『狭い部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
狭い部屋
少し、汚い。
けど安心する
自分の家だからじゃない、
狭いとこが落ち着く。
それに狭い部屋の隅が
もっと好き。
だから押し入れとか
暗くて、高いとこが安心する。
猫みたい。
犬より猫の方が好きだから、
かもしれない。
あなたをこんな狭い部屋に閉じ込めたのは誰
早く外に出ようよ、ねえ
私と一緒に行こうよ
もう鍵は開いているんだよ
【狭い部屋】
新しい自宅の自室は、自分にとって広すぎる空間だ。
でも、友達を一人でも招き入れた途端に「あ、狭いな」と感じることがあるのは、なぜだろう。
狭い部屋で二人で一緒に本を読む時間が好きだった。一人で本を読むと何だか足りなくて少し寒いような寂しいような気持ちになった。なぜかは分からない。こんなにも狭い部屋なのに一人で居るのは嫌だ。狭い部屋でまた出会えることを夢見て今日も一人眠る。どうか、良い夢が見れますように。
私の心にはふたつの部屋がある
実際にはひとつの部屋なのだろう
ひとつは真っ暗で圧迫された狭い部屋
ひとつは真っ白で果てしなく広い部屋
そこはわたしともう1人のわたしが共存する部屋だ
もう1人のわたしは今も体育座りをして俯いている
最近はあまり叫ばなくなった
静かにただ静かにその場にいるだけ
わたしは隣でただいるだけ
何も聞けないし何も話せない
ふたりでただその場で時間だけがすぎていく
そんな部屋
前まではふたりで私の生活を営んできたけれど
仲良く話ができる日は来るだろうか
狭い部屋にはいい思い出がない、あるいはいい印象がないって人の方が多いと思う。私もそうだ。
狭いからと言って暗いとは限らない。
僕はいつも狭いこの部屋に閉じこもる。
「僕」はこの体の主人格だったが、学校での日々に疲れて今は違う人格に預け閉じこもり続けている。
だってこの部屋は僕から辛い事、苦しい事を忘れさせてくれる。殻に閉じこもったまま。何もかも観ないふりをしていく。もう幾日過ぎたか分からない。
「早く死なないかな。この体。」
毎日毎日狭く暗い部屋から祈っている。
「ボク」はこの体の主人格が作り出した別の人格だ。
「僕」は学校での辛い日々に疲れたのか今は暗い部屋に
閉じこもっている。誰も僕を救えない、ボクでさえも。
だから、こうして僕の振りをし続けながら願う。
「僕」があの暗い部屋から出てきて生きられるように
なることを。それまでは「ボク」が君の辛さを背負って
生きていくから。
「誰も君を待っていなくてもボクは待ってるから。」
『狭い部屋』
居心地がいい 私の世界
想像で広がる庭
物理的な大きさなど
私には関係ないのだ
狭い部屋。
私の部屋は、狭い。
ベッドとタンスを置くだけで
スペースは取られ、パンパンに
なった。
でも これくらいの狭さが
私には 丁度いいのかも
しれなくて。
もう一つ
できることならもう一つ。
あなたを隠しておけるくらいの
地下室も欲しかったなぁ…なんちゃって★。
狭い部屋に押し込められた三角と丸と四角
ぎゅうぎゅう
形はゆがんで
くるしくて
押しつぶされて
真っ黒になる
あんなにつやつやで
ぷるぷるだったのに
床にへばりついて溶けて
もう剥がれない
上を向けばほら
あんなところに窓があるのに
上を向くこともない
窓の外にはあんなに星がきらきら
またたいているのに
見えるのは真っ黒だけ
狭い部屋に帰りたい。
会社の飲み会の中、彼はそう考えていた。
友達とはいえない同僚、説教くさい上司。
(はぁ、つまんない。)
けど彼は二次会まで行く予定になっている。
狭い部屋でしたい事も無いから。
彼には新しいことが減ってきた。
もうこのまま不安と共に年を食っていく。
これでいいのか迷いながら。
――狭い部屋――
明るいとも暗いとも考えなかったものだ
勢いだけは天才らしく
傍から見れば壁や床に転がる凡才
息の根を止めたことで得たもの
1粒も気付かず埋もれ死ぬだけ
本物は狭い部屋にいたはず。?。?。
カーテンの隙間から夕日のオレンジ色が差し込んでいる。その光から隠れるように部屋の隅でうずくまっていた。少し冷えた空気を肺いっぱいに吸い込む。遠くに聞こえる、子どもたちの楽しげな声が耳につく。自分の部屋にいるのにどこかへ逃げたいと思いながら、結局動きもしないで夜を待つ。
ため息を、吐いた。訳もなく泣きたくなった。一人でいることがひどく寂しいのに、誰かと会うことの方がとても怖い。有り余る時間の中で焦燥感に追われている。だから夕方は嫌いだった。外から聞こえる喧騒に取り残されたわたしだけが、悪い子であることを自覚してしまうから。
日の傾きと共に細くなっていく光と、ゆるやかに暗くなる室内をじっと睨む。まぶたは重いのに目は冴えていく。この狭い部屋にだけ満ちた重苦しい空気の中で、無駄に繰り返すばかりの呼吸がいつか止まりますようにと。生ぬるい吐息を溢すことも止められないまま、独り善がりに祈った。
狭い部屋
苦しいことがあるとき、狭い部屋には居たくないなって思う
自分の気持ちを閉じ込められてしまいそうでしょ?
しんどい時には
大きな窓が開いて風通しが良くて、明るい日差しが入ってる様な
広ーーいトコで寝っ転がりたい!!
