『物憂げな空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今にも雨が降りそうな物憂げな空。
僕の心を映しているようだ。
あわよくばあの雲の切れ間から。
一筋の光が見えてほしい。
どんどんどんどん広がって。
晴れ渡りますように。
帰り道、鬱蒼とした林ばかりの獣道じみた場所。ここを通る度、私は子供の頃を思い出す。
ワクワクと山道を探検し、法律の事など知らず、勝手に作った秘密基地。
私に優しさを教えてくれた母、口うるさい父の姿。
懐かしい想い出は、どうも色褪せて見える。
「今日は、随分と風が強いな」
森全体を揺らすほどの突風に、はためく服。
土くれがぼとぼと落ち、小さな音楽を奏でる。汗水と血が乾き、涼しさを伝える。
ふと、立ち止まり空を見上げた。
快晴、雲一つない夏空だ。
私の心もそうだと思った。
荒れていても、何処までも晴れやか。
重いが、来た道よりも軽やかな足取りで、私はいつもの帰路へとついた。
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ー二週間前から行方不明になっていた。〇〇市に住む女児、ーさんが遺体で発見されました。警察は現在も捜査を続けておりー
テレビを前に泣き腫らす女を前に、
空はとても晴れやかだった。
【物憂げな空】
題 「物憂げな空」
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「今までありがとうございましたっ!!」
鼻をすすりながら、勢いよく頭を下げる学生たち。
あぁ、彼らは確か野球部の部員だったか。とするとその前にいるのは顧問の先生だろう。
そのまわりにも、白い胸花をつけ、誇らしげに、あるいは切なげにしている学生服の少年少女。彼ら彼女らはまさに輝かしい人生の1ページを刻んでいる。
僕も本来ならば同じ立場であるはずなのに、僕の心にあるのは居心地の悪さだけだ。あまりにも場違いで、息が詰まる。
胸に付いた偽物の花も、ただの紙切れを入れた仰々しい筒も、何もかもが空々しい演出に見えてしまう。
別れを惜しむように言葉を交わし、自分を忘れないでくれとアルバムに寄せ書きする。それが別れに、門出に浸ろうとしているように見えて寒気が走る。
僕は彼らに背を向けて、一足先に帰路に着く。校門を出て、胸花を外し、卒業証書を鞄にしまう。大きく息を吐くと、ようやく胸が少し軽くなった。
憂いを帯びたような夕焼け空に、僕は自分の居場所を見つけたような気持ちになった。
安定のしない空が、私の頭を悩ませる
ずきずきずきずきずきずきずきずき
薬が確か残ってたはず
痛くて痛くて頭が割れそうだ
いっそこのまま割れてしまえば
楽になれるだろうか
物憂げな事ばかり考えてしまうのは
空のせいにして
心の痛みに、気付かないふりをする
しとしと。
耳を澄まさないと聴こえない程のそれが意識の中に入り込んでくる。
ページをめくる手を止め窓の外を見れば、雨が静かに降っていた。
手元の本をもうちょっと読み進めたかったけれど、雨がこれ以上強くなる前に帰った方が良いと判断した私は、開かれたページにスピンを挟み荷物をまとめて教室を出た。
先週梅雨に入ったばかりのこの街は、雨特有の匂いと湿気を漂わせている。
お気に入りの傘が長く使えることは嬉しいけれど、髪は跳ねるし靴は濡れるし正直少しだけ憂鬱な気分になる。
止む気配のない空を伺いながら下駄箱へと向かうと、見慣れた人影があった。
「…もしかして傘無いの?」
後ろからそっと話しかければ、目の前の人物は勢いよくこちらを振り返る。
「あ、えっと、そう、ですね…すみません…」
大きい背に似合わないくらいのしょぼんとした姿を見て、なんだか笑いが込み上げてきた。
「どうしてすみませんなの笑
良かったら一緒に帰る?」
そう声をかけると、彼はバッと顔を上げたあとすごく嬉しそうに首を縦に振った。
私と彼の関係性は、同じ委員会の先輩後輩。
そして最近は告白された人と告白した人、振った人と振られた人も追加された。
私は明るく気遣いができる彼のことを後輩としてとても気に入っていたけれど、そこに恋愛感情は無くて、告白された時はおおいに戸惑ってしまった。
そんな私の様子を見た彼は、自分が言いたかっただけだから忘れてほしい、これまで通り仲の良い先輩後輩でいたいと言ってくれた。
それに甘えて私は彼と一緒にいてしまうのだけれど、何となくそれが良くないことも分かっていたし、自分の気持ちが揺らいできていることも分かっていた。
でも一度振っているのに都合が良すぎやしないかと、私はこの気持ちを彼に伝えることを躊躇っている。
「傘入れてくれてありがとうございます。先輩濡れてないですか?」
少し高い目線からこちらを見て声を掛けてくれる彼の顔をまじまじと見た。
私の小さい傘に収まって、私が濡れないように一生懸命こちらに傾けてくれている彼の肩が濡れていることを知っている。
そんな優しさがあることも、綺麗な顔をしていることも、可愛いように見えて意外と男らしいところも全部全部知っている。
私がこの想いを我慢できずに彼に伝えてしまう日はそう遠くないのかもしれないと思った。
そういう、物憂げな空の帰り道だった。
どんな空?
