『私だけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
結局、私だけが好きだったんだね。
彼に別れを切り出された。
近々そう言われるような気がしていた。
だって、連絡はいつも私からだし、デートのお誘いも私から。好きと言うのも私から。
ねぇ、いつの間にか手すら繋いでくれなくなったの、なんでなの?
貴方が好きだって言ってくれた髪型、新しく買った洋服も前なら可愛いねって言ってくれたのに。
お揃いで買ったネックレス、先に外すようになったのは貴方から。
私よりいい女なんて、いなければ良かったのに。
なんて言う私は面倒臭い女だ。
そんな女、彼は好きじゃないから、私はちゃんと涙を拭って前を向く。
そんなことしたって涙は止まらないし、彼のことはずっと好きだけど。
最後に一回だけでも、こんなに好きだったのは私だけだよって言ってくれたら。
どんなに良かっただろうな。
『私だけ』
私だけが 貴方を受け止められると
いつからかそう錯覚してしまっている私がいて
私が居なくても当たり前に生きていける貴方と
私が居ないと貴方は生きていけないと
当たり前のように思っている私と
きっとそこからズレていたはずの日々の音色が
完全な無音になるのに 時間はかからなかった
私だけが私を
知っている
上手く、コントロール
しなきゃと思うのでした
😱💦💦
【私だけ】
一目見ただけで瞼の裏に焼き付いて
一音空気が振動しただけで体中が痺れて動けない
今までニセモノしかなかった視界の中で異彩を放つ存在
きみがいるはずの無いこの世界で視界は無意識に探す
きみの歌声が聞こえるだけで反射的に心臓が動く
息を殺して過ごしている中で
唯一自分を許せるきみとの時間
そんなことを知る由もないきみは
誰にでも平等に笑いかける
一方的な想いであることははじめからわかっていた
そこは問題ではないのです
どうしてこんなにも綺麗なものを前にして
他の人間は平気でいられるのか
こんなにも苦しんいのは”私”だけなのか
”私”の気が狂っているからなのか
それだけが疑問なのです
2024-07-18
【私だけ】
人の気持ちは
その本人にしかわからない
相手により“大切” “好き” の中身は違う
自分が相手に対して抱いている感情は
自分だけの想い
それが自分と相手が
全くの同じ部類とは言い切れず…
自分だけが抱いている感情だと思うと
もどかしい…
→短編・ワタシダケ
医者と患者が診察室で向かい合って座っている。
「あの、これなんですけど……」と女性患者がオズオズと右手の甲を差し出した。
一部分が抉れたように陥没し、そこから2センチほどの軸の細い灰色のキノコが生えている。
「はー、こりゃまた見事なコンナメとワタシダケですねぇ」
医者の感嘆の声に、患者が嘆き声を上げた。「どうして私だけこんな目に!」
エヘンと咳払いをして医者は診察を始めた。
「このワタシダケはいつ頃から生えてきたんですか?」
「わかりません。今日の朝、起きたときにはもうこの状態だったんです。ワタシダケって、こんなに急に育つものなんですか? それにコンナメまでできちゃって」
「人それぞれですけど、寝ている間に育ったんでしょうね。昨日、何か不満を抱えるようなことはありましたか?」
「えっと……」
患者を促すように医者は補足した。「ゆっくりでいいですよ」
患者は前日の出来事を頭でなぞるようにしながら話した。
「昨日は……仕事が忙しくて、家に帰ったら倒れるように寝ました」
「あなたの仕事で忙しかった?」
「いいえ、頼まれた仕事だったんですけど、頼んだ人は先に帰りました。それなのに私だけ残業して……、そっか! その時に思いました! どうして私だけこんな目にって!」
それまでの不安そうな顔が、突如として明るくなる。医者はその表情の変化をカルテに記入した。表情、ヨシ。
「ウオノメが皮膚の特定部位への過剰刺激から来る疾患であるのと同じく、コンナメは過剰な不満感が皮膚に芯を持って現れます」
医者はワタシダケとコンナメの境を消毒液を浸した脱脂綿で拭った。「ワタシダケには数種類ありますが、今回あなたの手に発芽したのは、コンナメを苗床とする種類ですねっ、と!」
―プチッ
「イタッ!!」
いつの間にか医者はピンセットで患者のワタシダケを引き抜いていた。
「コンナメの原因が分かれば、ワタシダケはそこに寄生しているだけなので、菌糸が少しぐらい残っていても問題ありません」
「そ、そうなんですか?」と患者は突然の痛みに目を白黒させた。
「えぇ、コンナメの最大の効果薬は『気の持ちよう』です。ワタシダケにも有効です。今回、早めに受診されたので、『気持ち』が迷ったりねじれたりせずに済んだことも大きいと思います」
「じゃあ……」
「はい、今回の診察だけで十分だと思いますよ。今日はなるべくご自身の心の声を基準に楽をさせてあげてください。うまく行けばコンナメも入浴時にふやけ落ちるかもしれません」
「ありがとうございます!」
医者は、晴れ晴れしい顔で診察室をあとにする患者の後ろ姿を見送った。
「お大事に」
テーマ; 私だけ
近頃時間の流れが変わったと思うのは、私だけだろうか。
よく「情報化社会で時間の流れが早くなった」とか言われるけど、なんというか、それだけじゃなくて。
川の流れを思い浮かべてほしい。
上流から下流へ、過去から未来へ、一方向に流れるのは同じなんだけど。
例えば川の真ん中に岩があって、そこにぶつかった水が滞留して、池のように流れが止まっている部分があったり。
例えば雨が降り出して、違う流れが混ざったり。
過去とか未来とか、今とか、一緒に混ざって、流れていくときもあれば、どこかで滞留することもあって。
眠くなってきた。
なんかよく分からないや。
そういえば夢って、この場合どこの流れにあるんだろう。
【お題:私だけ】
今寝るまでの時間は
自分だけのムフフな時間
なんだよな・・・とか何とか
妄想してる
私だけ
私だけでしょうか
と言うフレーズを思い出した
お笑い芸人さんのネタにあったはず
私にとっての私だけでしょうか…何だろう
私だけ…私だけ…
字面でゲシュタルト崩壊しそうなのは
私だけでしょうか?
