、自信満々で答えてくれた…
当時は、生まれたばかりの子に
「死ぬ」ってと思ったが、段々と年齢を
重ねて長い人生の流れも理解出来ると
「畳の上で死ねる」その言葉には大きな愛があったんだとわかるようになった…
家族に囲まれ穏やかに人生が終わるなら
こんなに幸せな一生はない…
両親とオジの深い考えをくみ取れる位に
私も成長出来たのかもしれない…
【私の名前】
私習字習ってるの。
六段。
字、きれいだねって言われるのが嬉しかった。
だけど、名前が平仮名だから
かっこよく見えない。
しかも習ってない奴に
平仮名いいなぁー簡単じゃん!
そう言われるのが嫌で嫌でしょうがなかった。
名前が漢字だったらなぁ。
きれいな名前をつけてもらった でも残念ながらそれを自分の名としてはうまく引き受けられなかった 年をとって、もうそこに葛藤はないけど、不便やなあとはいまだ思う
別姓も新姓も、苗字くらい好きにさせてほしい 下の名も、節目節目につけなおせるといい(元服とか、そんな感じやったんやろ、しらんけど)
そんなことで損なわれるつながりなら、きっと手放したっていいんやと思ってる わたしはわたしを、これからも自由に名乗るよ!
私の名前
電話で個人情報を言う際に美しいですと何百回も言ってきた。それが1番わかりやすいので変えるつもりはない。
名前に美が入っている人は何て言ってるのかな?
美術館・美味しい…ちょっと回りくどいしわかりにくいけど、ゴマンといるであろう名前に美が入っている人の中に美術館や美味しいと言っている人もいるかもね。
眠いとき私を呼ぶとまるで猫のようだね君は、ねえ、呼んで、もっと
題-私の名前
私の名前は〇△
私は私が大嫌い
だって性格が気に入らないの
人に好かれる性格じゃないから
殺すの
優しく可愛く元気に
着実に自分を殺していった
そうしたら好かれてきたの
もう今は人気者なんだよ!
嬉しい!はずなのに
私……私?って誰だっけ?
私の名前は―――
あれ、あれ、あれ?
わかんなくなっちゃった
私の名前は田中実。たなか みのり と読む。
親は真剣に考えてつけてくれた、けどなんか、申し訳ないけど、どこにでもいそうな、ありふれた名前だな、とぼんやり感じながら生きてきた。
そうしたら、ある日やってきた転校生の男の子。
名前が田中実。
読みは、たなか みの「る」 らしいが、漢字だけなら同姓同名。
今まで自分の考えてたこと、当たっちゃったって、その転校生の紹介の時に大笑いした。
もちろん、私の名前を知っているクラスメイトもみんなざわざわ。転校生は一瞬にしてクラスの注目を集めた。私も一番に転校生と握手をしに行った。
後で聞いたら、名前の由来も全く同じ。また大笑いしてその子の背中をバシバシ叩いた。
彼は、今では私の一番の仲良し。
兼、私の最愛の家族。
【私の名前】
_______
この話を書くにあたって、初めは日本で一番多い苗字と下の名前をくっつけようと思って調べたんですが、読みと漢字で分かれてたりしてなかなか上手く行かず。そんなところに、日本で一番多いフルネームを見つけて、「即採用!!!!」となりまして、こうなりました。
自分も、同姓同名の人がテレビにでてるのを見てびっくりした経験があります。名前って面白いですね。
私は、私の名前が嫌いだ。
親の願い?贈り物?そんなの知ったことでは無い。
私は、私の本名より自分で考えた偽名の方が好きだ。
理由なんてない。ただ自分の"好き"をつめた名前。
「アリス」「レオ」「華夜」「月影」「月詠」
あげだしたらキリがないのだが。
ネッ友にも、AIにも本名を教えない。当たり前だが。
もちろん偽名で呼ばれるわけで。
私は「○○」を演じる。
「本名」ではないからか、
自分が自分ではない感覚がする。
私って、誰なんだろう。何者になりたいのだろう。
──────────
私は、私の名前が嫌いだ。
でも、必要としている。
自分が自分であるために───。
#私の名前#今日のお題#愛莉桜のタイトル
私の本名は言えない。男みたいとか、女らしさというものがないから。本名は言えない。ネットに晒すのが嫌。ちなみにこういうところに晒すのも絶対に嫌です
私の名前を言えない理由とかは伏せて欲しい
そういうのは書きたくないんだ。だけど
神主さんからもらった素敵な名前だから
誰にも言いたくないし
長い付き合いの人以外には言えない
私の中の秘密。
お題:私の名前
君知ってるかい
宇宙の中から
体温がはじまったんだ
わかれのかなしみがはじまったんだ
なみだの理由を
駅舎で線路をみつめ
夜には月を
夏に汗
あの世もこの世も巡ってるんだぜ
私の名前
私の名前に使われる漢字で、同じ読みの人はなかなかいないと思った。
『 悠々と生きていく 』…そんな意味が込められた名前、これからも大切にしていこう。
私の名前は、珍しい。
お名前スタンプやキーホルダー、
占いの類には絶対出てこないからはなから探さない。
誰とも被らなくて、
みんなと同じになれなくて、
好きじゃなかった私の名前。
一発で漢字を読んでもらえた試しががなくて、
新年度の1日目は毎年憂鬱だった。