気持ちの良い場所で、そうしていると
なんだか、全てが何でも良くなってくるのよ
そんな事気にしなくていい!って
【Close yet far】
あなたの吐いた息が 私の髪を揺らす
あなたの目の中の 私と目が合う
そうしていつも側にいるのに
どうしてわからなくなっていくの?
近づけば近づくほど
心だけが遠く離れていく
あなたの右手が 私の左手を包む
あなたの肩に 私の涙が滲む
狭い部屋で寄り添っていても
広い砂漠で何かを探しているみたい
あなたの全てに触れていても
心だけが見つからない
#狭い部屋
狭い部屋
狭い部屋の中で
私は1人ぼっち
だって私は
友達もいないから
狭い部屋で
ポツンと
居てる
狭い部屋
僕はずっとずっとここに閉じ込められている。
外の景色を見たのは何年前の話だろうか。
『狭い部屋』
それは人間1人が、腰を下ろすスペースがあるだけの、正しく小部屋だった。
私はソソクサとその部屋に入り、鍵を閉める。
こういう部屋に長居する人もいるけど、私はサッサとおいとまするタイプだ。
用は足した。さて、行くか。
私は手近のペーパーホルダーに手を伸ばす。
でも、私の手は空を切った。
ホルダーに取り残された芯が、カラカラと虚しく回転している。
しまった。
でも諦めるのはまだ早い。
買い置きのペーパーは?
私は体を捻り、後ろのタンクの上を確認する。
でも、タンクの上は、薄く埃が積もっているだけだった。
バカな。詰みだと。
私は歯を食いしばって羞恥心を堪える。
そして、天を仰いで声を絞り出した。
「誰か、紙持ってきてくださいっっ!」
#狭い部屋
仕事がら、お宅に訪問することが多いのであるが、
大邸宅だから、広い部屋
小さなアパートだから、狭い部屋
とは、ならない場合がある。
そう、要らない物で溢れていれば
大邸宅であっても、
ゴミ屋敷
広いからと、買い込んで、整理できずに、毎回どこに置いたかわからなくなり、
更に買う。
〜悪循環〜
居住スペースが、小さくとも、整理されているかで大きな違いだ
広い部屋や部屋数が、多いと
家族で話す機会も少なくなる
狭いとプライベートが守れ無いが
和気あいあいと話ができる
何を望むか
あなた次第
「どんな言葉を足したり挟んだりするかで、なんか色々書けそうよな」
たとえば「狭い『とは決して言えない』部屋」なら、少々強引だがデカい部屋の話もできるし。なんなら「絶対『狭い』と発言できない部屋」の話も組める。
某所在住物書きは今日も今日とて、スマホを見ながらうんうん悩み、天井を見上げている。
問題は頭の固さである。「書けそう」から「書ける」にさっぱり移行せぬ。
「……一般に『狭い部屋』と言われているアパートも、実際住んでみるとむしろ狭い方が住みやすいとか、落ち着くとかってハナシ、あるよな」
しまいには共感者の多そうな一般論をポツリ呟き、強引な題目回収に逃げた。
――――――
都内某所、某アパートの一室。ぼっちで住んでいる、人間嫌いと寂しがり屋を併発した捻くれ者は、自分の悲鳴の小さな声で目を覚ました。
約8年前の大失恋、捻くれ者の心をズッタズタのボロッボロに砕き割った「初恋のあのひと」が、
夢に出て、「何故逃げたの」と追求し、追いかけて追いついて肩を掴み、
そこで目を覚まし、文字通り飛び起きた。
(ゆめ、)
寝起きのとっ散らかった精神は不安に弱い。コルチゾールが悪さでもしたのか、手を当てれば、心臓が明らかにはやく胸を叩いている。
(夢だ)
そうだ夢だ。小さく頷く捻くれ者は、それでも動悸がおさまらず、心的トラブルの解決を嗅覚野に求めた。
(週始めから酷いものを見たな……)
小さなティーキャンドルに火を灯し、日本版アロマポットとも言うべき茶香炉へ。
しばらくして香炉上部の皿まで熱が通り、茶葉が焙じられて香りを吐く。
煎茶や抹茶のそれとは違った穏やかさが、「お前が今住んでいるのは8年前の『あの狭い部屋』ではない」と、捻くれ者を優しく諭した。
職も、居住区も、スマホのキャリアもOSもすべて変えた。自分に繋がるものはすべて新しくした。
8年ずっと逃げおおせてきて、何故今頃居場所がバレようか。
そもそも表で笑顔を咲かせながら、呟きアプリの別アカウントで散々、ダメ出しとこき下ろしを吐き続けたひとが、わざわざそのダメ出し対象を8年追いかける筈があろうか。
(そうだよな。追いかける筈が、あるものか)
ようやく精神の落ち着いてきた、雪国の田舎出身であるところの捻くれ者は、深く長いため息を吐き、
「ところで今日最高30℃じゃなかったか?」
飛び起きたときと同じ慌てっぷりで振り返り、冷蔵庫を見た。
「いけない。昨日水出し仕込み忘れた。今日職場でどうやって暑さをしのぐ……?」
アイスティーを作るにも、起きた時刻が悪すぎる。
コンビニで氷と飲み物を必要量調達するしかないが、それにしたって通勤ラッシュ中の来店と購入と保冷ボトルへの詰め替えで時間がかかる。
捻くれ者は急いで支度と朝食を済ませ、折角夢に出てくるならもう少し早く起こしてくれれば良いものをと、昔己の心を壊し尽くした相手に胸中で愚痴った。