『目にしているのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「何が見える…。」
もっと幸せになりたいと思っている自分。
何から手を付けて良いのかわからない自分。
もっと自分を好きになりたい自分。
子供のような小さな自分。
そんな自分が見えている。
今俺が目にしているのはあの頃の自分。
辛くて辛くてどうしようも無かった頃の。
声をかけてあげたい。今は幸せだよって言ってあげたい。
だけど俺の声は聞こえないみたい。
今ほんのちょっと我慢したら希望が見えるよって教えてあげたら少しでも楽になるかもしれないのに。
この声が届いたらな…。
「それ、欲しいの?」
「うーん、欲しいんだ、けど……」
唸るような声を出す君が目にしているのは、うさぎの置物。ぴんと耳を立ててちょこんと座っている。この前君が買っていたぬいぐるみもこんな感じだったような。
「あー……結構高いね」
「だよねぇ。でも、すごい可愛いし……」
「……僕が粘土買ってこれと同じくらい可愛いの作ろうか?」
「えぇっ!?すごい不器用なくせによく言うよー」
冗談だよ、と言ってくすくす笑い合う。少し悩んでから君は、踵を返しその場を離れて。
「やっぱりいいや」
そう言っているが、表情は欲しい、と言っている。分かりやすいなぁ。
君の事をついつい甘やかしてしまうのは僕の悪い癖。惚れた弱みというやつである。でも、君の笑顔が大好きだから。
僕はその置物をレジへと持っていった。
(目にしているのは)
目にしているのは
私が目にしているのは難しい人間関係
利用者さんや職員さんの人間関係はどうしていけば良いのか分からない
どう関われば良いのかわからない
特に男の人と関わるのが難しい
どう喋れば良いのかどう関われば良いのかが分からない
自分の気持ちが言いづらい
だから人間関係は難しい
yui
「目にしているのは」
沢山の人
電車に乗ってる
最近は人がこわい
すれ違う人も友達も家族も
お家にいても外にいてもつらいの
私の居場所なんてないみたい
シャラシャラと鈴の鳴るような
瞬間の堆積が
やわらかく呼び目を覚ます
今は見えなくても
消えたりしていない
立ち止まって目をつむって
遠く近く揺れる波に手をかざす
ほほえみの形のくちびる
(目にしているのは)
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今私が目にしているのは
元好きな人があのこと帰ってるとこ。
あのこと笑いあっているとこ。
もうそろそろあの二人くっついてくれないかな
なんて思いながら
どこか胸が締め付けられるように思うのは
わたしだけのひみつ。
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Theme:目にしているのは
私の目に映る貴方はとても輝いていた
貴方の目には彼女が映る
彼女を映した貴方の目は、
この世の何より美しく輝いていた
目にしているのは、記憶。
今日あったことを振り返っている。
ポケットに二つ飴を忍ばせて、ハイって、あげたシーン1と、ありがとうって受け取ってくれたシーン2を見ている。
苦手だと思っていた相手に、話しかけてみましたの巻の、記憶の映像を見ている。
2022.7.15
P4.31
「目にしているのは」
鏡の中の私
娘のアドバイスで
シャンプーもヘアオイルも
変えたけど
どんなに良いヘアケア剤を使っても
どんなに基礎化粧を頑張っても
白髪は増えるし
シワも増えたな。
そりゃそうだよね、
娘が大人になれば
私もその分歳をとる
上手な言葉で良い事を言われても
真に受けるほど純粋さもなくなったけど
シワだらけでも
白髪が増えても
過去より今の自分が好き
髪が完全に真っ白になったら
ロマンスグレーに似合う服を探そう
[目にしているのは]
時間、推し、画面、画面を見る自分
時間は過ぎていくけど推しは場面を見れば見続ける事が出来る。
今、目にしているのは
穏やかに寝ている
年老いた愛犬
眠ってばかりだけど
いつまでも、ずっとずっと
側にいてほしい…
nori
目の前に広がるのはずっと同じ景色
コロナ陽性
そんなんかからないと思っていた
現実は甘くないらしい
大丈夫、もっといいことがきっとあるはずだから
目にしてるのは真実か、正義か
目にしているのは
ゴミゴミした人、暑さ、無関心な表情、目を瞑って揺れている人、制限されている行動、スマホ片手の人、むさ苦しい。
私が今、目にしてるのは
青い空と白い雲
下を向いていることが多い私でも
空を見るために上を見る
私の大好きな景色を見ることができる
目にしているのは現実。
目をそらしてはいけない。
そこから何を感じ取るかで人生が変わる。
自分が目にしているのは
幼子の足許から飛び立つ
平和の鳥の群れ
いつかあの子もその鳥のように
大きく羽ばたき世界へ飛んでいくのだろう
しかし自分は
それすらも出来ず
小さな場所で
世界ヘ羽ばたく人達を
羨ましそうに
見つめるだけ
#目にしているのは
『目にしているのは』
残酷な現状
みんな努力しているのに
人も自然も環境もどんどん悪くなっている
そしてフェイクニュース
私が目にする文章は
本当の事なのか
何を信じるべきなのか
未だ私にはわからない
〈目にしているのは〉
ぼやと共に始まったわたしの世界
ふわふわと覚束ない足取りで
少し霧が晴れるにつれて
鈍い紫色の染みが浮き上がる。
鮮明な世界では染みが浮き上がり、消え入り
休まる間も与えられず
ただただ藻掻く。
淡い毒色でフィルタリングされた世界には
合金。