『私だけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【私だけ】
わたしだけの言葉を紡ぎ
創りあげる小さな世界
わたしだけの秘密
梅雨が明け、月明かり
光と闇の妖精が遊ぶ
秘密の世界
枕元のランプ
お気に入りの一冊
夢に遊ぶ言葉と共に
今日も幸福な眠りにつく
おやすみなさい
私だけ
私だけがよかった
あの子が大切にしてる人
もちろん家族とか友達とかそれこそ恋人がいるかもしれない
けどネットの中とかあの子の中で私が居てほしい
欲を言いすぎてしまえば【私だけ】
最近あの子と喋る機会なくて
他の人と喋ってるけど
やっぱりあの子じゃないと
あの子じゃないとね
私だけ
貴方は何を思う?
聞けたらいんやけどな
てか聞きたいわ
秘密がある
自分にはもう1人の人格がある
そのもう1人は
自分が本当に意識の無いピンチな時に
出て来るらしい
しかも
人の話によると
猫だと名乗っているそうだ
オスの猫らしい
一度は
この人格のおかげで
命を助けてもらったようである
びっくりする
語尾は
〜ですにゃ
なのだそうだ
信じ難いが本当なのである
これは
自分だけの秘密事項である
ー日記
2024-7-某日
誰かの言葉が
ふいに心をかすめ
私だけの痛みは
私たちの痛みだと知った
傷薬にはならないけれど
血も出ない心の傷に
じんわりとぬくもりをくれた
キミの歌声
「私だけ」
なぜ私だけが
そう思った。けれどそれは、
私だけの痛みではなかった。
でも、
なんの慰めにもならない。
今、痛いのは私。
どこかにいる誰かじゃない。
ここにいるのは私。
私を、誰とも、混ぜないで。
私だけ
私だけ不思議な経験をする気がする。
私だけ人のしないことをしている気がする。
私だけ何もできない気がする。
私だけ色々考えすぎている気がする。
私だけ愛が解っていない気がする。
私だけ愛を知っている気がする。
私だけ思考が違う気がする。
私だけそう思っていても私だけじゃない気がする。
ねぇ。貴方は私だけを愛してくれるでしょ。
当たり前だよね。
それでいいの。
私も貴方だけ愛してるから。
貴方は私だけと一緒にいれば良いの。
そうだよね?
ね?
絶対だよね?
じゃあこいつだれ?
私が一生懸命貴方の後をついて行ったら。
他の女と一緒にいたよね。
え?
gps付けといて良かったけどさ。
は?
何のつもり?
私だけを愛してくれるんでしょ?
ねぇ言って。
じゃないとこの部屋から出さないよ?
#私だけなわけがないと思ってる、〜がち
お腹空くと不機嫌になりがち
配慮の無い行動にイライラしがち
行きつけのお店で顔を覚えられると行きづらくなりがち
好きなことしてるとテンションあがって時間忘れがち
会いたいと思うと急に誘い出して相手を困らせがち
思ったことズバッと言っちゃうから失敗しがち
「私だけ」
そう"私だけ"なの!
この人生と言う名の物語は最初から最後まで
私が主人公!
他の奴らは皆私を引き立ててくれるお人形さん♡
この私の、"私だけ"の、私の為だけに
作られた物語。
ドラマみたいな展開がどんどん起こっていく。
でもそれの全ての糸を引いている黒幕だって私。
それをまるでこの世界のヒーローみたいに救うのも私。
"私だけ"の世界。篤とご覧あれ?