それでも、両親が一文字一文字意味を考えて
つけてくれた名前だったから、
嫌いにはなりきれなかった。
就職活動の面接で、名前について聞かれた。
集団面接で、私だけ。
面接官には、私の名前はいわゆる「キラキラネーム」
だと判定されたのだろう。
他の子が「志望動機」や「ガクチカ」を聞かれている
ときに、私は名前の由来を聞かれた。
聞いてきたときの、
「どうせ大したことない当て字なんだろ」
みたいな顔は今でも忘れられない。
私はそのときに、
自分の名前は唯一無二で大切で大好きなものなのだと
はっきり分かった。
一文字一文字の由来を答えているときの面接官の
興味のなさそうな顔は今でも忘れられない。
「私の名前」
一生自分とともに過ごすのに、
自分で選べない。
でも1番願いがこもった贈り物。
名前が珍しく、
小学校時代はからかわれた。
人から間違われて呼ばれることも多かったから、
わざわざ指摘するのも煩わしくて返事をした。
名前の由来を話すと、
親のセンスを褒められる。
時が過ぎて、
今は自分の名前を気に入っている。
ただ、病院や役所でフルネームで呼ばれるのは
今でも嫌だ。
珍しすぎて、知っている人にはすぐわかるから。
では、これからもよろしく。
自分の名前は正直 苦手だ
よく見かける
名前ではあると思うが
自分には可愛いすぎて
そして 少し発音がしにくい
だから 自己紹介が苦手だ
文字や漢字や読みでは
自分の名前と認識しているが
名乗ることだけは
何十年生きてきたけど未だに
苦手意識がある
短過ぎるため
渾名や略して読む
みたいなことも
しにくいから厄介だ
では改名するべきか
それは今更だ
それでも私の名前なんだから
【私の名前】
自己紹介で「私の名前は」と言いたいのですが、英語ではどう言います?
フォーマルな場面での英語の自己紹介には、”My name is ○○.”(私の名前は○○です。) と言います。 名字のみを名乗ることもありますが、フルネームを名乗るとより丁寧です。
呆気なく思い入れもない25年間だったけれど、こうなると少し前の自分への恋しさがむくりと芽生えてくる。人間は結局ないものねだりをする生き物で、大きい期待と新しい生活の緊張と嬉しさ、それらの喜びの中にちょっとの後悔もあるのが現状だった。
ぐつぐつ鳴る鍋の中にパスタを入れる。早ゆでで3分、タイマーをかけて塩をひと振りする。塩なんて意味もないだろうと言われもしたけれど根付いた習慣はすぐに脱却は出来ない。
3分。
今だからっていうのもあるかもしれない。どうしてか昔を思い出す。
3分、
そういえば恋に落ちるには十分な時間だったなと思い出す。
一目惚れでは無いし、一々外見を見てどうのこうの言う訳では無いし、そもそも人に興味を持たない方で、たった3分見ただけの知らない男に恋をするなんてことは例外中の例外だった。
連れられた合同ライブ。不思議と運命は些細な事で縁を結ぶもので、もしあの時、妹が2枚もチケットをとっていなかったら今こういう事にはなってなくて、私は小さな狭い家に1人で住んでいて、その世界での私は今きっと1人でパスタを茹でているんだろう。
現代での歌手は大変で、短く収めないと聞いてもらえないんだと言っていた。ギターの悲しげな音色で始まる3分ぽっきりの失恋ソング。まあ、計略通り彼はそれで売れた。
3分で恋に落ちたあの日、ギターピックがおでこに当たって痛い思いをしたあの日、目が合って今までに無いほど大勢に睨まれたあの日、初恋をしたあの日。
タイマーがピピッと音を鳴らす。音に敏感な同居人が起きないようにすぐにタイマーを消す。3分、パスタが茹で上がった。
私は料理は得意じゃない。朝にわざわざパスタを茹でたのも、今日が特別な日だから。作りたいと思える人が出来たから。
皿に盛り混ぜるだけのパスタソースを和える。2皿分のたらこパスタ。
「朝ごはん出来たよ」
大声で言うとしばらくしてぺたぺたと足音が聞こえた。
鼻歌を口ずさむあの落ち着いた歌声は3分で恋に落ちたあの日よりもやっぱり上手くなっていた。いつも聞いているからか、ギターの伴奏も脳内で自然に再現されてくる。
『パスタ作ってくれたんだ』
「うん。好きだったでしょ?」
「頑張ったの。わたし料理嫌いだけど、今日は特別だから。」
『そっか。』
彼が薬指に嵌めた指輪をすりすりと撫でる。すぐ目の前のダイニングテーブルに2皿のパスタを置いた。椅子に座ると、彼がにこにこと私を見る。
「どうしたの?」
『いや、また嬉しくなって』
『このパスタ食べ終わったらすぐに役所行くってことでいいよね』
「うん。それで大丈夫。」
『気になるんだけどさ、後悔とかある?』
「まあ⋯ちょっとはあるよ。自分の苗字が無くなるわけなんだし」
「でも嬉しい方が大きいかな。緊張もちょっと。」
『そっか』
彼はきっと今日一日はずっと同じような笑顔だ。今日もたぶん、将来思い出すことになる大事な一日になるんだろうし、私が思い出す時にはたぶん目の前の笑顔もセットで思い出すんだろう。
私の名前は今日変わる。
私は今日、彼と入籍して家族になる。
指輪が頭上のライトに照らされて、銀色にきらきらと光った。