『私だけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ここにいるのは私だけ
過去も未来もひと続きの私だけ
笑ったり泣いたりしてきた私だけ
夢を見ていた
真っ白な世界に私だけ
周りを見渡しても誰もいない
あの人はどこ?
どこにいるの…
あれ…
あの人って誰だっけ?
大好きで大切な人
思い出せない
私を救い出してくれた
温かい手は覚えてるのに
あの人が私を見つけてくれたように
今度は私が見つけるから
手を差し伸べるから
待ってて
私だけ不幸せ。
私だけ運に見放されている。
私だけ誰にも理解してもらえない。
私だけ孤独。
私だけ苦しみ、痛みにのたうちまわっている。
そこの「私だけ」の人!
大丈夫だよ!
すべての「私だけの苦しみ」は幻影なんだよ!
大丈夫だよ!
必ずいつか気づくから!
気づかせてもらえるから!
本当のあなたは、壊れることのない幸せの塊なんだからね!
『私だけ』
「愛しているわ」
白衣を着た女は恍惚とした表情で男を見つめ何度も愛の言葉を囁きかける。
彼女の瞳には目の前の彼しか映らずに色白の手は相手の頬から首筋をなぞる様に滑り落ち、鎖骨へと唇を寄せた。
触れた肌はごつごつとしていて毛深くて。
赤い紅を付けた唇が弧を描くように緩りと吊り上がっていけば、柔らかいとは決して言えない相手の唇に口付けを贈る。
目の前の相手は唸り声をあげるだけ、それは人ならざる呻き。何処か泣いている様にも聞こえるだろうか。
徐々に変化していく身体は上着を引きちぎり、その瞬間胸ポケットに入っていたパスケースがぱさりと開いて落ちる。
そこには一枚の写真が入っていて、女性と男性が幸せそうに寄り添って写っているが、女性は目の前いにる人物とはまるで真逆の清楚な雰囲気で。
「思い出も何もかも消えて貴方は私だけしか見えなくなるの」
落ちたパスケースを拾った女は写真を取り出し男へ見せ付けるように向けて愉しげに言い放つ。瞳に怒りを顕にした男は写真を奪い返そうと手を伸ばすも身体を拘束する鎖りに阻まれて動くこと叶わず。
女は不敵に笑うと目の前で写真をビリビリに破り捨て投げ捨てた。
…男の抵抗も虚しく頭の中から音を立てて崩れていくように思い出が、記憶が、自分自身が静かに消えていき……。
「貴方は私だけのものよ」
鎖が弾け飛び拘束の意味を無くした頃には男の記憶は真っ白になり、人ならざるものへと完全に変化を遂げていた。
それは心も感情も持たないただの破壊するだけの化け物。
異質で不気味な男の姿にうっとりしながら見据えると女は尚も愛の言葉を捧げ続けた。
狂ったかの様に。
「私だけ」
・・・じゃない。
辛いのも苦しいのも、みんな同じで、みんな一緒。
わたしだけなんて、ひとつもない
だから許されるし
わたしはわたしでいられる
それでも走ることをやめない
おしゃべりなわたしを
くすぐったそうに、いつかのわたしが見てる
万華鏡のようにきらきら
風をかきまぜて
その時まで
(私だけ)
私だけ置いていくのかい?
私だけ1人にするのかい?
いいさ。仕方の無いことだもの。
オイテイカナイデ
さようなら。
ここにいるのは私だけ
ひとつの空間に人ひとり
生まれてきてから死ぬまで
ずっとひとり、孤独に佇む
ひとつの空間に人ふたり
触れ合うことで知る寂しさ
どれだけ強く繋ぎ合わせても
ひとつの空間には人ひとり
だけ
私だけ
嫌だ
なんて思わないで
個性
大切
一人一人違う花を持つんだから
「私だけ‥」
もしもこの世界で「私だけ」だったら
泣くことも、笑うことさえもできない
嫌な気持ちになることも、
誰かに怒ることさえできない
妬むことも、嫉妬することさえもできない
もしもこの世界で「私だけ」だったら
「私だけ‥」と思うのだろうか‥
ひとりだと何も感じる事ができない‥
この世界で私はひとりではない
「私だけ‥」と思わせてくれる
人たちが、周りにたくさんいる
「私だけ‥」と思えるのは
本当は、幸せな事かもしれない‥
私だけ、私だけ、って思わず、誰でもおんなじように頑張ってるんだ、って思うようにしてます。
他の人から見たら、ありふれたもの。
私にとっては、特別なもの。
自分にとって惹かれる要素を言ってみても、あまり共感されない。
違う話題になって笑うけど、心はしょんぼり。
きっと、私には必要で、他の人は必要じゃなかった。
たぶん、それだけ。大切にしよう。
色褪せても消えない、私だけの宝物。
あなたの思いのまま。
わたしは手となり足となり玩具となり
あなたを悦ばせる。
あなたが好きなのは泣き顔と怒った顔。
それとあかるいこころを忘れてしまった顔。
あなたはご主人。
すべてはあなたの思いのまま。
わたしは今日も泣く。
わたしは今日も怒る。
わたしはあなたの醜い可愛いマリオネット。
「私だけ」
世界に私はただ一人しかいない。
それは誰も代われない、貴重なことなのである
恋なんてしたくなかった
私だけ
私の人生が終わる時、「幸せだった」って思うために行動できるのは私だけで、そんな当たり前のことでも生きる理由になるんじゃないかと思うんだ。
私だけが私を作る。
私だけが私を変える。
他人は電波。受信するか決めるのは私。
『私だけ』
子供の頃はよく
何故私だけこうなるのだろう
と自分を呪った
何かあるとやればやるほど
マイナスに動いた
どうしようもなくダメな子だった
何故私だけこうなのか
何故私だけ・・・
いつもいつもそう思っていた
何故私だけ・・・・
私だけ
菜箸で食事してる
椅子もなくて作りながら摘んでる
ベッドもなくてソファで寝てる
寝る時間もなくていつも起きてる
自転車もなくていつも歩いてる
傘もなくていつも濡れてる
電話も来なくていつもかけてる
やれる趣味もなくていつも人の見てる
楽しい話もなくていつも聞いてる
靴下もなくていつも裸足
意見がないからいつも命令されてる
不満がないから幸せだと思われてる
幸せだと思われるだけで嫉妬されてる
出来ないだけで怠け者扱いされてる
弱いだけで優しいと思われてる
感想を口にするだけで反論だと思われてる
自発的に動いただけで勝手だと思われてる
一人でいるだけで孤独だと思われてる
生まれただけで生きたがりと思われてる
✕印うまく押せないだけで興味あると思われてる
私だけなのはただの一つもない
皆、長所がある。才能がある。
例えば勉強ができる、
運動ができる、
絵がかける、
歌が歌える、
掃除ができる、
人を笑顔にできる、
物作りができる?
裁縫ができる?
料理ができる?
機械が使える?
ゲームができる?
声がいいか?
顔がいいか?
スタイルがいいか?
会話が得意か?
『私』は何かあるのか?長所は?才能は?
勉強も、運動も、絵も、歌も、掃除も、笑顔も、物作りも、裁縫も、料理も、機械も、ゲームも、声も、顔も、スタイルも、会話も。
『私』には、褒められる、認められるものなんてあるのか?
『私』がいるせいで何か損をしているのではないか?
何か後悔しているのではないか?
『私』だけ、『私』だけ、『私』だけ。
何も無い。