私だけ
私だけ、私だけが置いてかれるような気がして何も手がつかないの、気が気でないわ
私だけ
1人だけ
並んでいるのは
私だけ
行列できると
思っていたのに
私だけがこんな辛い思いをしてる
周りの人は幸せそうとか
君より辛い思いをしてる人はたくさんいるだとか
そんな背比べは邪魔だ
自分は自分でしかない
辛い思いは自分しか感じられない
つらい思いを抱えたまま自分の道を進むしかない
小さな頃からよく見る夢がある。
古い大きな城の回りを箒で飛んで城の1番高い屋根に上に降り立ち、大きな真ん丸の月を眺めたり。
薄暗い森の中へ薬草や花を集めに行き、時々何かに追いかけられ逃げていたり。
赤や黄色だったり、青や緑の制服を着た自分と同じくらいの友だちと教室で勉強する夢。
この夢を見るときはいつもどこか懐かしい、帰りたくなるような気持ちになる。
いつも一緒の男の子や妹や弟のように可愛がってる顔を会わせば遊んだり踊ったりする友だちもいて。
目覚めたときには思い出せないその顔たちはそれでもみんなよく笑っていて、そのなかで私も笑っていたのだけはわかる。夢の中の私はいつも楽しげだ。
ベッドの脇に置かれたスマホとメガネを持ち、名残惜しくふわふわのお布団とさよならをする。
大きく伸びをしてテレビを付けると一面に大きな月が写し出されていた。
そういえば今日は数年に一度の月が大きくみえる日だったような。しかもニュースによると満月だとか。
今日は空がよくみえるあの丘に行ってみようか。
私がこっそり「月見丘」と呼んでいるお気に入りの場所に。
夢で見る場所にそっくりなあの丘へ。
「なんちゃって一人ピクニックでもしようかな~」
チューハイ一缶におつまみひとつ。
良い夜になりそうな予感。
「遠い日の記憶」HPMA side T
【私だけ】
私は決めた
私だけのために生きる
誰のためでも無い
私だけのために
残りの時間を過ごす
5(私だけ)
こうするしか無かった、は言い訳だろうか。
彼は自分にそう問うが、その自問自答に意味は無い。
月並みな事とは思うが、賽は投げられたというやつだった。
口にしてしまった言葉はしっかり相手に届き、その相手は動揺から視線を彷徨わせる。
自分が吐いた言葉のせいで相手の頭の中は今大混乱な筈だ。
しかし訂正するつもりはない。
私だけ知っていればいいのだ、こんなくそみたいな真実は。
この時を乗り切れば後は息をするように楽に事は運ぶ。
私にとって、この子に真実を隠し用意した嘘を信じさせる事が一番の難関だから。
「う、そだろ。なぁ、」
「残念ながら嘘じゃあないんだ。大人しく帰ってくれ。これから迎えが来るんでね……。ここにも二度と来ないでくれ。くれぐれも私の邪魔になってくれるなよ?」
ドアを締める。
今にも泣きそうであったが……、傷付けてしまったが私から離すには突き放す他ない。
そうでなければ優しいこの子は追いかけて来てしまう。
それだけは駄目だ、決して。
巻き込む訳にはいかない……私の大事な大事な子。
足音が遠ざかって行く。
「さて……」
視界が歪む。
誰に見られている訳でも無いが手早く目を拭うと、私は笑った。
どうしようも無い現実を、ついた嘘とすげ替える為に。
お題:私だけ
もう私だけ見なくていい
早く他の子に移って
もう離れたい
君は何も悪くない
私が全て悪い
けど可愛い可愛いとずっと言ってくる
君も悪い
正直顔も性格も何も好きじゃない
私が好きなのは推しだけ
君のことなんて眼中にない
もう別れよ
自分勝手でごめん
たぶん、なんだけどさ、このアプリ知ってるの学年の中で私だけな気がする。なんか、すごい特別感。
今、19時02分に初投稿してるのも、たぶん、私だけ。
-私だけ-
彼女とは先週別れた。
職場のデスクはスッキリしてないと落ち着かないのに、自分の部屋は物で溢れていること。休日は髪も整えずにTシャツで過ごしていること。
外では絶対かけない、高校から使っている微妙に度の合っていないメガネ。
料理が好きで、スーパーに行くと毎回食材を買いすぎちゃうこと。だけどきっちりメニュー考えて、食材を無駄にしないこと。
職場では吸わないタバコは、リビングから出たベランダでボーッと吸ってることが多い。タールは結構高め。
私だけが知っている、職場で人気の上司の姿。私が隣で見ることはないけれど。
「ねぇ、それ面白い?」
突然、埋没していた本の世界から呼び起こされ、声がした方へ私は顔を向ける。
見たことあるような、ないような……誰だ?