どんより?少し曇っている感じ?
特に思いつかない
青空ってよく映える
投げた言葉と共に額縁に飾って
見せびらかしたらハイ終わり
曇り空はまあ映えない
誰にも見せれるモンでも無いけど
私にとっては丁度良い
これさ、なんか私に似てるから
君には見せてもいいかもな
「−物憂げな空−」
空なんて
気にせず眠る
君の顔
隣の僕も
見てくれないで
『物憂げな空』
きゅうん…
とないてる、かわいい私のわんちゃん
いつまでもかわいい
絶対服従の
かわいい
かわいいわんちゃん
さあ
わたしはあなたに命じたわ
遊びましょう
かわいい
わたしのいいこちゃん
あなたがすきよ
だいすきよ
かわいいあなたが
だいすきよ
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「物憂げな空だね……」
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彼女は確かにそう言っていたが、物憂げとはどういう意味なのか。
空が感情を持つというのだろうか。いや、そんなはずはない。
そもそも「物憂げ」というのは、1)「なんとなくだが憂鬱な感じ」で、無機物に使う言葉ではないはずだ。
あの雲のことを言っているのであればそろそろ雨が降るかもしれない程度で、であれば雨を凌げるもの……傘、カッパなどが必要だ。彼女はそれを言いたいのだろうか。
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「ああ、折り畳み傘ならここにあるよ」
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よくわからないが彼女は走っていなくなってしまった。これだから「人間」というものは困る。
仕方ない。雨が降らぬうちに帰れるよう、少し脚部のモーターの出力を上げて帰るとするか。
🍀物憂げな空
ごめん、情景は浮かぶけど
内容にしにくい
【短歌】
余寒なほ
ため息漏らし
物憂げな空を見上げる
週の始まり
お題「物憂げな空」
ずっと頭にもやがかかってる。何をするにも気が重くて、楽しいとか嬉しいとか思ってもどこか鬱屈としてる。
自分とその先に対する漠然とした不安。気が遠くなるような孤独と諦め。
他の人だって条件は同じでしょ?みんなこんなもんだと思って、特に人に話したことはない。怖いだけかもしれない。自分だけだったらどうしようって。
「また会おうね。」
君が僕に微笑んでかける言葉は、物憂げな空から覗く夕焼けのようだ。
晴れなくたって雲の合間に日が射せば、少しくらいは前が見えるかな。
長く長く 旅をしてきた
昔からの足跡をみると
これまた嫌気がさす
だから、かな?
空がとっても 灰色なんだが
お題
物憂げな空 より
歪む空
霞む道なみ
肩を叩かれ
優しい声に
思わず涙込み上げ
下を向く
優しい温もりに包まれ
物憂な気分も空も
明日には、晴れるかな
物憂げな空を見上げる
あの日も、こんな空だった
ひとつ違うとすれば、あなたが隣に居ないこと
少しどんよりした空の下
今日の君の態度を振り返る私
なんだったんだろうなあ
#好きな人#物憂げな空
雲一つ無い水色の空と
ただ一面 水色の壁
そう変わらなそうな
目の前の景色なのに
空ほど壁を
ずっとは見てはいられない
何故だろう
何が違うんだろう
見上げた空に問う
午後からどんより灰色の
物憂げな空は
ただ はらはらと
呟きを降らせる
「物憂げな空」
朝、夕方、夜…。
全部違う色をしているのに、どうしてどれも私をこんな悲しい気持ちにさせるんだろう。
小さい頃は空を見て喜んでいたのに、今はこんな物憂げな空を拒んでいる自分がいる。
それは、私の中で何かが変わっているという証であり、もう戻れないという証拠でもある。
だからつらくて、逃げ出したくなる。
なんで私は生きてるんだろう。
心と空は共鳴する
悲しい時は雨天に
悩み多き時は曇天に
嬉しい時は晴天に
「物憂げな空」n