あぁ、やっぱり
すごいなみんなは
どんどん置いてかれる
みんな前に、未来に
着々と進んでるのに
私だけ私だけが止まったまんま
いつまでもずっと
同じところにいる
どんどん差が開いて
いつかは見えなくなる
おいてかないでって言っても
誰も止まってはくれない
自分が進まないと
でも
踏み出すのはとっても勇気がいる
怖い、進めない
あぁ、やっぱり進めない
私だけが過去にとらわれている
私だけ
(本稿を下書きとして保管)
2024.7.18 藍
「次のお便りです。埼玉県の匿名希望さん。
【えっ待っマジウソちょっ信じられんのだけど!!
と最近テレビよりもSNS見た方が驚くニュースが飛び込んできます。
衝撃を受けるあまり、良いニュースも悪いニュースも関係なく目が潤んでしまいます。
これって私だけでしょうか?】
これは難しい問題ですね〜。そうですね〜。えーっと、多分、多分ですよ。
今日はもう早く寝てください。
そして明日からも早く寝てください。
リフレッシュして明日からもお仕事頑張ってね〜!」
『私だけ』
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ドラマや映画でみる登場人物の記憶はセピアかモノクロ。
ストーリー軸と過去軸を視聴者に分かりやすく示すためなんだろうか。
私はどんなに古い記憶でも、色も言葉も表情もカラフルに思い出せるんだけど。
いや、うん。普通か。
『遠い日の記憶』
私だけの口で息を吸って、
私だけの肺に空気が入って、
肺で吸収された酸素が、
食べたものを水と二酸化炭素に分解して、
そのとき生まれる私だけのエネルギーで、
私はこの瞬間を生きています。
なんて尊いのでしょうか、あなたも。
私だけ?
嘘つき
嘘だった。
優しさも
自分に向けられた笑顔も
優しい声も
何もかも
他の子にもそうなんでしょう
私は知ってる。
でも言わないよ
私、いい子だもん。
いい子は放ったりしないでしょ
知ってる。
だからいい子でいる。
だから、だからずっとこのままでいさせて
そして、
あなたが私だけを愛している
そんな夢を見させて
私だけHzが誰とも合わせられない話せる人などいない教室
みんなと同じじゃないと烈火のごとく怒って排斥するくせに、みんなが特別扱いをされることを願っている。
平均的で、一般的で、フラットな世界の中で、自分だけが選ばれるのを心の中で望んでいる。
みんなが不平不満や日々の愚痴をこぼす中、いつか誰かが自分を見つけて、「あなたは特別だ」「あなたはすごい」と賞賛してくれるのを待っている。
SNSやネットのツールがこれだけ流行っているのもきっとこれが理由だろう。「私だけに向けられる」賞賛が目に見える形で表れる。承認欲求を満たすのに、こんなに便利なツールは無い。
かくいう私も。
毎日同じような業務の繰り返し、ストレスだらけの人間関係。それらから逃げるようにネットの世界に飛び込んで、自分の好きな世界を、好きなものを表現する。そこで貰う「いいね」は私だけのものだ。
顔も見えない世界で送られる小さなハートのマーク。
顔も知らない誰かがくれた、小さな、けれど尊い気持ち。この通知が来るだけで、私は多分明日も生きていけるのだろう。
END
「私だけ」
どうして私だけ
どうして私だけ
何度思ったかわからない
わかってる
自分しだいだって
もっと みんな がんばってる
でも
私はみんなにはなれない
みんなも私にはなれない
私らしく生きるために
降りかかるものさえ味方にして
今日を生きよう
私だけ
この物語は、私だけの秘密の物語
毎日少しづつ書いては色をつけていく
まだまだ人に見せられるものではない
だから今はまだ、私だけのもの
いつか他人に見せられる日が来たら
この物語はみんなのものになるのかな?
それとも結局誰にも見向いてもらえず
知ってもらうこともできないのかな?
今はまだ、私だけが楽しければいい
だけどいつかは
私だけじゃない
みんなが楽しめる物語を書きたい
私だけあるものはほとんどない
私だけないものはたくさんある
いつもないものばかりをねだってしまう
ないものは羨ましく思うし輝いて見える
でも私が持っているものを本気で愛せているだろうか
ないものに目を向けているということは
あるものに目を向けてないということだ
私の持っているものを愛そう
他の人が持っていたっていい
何を持っているかじゃなくて
持っているものに向き合えているかどうかだ
私だけ
私は君が私にだけ見せる姿が大好きなの
みんなの前では強く当たるけれど2人きりの時はとても甘えん坊
私だけが知ってる特別な君
こんなに可愛い君は私だけのもの