他人にあまり興味が湧かない私には、曖昧な記憶しかない。その男性がにこにこと笑顔を浮かべて、いつの間にか向かいに座られていた。
「邪魔しないで下さい。興味があるなら、後で読めばいいでしょ」
また本の世界へ戻ろうと、視線を下げた時、私の世界から文字が消えた。原因は、真向かいに座る失礼甚だしいオトコが、私の大切な本を取り上げたのだ。
「ねぇ、キミさ。僕は会話をしようとしているのに、その態度は酷くない?」
「知らない人と話す時間は、無駄です。貴重な読書時間が減るから、早く返して下さい」
じとりと睨みながら、本を返して欲しくて私なりに、精一杯威嚇する。
あともう少しで、犯人への手がかりが掴めそうなのに。
「貴重な時間ねぇ……いま授業中だけど。ここにいていいの?」
オトコは、ニヤリと笑いながら言った。
見知らぬ人物だから、教師ではないはずだけど……あまり詮索されたくない。
思わず、大きな溜息をついてしまう。
「あなたは誰ですか?教師ではないのは、わかっています」
「あっ!僕に興味を持ってくれた?嬉しいなぁ、今日からここの司書になったんだ。よろしくね!」
にここに嬉しそうに、手を差し出してくる。
もはや意味不明である、何がしたいんだろう。
「その手は?それより、そろそろ本を返して下さい。あと、私は担任から許可を貰ってここにいますので」
「えっ!そうなの?担任は誰?何年何組、名前は?……あっ、決して怪しい目的ではなく、今後もあるなら学校側へ確認をさせて欲しくて……。その目、信用ゼロだねぇ」
軟派な司書は……本当に司書なのだろうか?身なりは大丈夫だけど、怪しすぎる。それこそ、担任にこの自称司書の確認をしたほうがいいのではないか。
「あなたの言うことも理解できます。ですが、まずは自分から名乗るべきではないでしょうか?」
「あぁ、確かにそうだね。ごめんね、僕は三橋健一。よろしくね!ほら握手、海外では基本だよ」
いや、ここ日本だから……
勝手に手を捕まれ、ブンブンと大きく振っている。これも、軽微の性犯罪になり得る可能性もあると思うが……きっとこのオトコは、気にする性格ではないだろうなぁ。
こうして私だけの世界に、このオトコはづかづかと踏み込み、今も私の隣で相変わらず、笑いながら私を振り回している。
人生というのは、とかく不思議である。
『私だけ』
私だけ
私の妻が突然この世を去った。
それは私が定年退職をする1年前の出来事であった。
妻の置き手紙にはたった一言「ごめんなさい」ただそう綴られていた。
私は警察署へ赴き様々な聴取を受け、その時に警察官に言われた言葉が2年たった今も忘れられない。
「旦那さん家庭でハラスメント的態度……えぇとつまり、亭主関白な態度だったそうですね?」
深く衝撃を受けた。大手企業の役員として、自らハラスメントに関する講師を招き入れ講演会にも参加し、部下達にはハラスメント関係を徹底して教育していた、新人達には偉ぶって、こういった~は~ハラスメントだ!と、教育していた私が。
コンプライアンスはもとい、多種多様に増えていくハラスメントにも理解を示したこの私が。
その後の事は正直良く覚えていないが、私の至らなさが妻を死に追いやったのかも知れない。
思い返せば全く思い当たる節が無いわけでもなかった。
料理や家事はもちろん、子供の面倒を見るのも近所付き合いも、買い物そして自分が家にいる時のちょっとした雑用も全て妻が担っていた。
仕事では完璧を装っていた私が家庭ではただのハラスメント親爺だったとは非常に滑稽な話である。
妻が亡くなって2年様々な事が変わった。
いままで一切してこなかった家事や買い物を自らこなし、退職してからは近所付き合いにも目を向け町内会にも出席するようになった。
そのせいもあってか、町内会の中でも少し特別な立ち位置の老人会へ入会の誘いが来たのが、今月の頭である。
私は悩んだ。まだ老人と言われるには多少の抵抗のある年でもあるわけで今一つ二の足を踏んでいると、孫がじいちゃんはじぃじだからおじいちゃん達と仲良くしても変じゃないよ。と言うのである。
それを聞いた息子は腹を抱えて大笑いしているのにムッとしたが、だが言われてみれば確かに孫から見た私は老人で個人の感覚に差はあれど老人会にいてもおかしい年齢では無いともおもえる。
そして私はその日のうちに老人会へと参加する意向を示したのである。
それから1月の時間が流れ、私が老人会の空気にも慣れ始めた頃。
今まで聞くに聞けなかった妻の話をついに私は老人会のメンバーに聞くことにした。
だが、予想に反して妻が話していた私の話はとても評判の良いものであった。
妻は常に私の事を自慢の夫だと周りに触れ回っていrたという。
それならば、何故自殺したのかという疑問だけが残る。妻の自殺原因の話はみんなが口を塞いで露骨に話をそらしてくる。その違和感さえ除けば私も手放しで楽しめたのだがそうはいかなかった。
そして今日は私の孫が老人会の集まりに来る日だ。
老人会のメンバーは少し浮き足だって皆が笑顔で私の孫を待っている。初めて孫を連れていったのは2週間ほど前で、その日から孫は老人会のアイドル的存在として圧倒的人気を誇っていた。
そこで私は一計を案じる。孫を使って妻の死の真相を探ろうというものだ。
そしてそれは存外上手くいった。孫はずけずけと老人達の輪に入り込み、一人一人から丁寧に妻の話を聞き出してくれた。
そこで分かった事は老人会会長「小山田」が何かをしたらしいと言うことであり、それ以上は分からなかったが、その日の晩に婦人会の会長が夜分遅くに失礼します。と、やってきた。
私が妻の事で何かを探っていることがあからさまに露呈していたからであろう。
会長は妻の仏壇に手を合わせてしばらくしてから話を始めた。
まず、小山田が好色でそれが原因となり離婚し子供ともそれ以来顔を合わせていなく、風の噂で孫もいるらしいが子供夫婦は一切顔を見せていないらしく、まさに天涯孤独の身であること。
離婚後婦人会、老人会それぞれの女性に手を出し様々な弱みを盾に好き放題しているということ。
そして妻はそれを拒み続け最後には強姦されてしまったと言うことであった。その後は私もよく知るところである。
年甲斐もなく激昂した。激しい憤りはどこへ行くともしれず破裂し、その矛先は当然小山田へと向きその勢いのまま小山田の家へと足を運んだ。
小山田宅のチャイムを鳴らし待つ。
1分2分また鳴らす。
1分2分…婦人会の会長は背中でじ…とそれを見つめる。
たまらなくなりドアに手をかけた。鍵は空いている。心のおもむくまま家へと入る。
靴もある小山田は確実に家にいる。
居留守か、さらに血液が脳をかけまわり苛立たしげに小山田の名を叫びリビングへと向かう。
そこに小山田はいた。フローリングの上で体を大の字にして倒れている小山田がそこにいた。
私はすぐに事態を飲み込めずただ呆然とそれを見つめ、後から入ってきた婦人会の会長が悲鳴を上げふと我に返った。
その後小山田は病院へと連れていかれいき脳梗塞だったと判明した。
すぐさま緊急入院したが、意識は不明だそうだ。
それから1週間ほどが経過し、ふと小山田の意識が回復してるか気になり見舞いへと赴いた。
もちろん気遣ったわけではない。口が聞けるのであれば問いただしてやろうと思っただけだ。
何も持たないで病院に行くのが気恥ずかしかったので花屋で雑に選んだものをビニール袋に詰めたものを引き下げ病院へ行く。
少し周りの目線が痛かったが気にはしない所詮は小山田に会いに行くだけだ。
ならば何故花なぞ携えて行くのかとも、思わない事もないがそれは私の自尊心が許さないだろう。実際に許されなかったから花なぞ持って病院に来たのだ。
カウンターで小山田の部屋を聞き向かい病室の戸をあける。
そこには未だ意識を戻さぬ小山田がいた。
私は花を置きゆっくりと小山田を見る。
すると私の心に住む鬼が静かに語りかけてきたのだ。
今ならお前だけだ口と鼻を塞ぐだけで小山田は死ぬぞ。と
そうだ、ここには私だけ、私しかいない。
私だけが今小山田の生死を握っている。
ゆっくりと小山田の首へと手が伸びる。
そうだ、殺せ、お前の妻を殺した男だぞ。腹立たしいだろ?憎いだろ?殺せ、殺せ。
そうだ。殺してやるこのまま私が。私のこの手で。
ゆっくりと歩を進めようとしたとき床に置いたビニール袋に足が当たり我に返る。
そして小山田の病室を改めて見ると、何もなかった。
そこにあるのは小山田の命をつなぐ機械に小山田ただ1人そして私、それしかない。
誰も見舞いに来なかったのだ。老人会のメンバーも元嫁も子供夫婦も孫も。
天涯孤独な老人その言葉がそっくりはまるほど殺風景であった。
私のこころには先ほどまでの憎しみは消えただただ深い憐れみであった。
愛に餓え、その先がこれだ
それにこの先意識が回復してもこの老人は孤独であろう。
死んでも供養するものはいないだろう。
そう思うとただただ憐れみの気持ちしか湧かない。
それにくらべ私は私だけではない。
先へ進もう。
そう思い病室を後にする。ビニール袋に詰めてきた花を花瓶に添えて。
それから半年、春の訪れが気持ち良い季節になった。
小山田は3月前に息を引き取り、そのまま無縁仏となったそうだ。その長い一生の最後まで孤独な老人であったそうだ。
私は妻の3回忌を終え、孫の小学校進学祝いを何にしようかと悩んでいた頃、老人会に新しいメンバーが来た。
私は笑顔で迎える、孤独な老人が過ちを犯さぬよう温かく迎え入れる。
孤独だろうとそうでなかろうと迎え入れる態度に関係はないのだが、この際はどうでも良い。
今年の春は何を運んでくるのかそれが待ち遠しくてしょうがない。